10月末の開催を控えるジャパンモビリティーショー2025。バイクメーカー各社も出展内容を続々明らかにしているなか、カワサキモータースも展示情報を明らかにした。もちろんバイクも多数が登場予定となる中、なんと「ワールドプレミアモデル2機種」も登場するという。これは一体何なのだろうか? 現状は不明だが、未だ大きなモデルチェンジを受けていない「Z900RS」がいよいよアップデートを遂げる可能性もある! そしてもう1台はまさかの「2ストモデル」復活もあり得る!?

絶対王者がついにモデルチェンジ?「Z900RS」ライバルを前にブラッシュアップか

10月29日から開催される「ジャパンモビリティーショー」カワサキブースの展示内容が発表された。

今回のモビリティーショーでカワサキが出展するバイクのうち、明らかになっているのは9モデル。現行の人気モデルから往年の「W1」まで多岐にわたるラインナップだが、近年最も人気を博している"あのモデル"が不在というのは不思議だ。それはもちろん「Z900RS」。2017年のデビュー以来なんと今年まで首位を守り、8年連続で大型バイクの販売台数1位を記録するという、現在のカワサキを代表する超人気モデルだ。そんなZ900RSの展示が発表されていないというのは、あるいは伏せられている「世界初公開モデル」のうちの1台と考えてもおかしくはない。

というのも、Z900RSが最後にモデルチェンジを果たしたのは2023年のこと。当時の排ガス規制・EURO5に適合する仕様変更が行われた際にさかのぼる。これが現在の排ガス規制、EURO5+に適合するためにはアップデート必須となるのは間違いない状況だ。また、Z900RSのベースとなっているストリートファイター「Z900」は今年4月にモデルチェンジを果たして発売済。エンジンのアップデートのみならず、新設計の電子制御スロットルやIMU、クルーズコントロール、クイックシフター、ターンバイターンナビなどの電装を充実させている。これを鑑みれば、Z900RSが現行のZ900に合わせて進化するのは自然な成り行きといえそうだ。

「世界初公開」2モデルのうち、1台は「新型Z900RS」だろうか!? 可能性はかなり高いといえるだろう。

エンジンやフレームを共有する「Z900」は先んじて今春モデルチェンジ。Z900RSはどうなる?

レトロスタイルもだが、カラーバリエーションもZ900RSの魅力。2025年では緑火の玉が登場したが、新型では全く新しい色になるかも?

また、ついに発売がアナウンスされたホンダ「CB1000F」の存在も無視できない。これまでのZ900RSは、国産ビッグネイキッドモデルの中でほぼ唯一、「丸目、直四」のオーソドックスなスタイルと、最新水準の車体設計というネオレトロスタイルで人気を博してきた。そこに今年、ホンダが「CB1000ホーネット」をベースとした新型CB1000Fを投入、強大なライバルとなるのは間違いない状況となった。これを受けてZ900RSも、更なるブラッシュアップを受けて競争力を高めてくる可能性は十分にあるだろう。

また今回発表されているブースイメージ写真の中には黒塗りされているバイクの姿が写っているが、この中にZ900RSと思しきネイキッドモデルの姿が確認できるのもヒントかもしれない。スタイルは従来の「Cafe」に似るが……真相はいかに。

ホンダが満を持して発売するCB1000F。排気量、スタイル、性能はまさにライバルといってよい。こちらもモビリティーショーに登場予定だ。

展示イメージの中にはZ900RSらしきネイキッドの姿が見える。これは単なるイメージか? それとも……

明示されている「2ストエンジン」ついに登場か?

では「世界初公開」のもう1台はなんだろうか。ここで思い出したいのは今年1月、北米カワサキが発表したティザームービー。そこではなんと「2ストエンジン」搭載の新モデルがハッキリと示唆されていたのだ。カワサキが2ストモデルを秘密裏に開発中である……という噂は数年前から囁かれていたが、実際にカワサキは2024年7月、インジェクションによる直噴「過給機付き2ストエンジン」の特許を取得していることが明らかとなっており、実際に車体に搭載されるのはほぼ間違いない状況となっていた。

ティザームービーでは、その表現からオフロードコンペモデル「KX」がその正体ではないか? という声もあるが、一方でスーパーチャージャー搭載の3気筒オンロードモデルという存在も2015年にはコンセプトが公開されていた。これが実現すれば令和の「マッハIII」と言うべき、新世代のスポーツネイキッドの登場も視野に入ってくる。このような「新型2ストモデル」、次世代の技術が集うモビリティーショーは登場する舞台として十分。今回公開される新型が予想通りだとすれば、世界初公開の2台が、かつての「Z1」「マッハIII」よろしく、「Z900RS」「新型マッハ」という、夢のような展開を期待してしまう!

「世界初公開」2台目はついに2ストエンジンの新型登場を予想したい。画像は2015年のコンセプトアートだが、現代の「マッハIII」イメージはこれに近いものだろう。

2024年夏に公開された特許画像。「過給機」を搭載する直噴2サイクルエンジンであることが明記されている!

今年1月には「2スト復活」を示唆するティザームービーも公開済。既に解禁は秒読みか?

日本初公開の「Z1100 SE」やビモータ最新機など、見どころは多数!

夢が膨らむ新型2モデルのほかにも、カワサキがラインナップする様々なモビリティー群は必見の出展となるだろう。まずバイクでは、先日北米にて発表されたばかりの新型「Z1100 SE」が日本初公開。さらに現行の「Ninja 1100SX SE」「W800」「W230」「メグロS1」「KLX230シェルパS」も展示されるほか、ヒストリックモデルとして「650-W1」も登場予定となる。さらにカワサキが導入するイタリア・ビモータの「テージH2 TERA」「KB998 Rimini」も、モーターサイクルショー以来の一般展示だ。またモックアップでは「水素エンジンモーターサイクル」さらに「モーターサイクル用水素エンジン」の、次世代技術機も出展が決定している。

バイクの他にも、北米で人気の四輪オフロードモデルから新型「TERYX5 H2 DELUXE」「NAV 4e LIMITED」も日本初公開。さらに大型液化水素運搬船、中型液化水素運搬船(いずれも模型)、日本自動車工業会ブースにて展開される「Tokyo Future Tour 2035」にてパーソナルウォータークラフト「JET SKI ULTRA 160LX-S ANGLER」、川崎重工からも液化水素運搬船「すいそ ふろんてぃあ」(模型)など、見どころは盛りだくさんな展示が展開される。カワサキファン必見のブースとなるだろう!

先日登場した「Z1100 SE」が日本初公開。現行Zシリーズ最大排気量の新型モデルだ。

2025年は「W」ブランド60周年でもあり、これを記念してW1も出展予定となる。

スーパーチャージャー搭載のオフロード4輪「テリックス5 H2」やEV「NAV 4e」も日本初公開だ。

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コメント一覧
  1. 匿名 より:

    今の時代に2ストが出たら凄いね。
    特許見ると過給機付きでバルブも付いてるし、ユニフロー掃気エンジンぽく見える。

  2. 匿名 より:

    もうそろそろZ400RSの発表来ないかな?

  3. うずまき猫 より:

    900ニンジャの新型は来ないかなー?

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