
国内初のフューエルインジェクションモデル、ターボモデルまで誕生した空冷並列4気筒の系譜
カワサキは海外戦略車の大型4サイクル車Z1(900Super Four)、国内版のZ2(Z750RS)で成功を収めたものの、さらにラインアップを強化するねらいでZ1ジュニアの位置づけのZ650を1976年に投入。カワサキのいわゆるザッパー系モデルの元祖といわれる同車は、軽さとコンパクトさの利点を活かし、「ナナハンを凌駕する高性能車」との評価が高まった。
その後もザッパー系の空冷並列4気筒DOHC2バルブエンジンが息長く続いたことは前編でも紹介したとおりだが、排気量拡大(652→738cc)によってナナハンモデルとしてラインアップされ、さらにパワーアップが図られていく。
そうしたプロセスの中で、カワサキは国内初のフューエルインジェクションモデルZ750GPを登場させる。発展途上的なメカニズムだったカワサキ独自のFI機構「DFI(デジタル・フューエル・インジェクション)」は、この一代限りで一旦退場となったが、その後には同エンジンをベースにしたターボモデルも登場。
そして、高性能路線を水冷エンジンモデルに譲って以降、ゼファー750に代表されるスタンダードネイキッドも生まれるなど、エンジンの水冷化が主流となった後も、このミドル空冷4発が長く生き残ったのは特筆すべき点だった。
情報提供元 [ モーサイ powered by Motorcyclist ]
この記事にいいねする