2025年のEICMAで発表された、Ninja500とZ500が2月に国内でも発売となった。従来通り500ccはヨーロッパ・北米向けで、国内向けは当然400ccで投入されると予想されていたため、この500cc仕様での国内投入には驚きを隠し得ない。ただ、軽量な車体に扱いやすいパワー特性のエンジンを搭載したNinja500とZ500は、大型自動二輪免許の入門用としては最適であり、今後のカワサキの国内戦略のキーとなる可能性がある。大阪モーターサイクルショーにはNinja500が展示され、大きな話題となった。

パワフルな500ccツインを搭載

今回国内に導入されたNinja500とZ500はシャーシやエンジンを共用する兄弟車であり、ヨーロッパや北米で展開されていたモデルの新型として2025年のEICMAで発表された。国内向けの500ccモデルは新規導入となり、国内仕様としてNinja400とZ400は旧型のままキャリーオーバーされており、普通自動二輪免許のユーザーはそちらを選ぶことになる。

現行Ninjaシリーズ初の2気筒大型モデルとなる「Ninja500」は、軽量でコンパクトなフルカウルスポーツモデルだ。

Ninja500のボディデザインはシャープなラインで構成され、低く構えたアグレッシブなイメージを醸し出す。

車体とシート周りは兄弟車の「Z500」と共用し、デザインや乗り味でそれぞれの個性を主張する。

身長170cm、体重70kgのライダーが跨った状態。シート高はNinja、Z共に785mmと低めに設定されており、車体もスリムなので足着きに不安は無い。

Ninja500とZ500のエンジンはNinja400とZ400のボア×ストローク70×51.8mmの399cc水冷DOHC並列2気筒エンジンをベースに、ストロークを58.6mmに変更することで排気量を451ccへとアップ。パワーは400の35kW(48PS)/10000rpmから39kW(53PS)/10000rpmに、最大トルクは37N・m(3.8kgm)/8000rpmから43N・m(4.4kgm)/7300rpmへとアップしている。また、圧縮比は11.5:1から11.3:1へと変更し、クラッチ容量の拡大や500専用設計のバランサーシャフトの採用で最適化されている。

アルミダイキャストシリンダーはオープンデッキ構造で優れた放熱性を備え、エンジンの軽量化にも貢献。また、シリンダーはスリーブレスで、Ninja ZX-10RやNinja ZX-6Rのスーパースポーツシリーズと同様にメッキボアを採用。クラッチにはアシスト&スリッパークラッチを採用し、急なシフトダウンや誤ったシフトダウンによって過度なエンジンブレーキが発生した際に、リヤタイヤのホッピングやスキッドを防止する。ラジエータファンカバーはカワサキの革新的技術の一例で、ラジエータ後方に配置されたカバーが熱気を左右へ逃がし、渋滞中のアイドリング時にライダーへの熱の不快感を軽減。さらに、熱気を外へ逃がすことで、フェアリング、燃料タンク、フレームなどライダーが触れる部分の熱蓄積も抑え、快適性をさらに向上させている。

パワーユニットは最高出力39kW、最大トルク43N・mを発生する451ccのDOHC並列2気筒エンジン。扱いやすい特性なので、大型初心者でも安心して乗れるはずだ。

エキゾーストシステムには迫力のある大型のサイレンサーが装着され、心地よいツインサウンドを奏でる。

250cc並のコンパクトな車体

Ninja500とZ500の車体は250cc並みにコンパクトであり、随所に軽量化を施したスチール製のトレリスフレームを採用する。このトレリスフレームはNinja H2にインスパイアされており、カワサキ先進の解析技術により、軽量化と最適な剛性バランスを両立。エンジンをリジッドマウントし、ストレスメンバーとしても利用することで、軽量化に大きく貢献している。ホイールベースは1375mmと短く設定され、アルミダイキャスト製のスイングアームマウンティングプレートはエンジン後部にボルト止めされている。スイングアームピボットシャフトがこのプレートを通る構造にすることでスイングアームをエンジンに直接取り付ける形となり、安定性に貢献している。

フロントフォークは41mm径の正立タイプで、リアサスペンションはボトムリンク・ユニトラックで、5段階のプリロード調整が可能となっている。ブレーキはフロントに310mm径のセミフローティングフロントディスクとデュアルピストンキャリパーを組み合わせ、リアは220mm径のディスクと27mmという大径ピストンを備えるデュアルピストンキャリパーを組み合わせる。ABSも当然装備され、安全性能も高いレベルにある。ホイールサイズは前後17インチで、軽量でスタイリッシュなデザインの星形パターンの5スポークアルミホイールを採用している。

ホイールは星形パターンの5スポークアルミで、フロントブレーキは310mm径のセミフローティングフロントディスク+デュアルピストンキャリパー。

両モデルともコクピットの中央にハイコントラストフルLCDインストゥルメントを採用し、専用のスマートフォンアプリ「RIDEOLOGY THE APP」を使用することでスマートフォンとの相互通信が可能。電話やメールの着信をディスプレイに表示したり、ライディングログやメンテナンスログをスマートフォンで管理することができる。

ハイコントラストフルLCDインストゥルメントを採用したメーターには、スマートフォンとの連携機構などが備わっている。

それぞれの個性的なデザインと、ライディングポジション

Ninja500とZ500で最も異なるのが、デザインとライディングポジションだ。Ninja500はNinjaシリーズに共通するアグレッシブなデザインのフルカウルを装備したスポーツモデル、Z500はZシリーズに共通する「Sugomi」デザインを採用したストリートファイターだ。

Ninja500のボリュームのあるカウルは高いウインドプロテクション効果と排熱性能を備え、トップブリッジ上に取り付けられるタイプのクリップオンハンドルが適度にスポーティな前傾ポジションを生む。対するZ500は印象的なトリプルLEDヘッドライトを備えたフロントフェイスを持ち、ワイドなパイプハンドルバーがダイナミックコントロール性と低速での取り回しの良さを両立させている。シート高はどちらも785mmと低めに設定されている。

Ninja500のヘッドライトはコンパクトなプロジェクター/リフレクターハイブリッドタイプで、力強いデザインのアッパーカウルにビルトインされる。

Ninja500には低めのセパレートハンドルが採用され、グリップにわずかな下向き角度をつけることで快適性とスポーティな見た目を両立。

Ninja500はフルカウルを採用しており、サイドカウルにはNinjaのロゴと排気量を示す500の数字が並ぶ。

シートカウルの後方は絞り込まれており、コンパクトでエッジの効いたデザインのLEDテールライトがビルトインされる。

Z500はZシリーズに共通する、身をかがめ獲物を狙うようなクラウチングスタンス、低く構えたフロントフェイス、跳ね上がったテールといったSugomiのデザイン要素により、カワサキのスーパーネイキッドであることがひと目で分かるシルエットを採用。ワイドでフラットなハンドルバーを採用し、Ninjaよりも上半身が起きたポジションを採用。キャスター角もNinjaの24.5°から24.3°へと若干小さく設定されており、ハンドリングがクイックな方向にチューニングされる。ヘッドライトは新しいZシリーズの流れを汲む三眼タイプで、コンパクトなシュラウドとサイドカバーが引き締まった車体のデザインを生み出している。

Ninja500とコンポーネントの多くを共用する「Z500」。「Sugomiデザイン」を採用した、ストリートファイターだ。

最新のZシリーズデザインのポイントと言える三眼タイプのLEDヘッドライトを採用した、個性的なフロントフェイスを採用する。

ハンドルバーはパイプタイプで、フラットでワイドな設定とすることで優れた操縦性を生み出している。

NInja500、Z500共にカワサキプラザ専売モデルとなり、両車とも2月28日に販売が開始されている。価格はNinja500が89万1000円、Z500が84万7000円で、この価格にはカワサキケアが含まれている。

Ninja500/Z500主要諸元(2026)

・全長×全幅×全高:1995×730×1120mm/1995×800×1055mm

・ホイールベース:1375mm

・シート高:785mm

・車両重量:171kg/167kg

・エンジン:水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒451cc

・最高出力:39kW(53PS)/10000rpm

・最大トルク:43N・m(4.4kgm)/7300rpm
・変速機:6段リターン

・燃料タンク容量:14L
・ブレーキ:F=ディスク、R=ディスク

・タイヤ:F=110/70-17、R=150/60-17
・価格:89万1000円/84万7000円(税込価格)

【速報】カワサキが大阪モーターサイクルショーに、大型ツインスポーツモデル「Ninja500」を展示。兄弟車「Z500」と共に大型モデルの新時代を築くか? (15枚)

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コメント一覧
  1. 匿名 より:

    カワサキも変わったな。GPZ900Rなんかエンジンの冷却を優先するためにライダーに熱気が当たるのを厭わなかったのに。

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