大阪MCショーで初公開された直4フルカウルスポーツの「CBR400R FOUR・Eクラッチコンセプト」。兄弟車CB400SFコンセプトとの違いであるライポジを会場でチェックしたところ、実はネイキッドのCBより足着き性が優秀だった! 他にも気になるポイントを開発者に徹底的にインタビューしたところ、興味深い話が満載だった。
目次
国内版400はシルバーとマットブラックの2色設定か?
3月20日に開幕した大阪モーターサイクルショーで「CBR400R FOUR・Eクラッチコンセプト」が世界初披露された。CB400SFコンセプトと同じく、昨年、中国で発表された「CBR500R FOUR」の国内版で、ホンダとしては36年ぶりに新登場する400cc直4フルカウルとなる。
ベースはCB400SFコンセプトと共通ながら、フルカウルをまとい、CBにはないラムエアまで装備。CBのバーハンドルに対してセパレートハンドルを採用し、ハンドルポジションが変更されているのが主な相違点だ。
会場には、銀とツヤ消し黒の2カラーを展示。中国の500仕様と同じカラーリングで、シャープかつ高級感のある外観が特徴だ。なお、中国ではこの2色のほか、赤を加えた計3色設定。市販化や車体色に関するアナウンスはないが、日本版は2色設定になる可能性があるだろう。
シート前側がCBよりスリム、一段と足着き性がイイ!
またがってみると、上体がやや前傾するが、極端な前傾ではない。CBR400R FOURは、レーシング志向のRR系と違い、オールラウンドなフルカウルスポーツというキャラクター。それだけに適度な前傾に留めている。ステップ位置はCB400SFコンセプトと共通だ。
一方、現地スタッフによると「新型SFより足着き性がよく感じた」という。シート高は2車で同一(数値は非公開)だが、燃料タンク後端部とシート前側がCBRはより絞り込まれ、内モモがさらに閉じられるイメージ。後述の開発者も「足着き性のフィーリングはCBRの方がいいのでは」と話していた。
【開発者インタビュー】様々な用途で楽しめる“新しいCBR”を目指した
CB400SFコンセプトに続いて、再びラージプロジェクトリーダー(LPL)の中村拓郎さんに話を伺った。

CB400SF/CBR400R FOURコンセプトのLPLである中村拓郎さん(本田技研工業 二輪・パワープロダクツ事業本部 完成車開発部)。コミューター系の車体設計を経て、インドやインドネシア向けモデルの担当を歴任してきた。
――実際に乗ってみると、CBよりCBRの方が内モモの辺りがスッキリして、足着きがよく感じます。これは足着きを狙ったものなのか、デザインによるものなのでしょうか?
両方の兼ね合いですね。デザインと商品性の観点から、いいところに落とし込みました。SFコンセプトでもお話しましたが、シート下を絞り込むと中にモノが入れられなくなるので、その兼ね合いが苦労しました。
――CBRはレーシングなフルカウルというより、質感や高級感を大事にデザインされているのですか?
そうです。やはり400ccなので、毎日、それこそ通勤通学で使うでしょうし、週末に峠に行ったりもするでしょうから、レーシングなものより新しいCBRとして提案したいという思いでデザインしました。
――ハンドルも下がっていますが、ちょうどいい前傾というか、何にでも対応できそうですね。
CBRはハンドルが少し下なので、CBより頭がヘッドパイプに近づき、フロントの入力が感じやすい。その辺がスポーティな乗り味につながっていると思います。足まわりのセッティングはCBRもCBも同じです。
400では珍しい全部入りマスクに挑戦、テールはホンダ最小クラス
――デザインも特徴的ですね。特にヘッドライトは今までのホンダにはあまりなかったような……。
ヘッドライトはデザインの中でもキーポイントですね。新技術が入っているわけではないのですが、デザインで新しい表現にチャレンジしています。
――灯火類の全ての機能が一つに収まっている。これはホンダさんでは初めて?
スクーターでは一般的ですが、あのサイズ感で表現したのは初めてかもしれないです。
――小さいテールも新設計?
そうです。テールライトはホンダでも最小レベルだと思います。テールをコンパクトにしたのは、前後の対比が目的です。フロントにマスフォワードのイメージを作り、リヤを軽くすることでスポーティーなイメージを出しています。
――サイドパネルも平面のようでいて少し反っていたり、凝っていますね。
あの面は一番の推しポイントです。光の反射を見せたいので、敢えてグラフィックも貼っていません。これはデザイナーのこだわりで、広い面に何もないのは珍しいです。ただ全部のっぺりしてしまうと、走行時の切り返しなどに影響が出るので、カウルをレイヤー構造にして上手く風を逃がしています。
軽快感を出しつつ、デザインは守り切る。そのために操縦安定性を担当したテストグループとデザイン部門で一生懸命やりました。
――ラムエアダクトのデザインも凄いですね。
効率を考えれば中央に置きたいところですが、さりげなくデザインに一体化するようにしています。
――端々にスーパースポーツとは違うデザインがありますね。
ベースがCB400SFなので、やはり性格はフレンドリー。でも見た目がスポーティというギャップが面白いです。“この見た目が好き”と思って乗っていただいても後悔しない、そういったモデルに仕上がっていると思います。
中国ではCBR主導の予定が、今はCBの注目度が急上昇!
――中国でCBRの反響はどうですか。中国はCBよりCBRが主力になるかと思いますが。
実は中国で最近ネイキッドがトレンドになっています。それもあって、CBを推していこうと考えています。もちろんCBRは新しい表現を取り入れてますが、中国のメーカーさんは動きが非常に早く、様々なモデルがたくさんリリースされています。もちろんCBRの人気は高いと思いますが、ライバルがまだあまり多くないネイキッドの方が人気になると考えています。
――開発当初、中国でのCBとCBRの販売比率はどのように予想していたのですか?
当初より変化しています。最初はCBRが多いと予想していましたが、今はネイキッドのCBの比率が高いだろうと予想しています。中国市場は変化のスピード感が非常に早いので、開発側としては苦しいところですが。
ただ今回、フルカウルのCBRもCBと同様にたくさんのお客様に見ていただいていたので、嬉しかったですね。
――CBは歴史のあるモデルだけに、LPLのプレッシャーはありませんでしたか?
私がLPLを担当するようになって6年目になります。私の性格かもしれませんが、あまりプレッシャーはなかったですね(笑)。というのも開発チームのレベルや力が凄くあると思っていたので。あまり不安はなかったです。
――伝統のCB400SFとなれば社内で色んな方が言ってきたりするのでは?
実は“スーパーフォアかくあるべき”みたいな話はあまり聞いたことがないです。僕らも“スーパーフォア作ろうぜ”ではなく、“直4ネイキッド作ろうぜ”から始まって、結果的に出来上がったものがスーパーフォアと呼ぶべきものになった。
元々スーパーフォアって、その時代時代の“直4スタンダードネイキッド”を造っていたので、求められるものを造れば自然とスーパーフォアになるのかもしれません。パッと見てスーパーフォアだけど、“今までのスーパーフォア”ではないんです。これはデザイナーの頑張りと、設計、開発チーム全体の力が強かったんだろうなって思います。
――ありがとうございました!
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CBR400Rは中国人向けのデザインなのか?
日本では売れないだろう。
自分一人の好みで「中国人向けのデザイン」「日本では売れない」とか知ったような事言ってんの草