取材協力:レッドバロン

先日レッドバロン岡崎で行われたメディア試乗会にて、多くの極上中古車に試乗することができた。今回はカワサキが誇るメガスポーツの筆頭ともいえる「ZZR1400」をご紹介したい。

“最強”の名を受け継いだカワサキのメガスポーツ

2006年に初登場し、2012年にフルモデルチェンジを果たしたZZR1400

ZZR1400が生まれた経緯は2000年にまでさかのぼる。当時スズキのGSX-1300ハヤブサがメガスポーツの王者として地位を確立しており、そこにカワサキが投入したのがZZR1400の前身ともいえるZX-12Rだった。しかしメガスポーツの中でもスポーツ寄りの性格であったことから、市場的にハヤブサを打倒することは叶わなかったのだ。

そしてカワサキは“フラッグシップ”の在り方を見直すこととなり、過去にメガスポーツの王道だったZZR1100の路線に立ち返ることに。目指したのは街乗り~サーキットまで使用できるという懐の深い車両だった。そう、それこそがZZR1400なのである。

全長2170mmと巨体だが、街乗りからサーキット走行まで可能という柔軟さを兼ね備えている

特徴はやはりその圧倒的なパワーで、最高出力は驚異の190PS、さらにZZRといえばの「ラムエア加圧」によって最大200PSに到達するのだ。しかしながら低速域での豊かなトルクや2軸2次バランサーによって振動が抑えられていたりと、非常にフレンドリーかつ扱いやすいキャラクターとなった。

そして2012年にはフルモデルチェンジを受けて排気量を1352ccから1441ccにボアアップ。最高出力は10PSほど増加し、ラムエア加圧時でなくとも200PSを達成するモンスターマシンに仕上がった。この時から名称は「Ninja ZX-14R」となっていたが、「Ninja」よりも「ZZR」が浸透していた欧州のみZZR1400という名が残ったのである。

リアからの見た目もとにかく迫力満点。アップタイプの2本出しマフラーが非常にカッコいい

ZZR1400を語るうえで避けて通れないのがそのデザイン。ZZR1400は「圧倒する迫力、存在感。美しさよりも、近寄りがたい凄み」をデザインのテーマとし、デザイナーは"おどろおどろしさ"を表現している。その象徴的な4つ目のヘッドライト+左右ポジション灯の6灯フェイスは、仁王像(金剛力士)の4つの目をヘッドライトで表現しているのだ。

左右に金剛力士像が並び、4つの鋭い眼光を表現している

当時のプレスリリースでは「サイドミラーに写るやいなや、道を譲り、見送ることになる」と説明されていたほど威圧的なデザインだった。フルモデルチェンジを経て見た目の印象は変わってしまったが、存在感や迫力が薄れたということは一切ない。

フルモデルチェンジを果たしてヘッドライトのデザインも変更されたが、カワサキの目指す威圧感は十分健在だ

フロントはラジアルマウント4ポットキャリパーを採用。タイヤを覆うようなフェンダーが目を引く

リアはフロントと同様にぺタルディスクローターを採用。190サイズのタイヤが迫力満点

ZZR1400のアイコニックな部分の一つがこのフィン

巨大なタンクにはKawasakiロゴが銀色に輝く

左側ハンドルスイッチはシンプルながら必要十分なスイッチ類を配置

右側はセルとキルスイッチのみ

左右にアナログメーターと中心上部にディスプレイを配置。メガツアラーらしさを演出している

リアにはグラブバーを装備。よく見ると荷掛け用のフックが確認できる

爆発的な加速に見合わないフレンドリーさ! “誰でも乗れる”というのは嘘じゃない

当時バイク販売店で働いている際に、「ZZR1400は軽いし乗りやすい、誰でも乗れるバイク」という情報を耳にしたことがある。しかし実際に車体を目の前にすると、その大きさ、異様なデザインから「本当に乗れるのだろうか・・・」と不安は募るばかり。言い方を変えてしまえば、かなり「取っつきにくい」イメージを抱いてしまう。それは跨った際も同様で、縦に長い車体+大きく下げられたハンドルにより、肘が伸びきる直前という厳しいポジション。正直、ちょっとした恐怖すら覚える。

171cm、65kgの筆者が跨ると両足のかかとが浮く。そして肘が伸びかけるほど前傾姿勢となる

片足の状態であれば少しかかとが浮く程度なので恐怖心は少ない

ところが実際に走り始めると、良い意味で裏切られた。もちろん発進時のトルクは凄まじく、ほとんどスロットルを開けずともそこそこのスピードが出てしまうのだが、発進自体が非常にシルキーなのである。たった2,000rpmから10.0kg-mという強大なトルクを生み、少し開けただけで力強い直進。そして走り始めてしまうと全く重さを感じないのだ。

これはZZR1400が生むビッグトルクによる恩恵が大きいが、振動を軽減する2軸2次バランサーがシルキーな走りを生み、“軽い”という印象を底上げしているのだろう。コーナリングも非常に楽で、ひらひらと曲がってくれる印象。しかし曲がりすぎてしまうこともなく、しっかりと視線の先の狙ったポイントへ進んでくれる。感覚通りで誤差がない印象で、まさに操る愉しさを体感させてくれた。

力強い加速感と操る楽しさが両立している。走り出す前は取っつきにくい印象を持ったが、いざ走り始めればそのフレンドリーさの虜となった

そしてやはり“最強”を冠するだけあり、爆発的な加速を味わうこともできる。直線を2速の状態で少しスロットルを開けてみたところ、シルキーかつ力強い加速を実感。ミソとしては“ぶっ飛ぶ”といったような加速ではなく、“力強い”印象ということ。10.0kg-m以上のトルクなので当然といえば当然だが、いきなり大加速を見せるわけではなく、圧倒的なパワーで“グンッ”とバイクが引っ張ってくれるイメージだ。気づけばとんでもないスピードが出ているものの、それに気づかせないほど恐怖心を感じない。

もちろんメガツアラーのカウルによって身体に受ける風も少なく、長時間のライディングで疲労感が軽減されることも感じられる。そんなZZR1400に初めて乗った感想だが、想像以上に恐怖心を感じることなく、本当に「誰でも乗れそう」という印象だった。

ZZR1400を勧めるとしたらどんな人?

単なるメガスポーツでなく、ポテンシャルの幅広さが印象的だったZZR1400。オフロード以外であれば、基本的にどのシーンでも楽しめるだろう

乗ってしまえばその巨体に似合わないほど軽量でフレンドリーな性格を見せてくれたZZR1400。当時カワサキの目指した“最強”は、単なる速さだけではなかったことが理解できる。

そんなZZR1400を勧めるとしたら「万能なツーリングマシン」が欲しい人だろう。ここでいう万能とは、ツーリングはもちろん、スポーツ走行にも適しているという意味。ゆったりとしたロングツーリングからサーキット走行も可能と、非常に幅広いシーンで活躍するマシンだからだ。しかも凄いのはすべてのシーンで半端な走りをせず、場に応じた一級の走りが楽しめる点。この裾野の広さがフレンドリーさにも繋がるという、ある意味稀有なバイクともいえる。

イカつい見た目ながら、その実優しさものぞかせるメガスポーツZZR1400。廃番となってしまった現在でも人気が衰えない理由がよくわかった。気になるライダーは是非検討してみてほしい。

ZZR1400(2014) 主要諸元

・全長×全幅×全高:2,170×770×1,170(mm)
・ホイールベース:1,480mm
・シート高:800mm
・装備重量:268kg
・水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒1441cc
・200ps/10,000rpm 210ps/10,000rpm(ラムエア加速時)
・15.7kg-m/7,500rpm
・ブレーキ:F=ダブルディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=120/70-17、R=190/50-17

当時カワサキが求めた“最強”のマシン! メガスポーツ筆頭のZZR1400を試乗【元バイク販売店営業インプレ】 ギャラリーへ (17枚)

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