カワサキは、本格的なキッズ・ヤングライダー向けレーサー「KX112」の2026年モデルを発表した。従来モデルからエンジンを継承しつつ、シャーシをメインとした大幅なアップデートを敢行。大径化した倒立フロントフォークやストローク量を増やしたリヤサスペンションなど、フルサイズ機に匹敵するスペックを手に入れた。
目次
フルサイズ機に迫る新設計シャーシと足まわりの強化
カワサキの「ビルト・トゥ・ウィン(勝つために造る)」という哲学を体現するため、2026年モデルのKX112はシャーシ周りに抜本的な改良が加えられた。最も大きな変更点の一つがフロントサスペンションである。カヤバ製の倒立フロントフォークは、インナーチューブ径を従来の36mmから43mmへと大幅に拡大。これにより高い剛性を確保し、激しいライディングにも耐えうる仕様となった。さらにアウターチューブには潤滑性能と耐久性を高めるカシマコートを施工し、質感と作動性を向上させている。調整機構についても、従来の圧側減衰力調整に加え、新たに伸側減衰力調整機能を追加したフルアジャスタブルタイプとなった。
リヤサスペンションも大幅な進化
ショックロッド径を14mmに拡大し、シリンダー長を延長することで、フルストローク付近での減衰特性と耐底付き性能を強化した。リヤホイールのトラベル量は275mmから305mmへと増加しており、これはフルサイズのモトクロッサーと同等のスペックである。調整幅も拡大され、新たに圧側の高速減衰力調整機能が追加されたことで、低速・高速の圧側、伸側、プリロードのすべてが調整可能となった。ステアリングヘッドパイプ長も25mm延長され、フロント周りの剛性と車体安定性がさらに高められている。
走りを支えるブレーキ性能の向上と細部まで追求した軽量化
エンジンのパフォーマンスを余すことなく発揮させるため、制動系も強化された。フロントブレーキディスクの外径は220mmから240mmへ、リヤは184mmから220mmへとそれぞれ大径化されている。フロントブレーキにはKX250と同等のマスターシリンダーを採用し、キャリパーボディも共通化された。ピストン径を25mmとすることで、高い制動力と優れたコントロール性を両立している。リヤブレーキのマスターシリンダーもセッティングが見直され、ストローク量の削減によって遊びの少ないダイレクトな操作感を実現した。
徹底した軽量化モデルチェンジ
リヤスプロケットは軽量なアルミ製へと変更され、従来モデルから390gの軽量化に成功。ばね下重量と回転慣性を低減し、運動性能の向上に寄与している。また、ステアリングステムをスチールからアルミに変更することで190g、ハンドルバーをレンサル製のアルミファットバーとすることで80gの軽量化をそれぞれ達成した。足元にはダンロップ製の最新タイヤ「ジオマックス MX34」を装着しており、路面状況を問わず高いグリップ性能を発揮する。
自由度の高いライディングポジションと最新のレーサースタイル
ライダーの体格や好みに合わせたセッティングを可能にするため、エルゴノミクスも刷新された。ハンドル位置は約50mm前方へ移動し、幅は35mmワイド化。ステップ位置は10mm下方に配置することで、より幅広い体格のライダーに適応するポジションを提供している。アジャスタブルハンドルバーは、トリプルクランプのマウントスロットとリバーシブルマウント、さらにカラーによる高さ調整を組み合わせることで、合計8通りの位置調整が可能となった。ハンドルグリップにはネジ固定式の「ODI ロックオングリップ」が採用され、メンテナンス性も向上している。
外観デザイン
カワサキのフルサイズKXモデルのイメージを色濃く反映している。ナンバープレート、フロントフェンダー、フォークガードには新たなデザインが採用され、より本格的で最新のレーサールックスへと変貌を遂げた。ステップは幅を40mmから48mmへと広げ、泥の排出性に優れたフラット形状のワイドステップを採用することで、安定したマシンホールドをサポートする。リヤショックの変更に伴い吸気ダクトの形状も見直されるなど、細部に至るまで性能向上のための工夫が凝らされている。
発売予定日は2026年2月21日で、価格は583,000円となっている。
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