ヨシムラジャパンがレストア&カスタムを施し、今年の東京モーターサイクルショーに出品されて大きな話題となったカスタムコンプリート車両「GSX-R750 ♯604コンプリートマシン」。元々が一般販売を前提に制作され、9月20日からオークションがスタートしていたが、その落札額が決定したぞ!
なななななんと、の1000万円オーバーだ!
驚きの落札金額と言っていいだろう。1986年のAMAスーパーバイクで辻本聡選手が駆ったヨシムラチューンのGSX-R750をモチーフに、ヨシムラジャパン自身がカスタム&レストアを施したコンプリート車「ヨシムラGSX-R750 ♯604コンプリートマシン」が、なんと1241万4000円という高額で落札されたのだ!
ちなみにオークションのスタート金額は車名にちなんだ604万円(税抜。実際は税込額の664万4000円からスタート)。9月20日にスタートしたオークションは、約1ヶ月後の10月18日が終了日に設定されており、189件の入札を経て今回の落札となった。
入札履歴を見ると、オークションスタート後は毎日のように入札があり、10月初旬には750万円を突破。しかしその後は終了日の10月18日まで大きな動きはなく、最終日になってから分刻みの入札とともに価格がグングン上昇していった。そして昼過ぎには1000万円をオーバーし、最終的には16時すぎに1241万4000円をつけて落札となっている。
興味深いのは「どんな人が落札したの?」だが、これは落札者のOKが貰えれば取材したいと考えているので、続報をお待ちいただきたい。ちなみに車両の詳細については下記ボタンより。
絶版旧車には“価値付け”が必要な時代に
ヨシムラがコンプリート車や純正パーツの復刻を発表したことで、近年はじわじわと相場を上げていた初期型GSX-R750。カスタム車とはいえ1000万円を超える車両が登場したことで、油冷エンジンのGSX-Rもクラシックバイクとして改めて認識されたと言っていいだろう。
こうした動きには様々な意見があるだろうが、名車が高額で取引されて相場価格が上昇していけば、絶版パーツを復刻しようとする機運も高まるし、その機種を専門的に手がけるプロショップも出現するかもしれない。結果、車両の生存率は高まるはず。名車を後世に遺すためには、価格上昇はむしろ望ましいというのが筆者の考えだ。
もちろん、便乗値上げで稼ごうとする不埒なショップは論外だが、2輪で言えばカワサキZ、4輪ならハコスカやS30フェアレディZのように、車両が高価ゆえに復刻パーツが充実し、専門店も多数存在するという姿が、クラシックカー&バイク業界の健全な姿のはず。
油冷エンジンのスズキGSX-Rが、未来に語り継ぐべき素性や歴史を持つ名車なのは間違いない。ヨシムラコンプリート車(今後もベース車両が入手できれば、制作の予定はあるという)の高額落札は、油冷GSX-Rのクラシック化に向けた大きな転機になるはずだ。
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