
Ninja900の半分で誕生、途中で車名まで変え長年アピールし続けた超ロングランツイン。
1986年の冬、カワサキは水冷DOHC4バルブ2気筒のGPZ400Sをリリースした。
この当時、400ccスポーツは4気筒の全盛、CBR400RにGSX-R400、ヤマハもFZR400で当のカワサキもGPZ400Rと水冷インライン4が大成功を収め凌ぎを削っていた頃だ。
そこへ敢えて2気筒を投入したカワサキには、ふたつの思惑があった。
まず世界戦略でいうと、ミドルクラスにハイパフォーマンスを狙った4気筒ではなく、ヨーロッパやアメリカでニーズの大きいベーシックな2気筒スポーツが必要だったこと。
そして実はミドルクラスだと、4気筒より2気筒のほうがパンチの効いた元気なミドルスポーツが開発できて、そうした実質的な楽しめるスポーツバイクを普及させたいとの思いもあった。 これを新規にエンジン開発せず、大成功を収めたサイドカムチェーンのGPZ900R(国内向けはGPZ750R)の4気筒を半分に割って設計したのだ。
水冷パラ(並列)ツインは、ボアをGPZ750Rと同じ70mmとして、ストローク48.6mmから51.8mmに拡大した398cc。
50ps/10,500rpmと3.6kgm/9,000rpmは、400ccで最強の出力を誇った。
バランサーを駆動するパラツインは、Ninja750/900で成功したエンジン譲りの傑作DNAを完璧に受け継ぎ、実に説得力の高いツインが完成したのだ。
情報提供元 [ RIDE HI ]
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