日本では2021年に生産終了となり、43年の歴史に幕を下ろしたものの、その後もタイだけは新車販売が続いていたヤマハSR400。しかし、かろうじて生き延びていたレジェンドにもついに有終の時が? タイ現地でも「SR400ファイナルエディション」が登場したのだ。これにて本当にSRの命脈は尽きてしまうのか? ヤマハに直接聞いてみた!

ホントに本当にほんとうにファイナルだ!

2021年に惜しまれつつも生産を終了したヤマハSR400。最終バージョンとして「ファイナルエディション」と「ファイナルエディション・リミテッド」が販売され、特に限定1000台の後者は瞬く間にプレ値が付いたのは記憶に新しい。

とはいえ国内販売の終了後も、ヤマハ磐田工場ではタイ向けのSR400は生産が続けられていた。これがSRファンにとって「国内販売の復活、ワンチャンいけるんじゃね?」と心の拠り所(?)となっていたのだが…。8月中旬に突如、タイヤマハのWEBサイトで「SR400 ファイナルエディション」が発表されてしまったのだ!

これが本当の本物の最終SRなのか、ヤマハとしてSR400の新車生産はこれをもって完全に終了してしまうのか? ヤマハ広報部に問い合わせたところ「現在(SR400は)タイのみでFinal editionとして販売しており、最後のSRです」という回答をいただいた。や、やっぱり、そうなのですか…。

タイで発表されたSR400ファイナルエディションのカタログ。背景に「Final Edition」の文字が…。

カタログの2ページ目(全2P)。細部の解説に加え、もう1色のカラバリも掲載される。

初期型オマージュのレッド外装が激シブ!

併せて生産終了の理由も聞いてみると「世界的に排ガス規制が強まる中、空冷エンジンは規制クリアが難しく、また販売台数の減少もあり、この度販売終了となりました」とのこと。タイはまだ日本や欧州より規制が緩いとはいえ、今後も踏まえた判断ということなのだろう。

ちなみに発表されたタイ仕様のファイナルエディションは2色。うち1色の「ダークグレーメタリックN」は日本で発売されたSTD(=リミテッドではない方)のファイナルエディションと同色だが、もう1色の「ディープレッドメタリックK」は1978年のSR500初期型「スターレッド」のオマージュ仕様! つまり再初期型SRをファイナルで再現してきたというわけで、これはなかなかに心憎い。

現地での価格は29万8000バーツ(2024年モデル+3000バーツ)で、これは日本円にすると135万円オーバーという驚きの価格。タイではYZF-R7が33万9000バーツで販売されており、SRはかなりの高級車ということも分かる。同一機種を作り続けることがどれほど大変か、タイ仕様SRの価格にはそれが反映されている…ということか。

タイで発表されたSR400 ファイナルエディション。2色あり、こちらがディープレッドメタリックK。

こちらは1978年の初期型SR500に設定された「スターレッド」。タイ仕様ファイナルはこのカラーのオマージュと言える。ちなみにこのカラーは1998年のSR400/500の20周年記念車でも復刻されている。

ちなみに初期型オマージュカラーは2009年のFI採用時にも登場するが、こちらはタンクエンブレムが音叉マーク。ただしカラー名はディープレッドメタリックKと、今回のタイ仕様ファイナルと全く同じ。このカラーのタンクエンブレムをYAMAHAロゴとしたのがタイ仕様ファイナルとも言える。

こちらはタイ仕様SR400ファイナルエディションのもう1色、ダークグレーメタリックN。後述する日本仕様ファイナルと共通色だ。

2021年の国内仕様ファイナルエディション
2021年に登場した日本仕様のSR400は全3色。まずはタンクにサンバースト(=ぼかし)塗装を施し、ブラウンカラーのホイールリムやシート、電鋳立体エンブレムなどを採用した限定1000台のリミテッド(74万8000円)。さらに通常のファイナルエディションとしてグレーとブルー車が設定された(60万5000円)。

SR400 FINAL EDITION LIMITED

SR400 FINAL EDITION

SR400 FINAL EDITION

SRパーツの永年供給案は実現するか?

余談となるが、筆者は数年前にヤマハのある役員から「SRをそのまま継続販売し続けることは時代的に難しい。40年以上も作り続けたからこそ醸し出せていた風情を、ヤマハが持つ資産で作り直すとどうしたって嘘くさくなってしまう。しかし現在、SRに乗っているユーザーをヤマハが最後までサポートするビジネス、例えば純正部品を永年供給するなど、そうした可能性はあり得るかもしれない」という話を聞いたことがある。

タイで新車販売が続いていれば難しいことではなかっただろうが、そんなプランのハードルも上がってしまったことは否めない。ただし、SRがヤマハを象徴する1台なのは今後も変わらない。新車の生産が終了した後も、メーカーを挙げてのユーザーサポートにぜひ期待したい!

画像ギャラリー (14枚)

この記事にいいねする


コメント一覧
  1. 匿名 より:

    タイでの生産終了を自分は待ってました。
    コレで新たな「SR」の開発、販売に向けての準備が出来たとも言えます。
    GB350やロイヤルエンフィールド等をSRを長年生産してきたヤマハが黙って見てるとは思えない…と、信じたいし、国内終了した時点で密かに構想は進めているとか…
    電装、ABS等のスペース確保、それによってドライサンプ廃止、一回り大きくなることで男性には調度良いサイズ、安定感に繋がるので良いと思います。
    是非ともキック、セル両方付けていただければ購買層も増えます。バランサー1個くらいは付けて鼓動感は残しつつ、高速巡航時の余裕も欲しいですね。

コメントをもっと見る
コメントを残す