400ccクラスは、普通自動二輪免許で楽しめる“ちょうどいい”パワーと存在感を持つカテゴリー。街乗りからツーリング、高速走行までバランスよくこなせる万能クラスです。
ここでは、2025年現在に新車で購入できるモデルの中から、筆者の独断と偏見で選んだ 「イカした」400ccクラスおすすめ7選を紹介します。
目次
普通自動二輪免許とは
普通自動二輪免許とは、日本の道路交通法における車両区分で、エンジンの排気量が50cc超から400cc以下および、モーターの定格出力が0.6kW超から20kW以下 の二輪の自動車(側車付きのものを含む)を運転することができる免許証です。
1996年の免許制度改正により「中型限定自動二輪免許」いわゆる「中免」と呼ばれていたものが「普通自動二輪免許」へと変更され、2005年には「AT限定」も創設されました。
400ccクラスの現状を考察
1996年の免許制度改正以前の日本では、免許取得の困難さから大型バイクは「高嶺の花」であり、400ccが一般ライダーの上限クラスとして定着していました。
ふり返ってみると、1980年代から1990年代前半にかけて巻き起こった「第二次バイクブーム」は、中型クラスにとって最高の時代。各国内メーカーから様々なモデルがラインアップされており、消費者の選択肢は非常に幅広いものでした。
しかし、1990年代後半に入ると、徐々に厳しくなる排ガス規制の強化などにより、コストアップが余儀なくされ、ラインアップは減少の一途をたどります。400ccは、日本の免許制度が生んだ特殊な排気量帯であり、「400cc専用設計」モデルというものは海外市場でのニーズが薄く、グローバル展開が難しいというのが現状です。
しかし、トライアンフやロイヤルエンフィールドなど、多数の海外メーカーがこのクラスの日本市場に参入するなど、新しい兆しがあるのはうれしいことですね。
おすすめ7選
「GB350 C」は、2024年10月に「HONDA」から発売されました。
こちらは、2020年9月にインドHONDAで発表された「ハイネスCB350」をベースに日本向けに開発され、’21年4月から日本で発売された「GB350」の派生モデルです。
この「GB350 C」の最大の特徴はクラシカルさ。そのスタイリングは、フロントフォークカバーやヘッドライトカバーなどのフロント部に重厚感を持たせ、更に前後のフェンダーを大型化。セパレートタイプのシートと水平基調のマフラーを採用することで、よりロー&ワイドを強調。
2025年10月31日から「マットサンドストームベージュ」と「マットビュレットシルバー」を新たに設定し、全2色の カラーバリエーションと一部仕様を変更して発売されます。
クラシック系の単気筒好きで、安心の国産といえば400ccクラスの現行モデルでは、「GB350」一択でしょう。好みで「GB350」「GB350 S」「GB350 C」からお選びください。
排気量:348cc
最高出力:20PS(15kW)/5,500rpm
最大トルク:29Nm/3,000rpm
シート高:800mm
価格:715,000円~(※2025年11月現在のメーカー希望小売価格)
車名は、1986年に発売されたNC23型の「CBR400R」から継承しており、新型はNC47型でエンジンは直列2気筒に変更されました。
現行モデルは2024年3月に“Modern Racing Art”を開発コンセプ トとして開発されたロードスポーツモデルで、コンパクトで扱いやすく、スポーティーさと快適さの両立を追求。
5インチ フルカラーTFT液晶メーター を装備し、スマートフォンとの連携を可能にした「Honda Roadsync」に対応するなど最新装備が充実。
気軽にスポーツモデルを楽しみたい、HONDA好きの方におすすめです。
排気量:399cc
最高出力:46PS(34kW)/9,000rpm
最大トルク:38Nm/7,500rpm
シート高:785mm
価格:863,500円~(※2025年11月現在のメーカー希望小売価格)
KAWASAKI「ELIMINATOR」
「ELIMINATOR」は、2023年に「KAWASAKI」から発売されました。
車名は1985年に輸出向けに発売された900ccモデル「ZL900-A1」が始まりで、同年に国内向けの750ccモデル「ZL750-A1」、翌年の1986年に400ccモデル「ZL400-A1」が発売されました。また、一般的なクルーザーと違い、ドラッグレーサーをコンセプトに開発されたのが特徴的でした。
カワサキのスポーツモデル「GPZ」のエンジンを流用し、発進加速重視のセッティングが施されました 。その他にも600/500/250ccとバリエーション豊かに展開。
※GPZのエンジン流用以外にも、新型として開発されたV型2気筒エンジンを搭載した250Vや単気筒モデルの125ccも存在。
新型モデルは、ニンジャ400/Z400と同じ並列2気筒エンジンを搭載し、低中速重視のセッティングで加速に特化したデチューンが施されているのが特徴。
また、今回のモデルは扱いやすさを重視しており、幅広いライダーに対応したライディングポジションと現代的に再解釈されたロー&ロングスタイルなど、多様なライフスタイルにマッチする独自のスタイリングを確立。シート高735mmと、安定した足つきを確保しているのも魅力的。
こちら「 ELIMINATOR」は標準モデルで、他にも中間モデルの「 ELIMINATOR PLAZA EDITION」と最上位モデルの「 ELIMINATOR SE」をラインナップ。
正統派クルーザーとはひと味違いますが、現在において国内唯一の400ccモデルクルーザーということで、人気が高まっています。
排気量:398cc
最高出力:48PS(35kW)/10,000rpm
最大トルク:37Nm/8,000rpm
シート高:735mm
価格:858,000円~(※2025年11月現在のメーカー希望小売価格)
KAWASAKI「Ninja 400」
「Ninja 400」は、2018年に「KAWASAKI」から発売されました。
「Ninja」はもともと1984年に国外向けに発売された「GPz900R」のペットネームとして付けられました。1985年には400ccモデルの「GPz400R」も登場。
「GPz900R」や「GPz400R」が水冷4スト4気筒だったのに対し、2006年に水冷4スト2気筒で国外市場に登場したのが「Ninja 650R」。2010年にその「Ninja 650R」の弟分として国内市場に登場したのが「NInja 400R」です。
2013年にフルモデルチェンジされ、「R」表記が無くなり「Ninja 400」に変更。現行モデルは2018年に「Ninja 250」と共通のプラットフォームを持つ兄弟車として登場しました。
「Ninja 400」の特徴は最新のフルカウルスポーツデザインでありながら、日常の使いやすさとツーリング性能も重視。車重も167kgと非常に軽量で操作性と乗りやすさを両立させています。
2025年11月1日には、カラーとグラフィックが変更された2026年モデルが発売されました。普通自動二輪免許でスポーツモデルを気軽に堪能したい方におすすめの1台です。
排気量:398cc
最高出力:48PS(35kW)/10,000rpm
最大トルク:37Nm/8,000rpm
シート高:785mm
価格:814,000円~(※2025年11月現在のメーカー希望小売価格)
TRIUMPH「SPEED 400」
「SPEED 400」は、イギリスの老舗バイクメーカー「TRIUMPH(トライアンフ)」から2023年に発表されたのち、日本国内では2024年から販売が開始されました。
トライアンフから小中排気量のモデルがラインアップされたのは実に半世紀以上ぶりのことであり、エンジンからフレームまで完全新設計で登場しました。
存在感抜群のフェールタンクにブラックパウダーコートのエンジンケーシング、ゴールドアルマイト仕上げされたフロントフォークなど高級感溢れる仕上がり。
水冷の単気筒エンジンを搭載し、トライアンフらしい美しいデザインでモダンクラシックに仕上げてあります。
兄弟車であるスクランブラーモデルの「SCRAMBLER 400 X」もラインアップ。
一部の普通自動二輪免許ライダーにとっては、憧れのトライアンフが遂に手の届くところにやってきました。そんな、あなたにおすすめの1台です。
排気量:398.15cc
最高出力:40PS(29.4kW)/8,000rpm
最大トルク:37.5Nm/6,500rpm
シート高:790mm
価格:752,000円~(※2025年11月現在のメーカー希望小売価格)
Benelli「IMPERIALE 400」
「IMPERIALE 400」は2017年のEICMAでイタリアの「Benelli」からコンセプロ公開され、2019年にインド市場で発売開始。
2022年、Benelli の日本国内正規輸入・販売代理店及び取扱輸入元である「株式会社プロト」から販売開始されました。
Benelli は、1911年にバイクメーカーとしてスタートした世界最古級のメーカーのひとつで、紆余曲折を経て 2005年に中国銭江グループ(Q.J.)の傘下となり、現在グローバル展開されています。
「IMPERIALE 400」は、 Benelli が「レトロ路線」「単気筒クラシックモデル」の拡充として企画したもので、1950年代の Benelli-MotoBi 系列のクラシックモデルを “再解釈” したデザインが特徴です。
空冷4ストロークの単気筒エンジンに丸型ヘッドライト、2連のアナログメーターとティアドロップ型タンクにキャプトンマフラーやスポークホイールなどクラシック感満載の仕上がりに。
クラシック系好きで、他の人と被りたくないという方におすすめです。レアな分、部品の供給やメンテナンスなど、十分に情報を集め理解したうえで購入を検討しましょう。
2025年7月に生産終了が発表されたため、日本国内での新車販売はベネリディーラーの在庫限りということです。気になった方は、お早めにディーラーにお問い合わせしてみて下さい。
排気量:374cc
最高出力:21.1PS(15.5kW)/5,500rpm
最大トルク:29Nm/4,500rpm
シート高:780mm
価格:668,800円~(※2025年11月現在のメーカー希望小売価格)
ROYAL ENFIELD「CLASSIC 350」
「CLASSIC 350」はインドのバイクメーカー「ROYAL ENFIELD」から2008年にインド市場で登場しました。
もう知っている方も多いと思いますが「ROYAL ENFIELD」は、1901年にイギリスで創業した最古級のバイクメーカーです。
「CLASSIC 350」は1948年に発表された「Model G2」からインスパイアされており、G2が持っていた「英国クラシックバイクの外観」+「構造的信頼性」の要素を意識して設計されたモデルです。
2021年には新設計の「Jシリーズエンジン」をはじめ「新フレーム」「足回りの刷新」など大幅な設計改良 が施されたフルモデルチェンジが行われ、2022年に日本初導入されました。
2024年モデルでは、ヘッドライトやポジションランプなどがLED化され、デュアルチャネルABSなどを標準装備。2025年モデルではギアポジションインジケーターの追加やUSB Type-Cコネクターの標準装備などと更に充実。
英国クラッシックの雰囲気を存分に感じられる1台に仕上がっています。クラシカル好きな方で、国産車にこだわらない方に、おすすめです。
排気量:349cc
最高出力:20.2PS(14.9kW)/6,100rpm
最大トルク:27Nm/4,000rpm
シート高:805mm
価格:694,100円~(※2025年11月現在のメーカー希望小売価格)
まとめ
普通自動二輪免許で乗ることができる最大排気量であり、日本独自のカテゴリーとして進化してきた400ccクラス。かつては高性能スポーツモデルがしのぎを削り合い、日本ならではの技術競争の象徴でもありました。
しかし、現在の400ccクラスに求められるのは、大型にも小排気量にもない絶妙なバランス。数字や速度だけでは語れない”バイクらしさ”、そして、扱いやすくてそれなりに走る”ちょうどよさ”ではないでしょうか。
今回紹介した7台は、どれも個性とスタイルを両立した“イカした魅力”を放つモデルばかり です。 あなたのバイク選びの参考になったのであれば幸いです。
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