2025年9月23日、ドゥカティ・ワールド・プレミア2026の新しいエピソードが公開され、第7世代のドゥカティ・スポーツバイクをベースにしたモデル、新型「パニガーレV4 R」が発表された。

SBKベース車両として開発された新型「パニガーレV4 R」

新型「パニガーレV4 R」は、MotoGPおよびスーパーバイク世界選手権(SBK)において、ドゥカティが成し遂げてきたサクセス・ストーリーのすべてを体現したモデルであり、スーパーバイク世界選手権に参戦するために開発された。また、同時にドゥカティ・ファンの方々に最高のスポーツバイクを提供することを目的とし、公道走行可能なバイクではこれまで見られなかった、レースの世界から生まれた数多くのユニークなテクノロジーを導入している。

新型「パニガーレV4 R」は、伝説のマシン「996R」の系譜を受け継ぐ最新モデルであり、ドゥカティ・スポーツバイクの頂点に君臨するモデルとなる。「パニガーレV4 R」シリアルナンバー付きで生産され、ステアリングプレートにはモデル名と生産番号が刻印される。新型「パニガーレV4R」には、ドゥカティが2021年に初めてMotoGPに導入したコーナー・サイドポッドや、ドゥカティ・ニュートラル・ロック(DNL)を備えたドゥカティ・レーシング・ギアボックス(DRG)をはじめとする、レースで培われたソリューションが公道走行可能なバイクに初めて導入された。

SBKベースマシンとして「R」の称号が与えられた新型「パニガーレV4 R」は、各部に最新の技術が投入される。

大型化されたウイングと、アンダーカウルの前方に設けられた「コーナー・サイドポッド」が特徴的だ。

リアビューでもウイングとコーナー・サイドポッドの存在感が大きい。シルバーのアルミ製フューエルタンクも特徴的だ。

ドゥカティの最高峰モデルである「パニガーレV4 R」は、MotoGPやSBKで培われたテクノロジーで各部が構成される。

レーステクノロジーを詰め込んだボディデザインは、前後から見ると研ぎ澄まされた刃のようなシャープさを感じさせる。

パワーユニットはスーパーバイク世界選手権に参戦するために設計された、998ccデスモセディチ・ストラダーレRエンジン。ドゥカティ・コルセのMotoGP哲学に沿って開発されたこの最新バージョンは、全回転域にわたってより持続的なトルクとパワーを発生し、優れた加速を実現する。最高出力は218psと以前のバージョンと同じだが、4000rpmから最高出力を発生する回転数まで平均で4psパワーが増加しており、トップスピード時のエンジン回転数は16000rpmとなる。トルクは以前のバージョンよりも強化され、6000rpmでは7%増加、12000rpmでは最大値114.5Nmと3%増加している。新型「パニガーレV4 R」は、サーキットにおける最高のパフォーマンスを犠牲にすることなくユーロ5+規制に適合しており、最高速度は318.4km/hを達成。さらに、レーシング・エグゾーストを装着すると330.6km/hまで引き上げることが可能となっている。

998ccデスモセディチ・ストラダーレRエンジンには、チタニウム製ガンドリル・コネクティングロッドやチタニウム製インテーク・バルブ、軽量化された鋳造アルミニウム製ピストンなどが組み込まれる

新しい大型のウィングがもたらす強力なダウンフォース

新型「パニガーレV4 R」のフェアリングには、V4 R用に、より大きなダウンフォースを生み出すことができる、新しい大型のウィングを装着。これにより、ダウンフォースが25%増加し、270km/hで4.8kg、300km/hで6kgを発生し、加速時の安定性と高速走行時に大きなメリットをもたらしている。

ウィング付きモーターサイクル用の革新的な装備であるコーナー・サイドポッドは、深いバンク角で機能するように設計されており、空力的な効果によってタイヤのグリップを高めてコーナリング速度を上げ、ラップタイムを短縮するという。また、ドゥカティ・コルセと共同開発したダイナミック・フロント・エアインテークによって、エンジンに送り込まれるエアの量が増加。これによりインテーク・エア・プレッシャーが上昇し、最高速度での出力が1.3PSアップすることでストレート・パフォーマンスが大幅に向上している。

大きく張り出したフロントウイングは、従来型よりも25%アップしたダウンフォースを生み出す。

アルミ地のサテン仕上げとなるフューエルタンクは、「パニガーレV4 R」のデザインにおいて非常に特徴的だ。

シートはシングルシート仕様。以前のV4 Rよりも10mm内側にフットペグを配置することにより、サーキット走行時にライダーにさらに優れたサポートを提供する。

シャシーは、2025年型の「パニガーレV4」で採用されたコンセプト、つまり横方向の剛性を-40%低下させるように設計が見直されたフロント・フレームと、中空対称スイングアームをベースとしている。サスペンションはフロントに43mm径のオーリンズ製加圧式NPX25/30フロント・フォーク、リアには新世代向けに特別に設定されたオーリンズ製メカニカルTTX36ショックアブソーバーが装備される。さらに、量産バイクとしては初となる新しいオーリンズ製SD20ステアリング・ダンパーが装着されており、より優れたダンピング特性と、より幅広い調整範囲を実現している。また、スイングアーム・ピボットの高さは、2mm単位で4つのポジションに調整可能とされ、SBKマシンと同様にリアの高さはサスペンション・タイロッドを介して以前のV4 Rよりも広い範囲で調整可能。リア・ショックアブソーバーは、リニア・サスペンション・トラベル・センサーを取り付けることができるように設計されている。このセンサーから送信されるデータは、バイクの挙動に関連する他の信号と統合され、バイクのセットアップ時間を短縮するドゥカティの新しいプロフェッショナル・データ収集システム、ドゥカティ・データ・ロガー(DDL)を介して集められる。

ホイールは鍛造アルミニウム製合金で、スーパーバイク世界選手権で使用されているものと同じピレリ製のスリックタイヤを、車両に一切の改造を加えることなく装着することができるようになっている。また、ブレーキはフロントに新しいブレンボ製Hypureキャリパーと330mm径ダブルディスクを組み合わせ、優れた制動力と放熱効率を実現している。

フロントには43mm径スタンションを備えたオーリンズ製加圧式NPX25/30フロント・フォークが装着され、ブレーキはブレンボ製Hypureキャリパー+330mm径ローターとなる。

スイングアームは大きく肉抜きされ、剛性をダウンすることでバランスを最適化された中空対称スイングアームを採用。

リアのオーリンズ製メカニカルTTX36ショックアブソーバーは、サスペンション・タイロッドを介して広い範囲で調整可能となっている。

最新のエレクトロニクス・パッケージで武装

新型「パニガーレV4 R」のエレクトロニクス・パッケージは、ドゥカティ・コルセが開発したドゥカティ・ビークル・オブザーバー(DVO)アルゴリズムと、パニガーレV4で初めて採用されたコンバインド・ブレーキ付きコーナリングABSの採用により、先代モデルと比べて大幅に進化している。

「パニガーレV4」と比較すると、V4 Rのエレクトロニクスは、レース・ブレーキ・コントロールと呼ばれる新しいパフォーマンス重視のコンバインド・ブレーキ・ストラテジーと、DVOをエンジン・ブレーキ・コントロールにも適用している点で異なっている。ドゥカティ社内で開発したレース・ブレーキ・コントロール・ロジックは、プロライダーのライディング・テクニックを真似てパニガーレV4を上回るタイムを出すことを可能にしているという。

新しいエレクトロニクス・パッケージは6.9インチのメーターパネルを介して操作することが可能。トップブリッジ前方にはオーリンズ製SD20ステアリング・ダンパーが装着される

この魅力的な「ドゥカティパニガーレV4 R」は、2025年11月にヨーロッパのディーラーに到着する予定で、翌月からは米国をはじめとした各国での販売も開始される予定となっている。

サーキットを速く走るために生み出された「パニガーレV4 R」は、性能・価格ともにスーパースポーツのトップエンドとなるはずだ。

パニガーレV4 R主要諸元(2026)

・ホイールベース:1477mm

・シート高:855mm

・車両重量:186.5kg

・エンジン:水冷4ストロークDOHC4バルブV型4気筒998cc

・最高出力:160.3kW(218PS)/15750rpm

・最大トルク:114.5N・m(11.7kgm)/12000rpm
・変速機:6段リターン

・燃料タンク容量:17L
・ブレーキ:F=ディスク、R=ディスク

・タイヤ:F=120/70-17、R=200/60-17

SBKベースマシンとして開発された、ドゥカティのフラッグシップスーパースポーツ「パニガーレV4 R」登場! (14枚)

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