
ドゥカティの歴史の中で最初のモトクロスバイクとなる「DESMO450 MX」は、デスモドロミック機構を持つ449.6ccの単気筒エンジンを軽量なアルミフレームに搭載するコンペティションマシンだ。
ドゥカティが持つテクノロジーを余すことなく投入
「DESMO450 MX」に搭載されるデスモ450エンジンは96×62.1 mmにボア×ストロークが設定され、これによって40mmの吸気バルブと33mmの排気バルブの使用を可能としている。吸気バルブはチタン製、排気バルブはスチール製で、熱交換を向上させるためナトリウムを充填した中空ステムを採用。最高出力は46.7kW(63.5hp)/9400rpm、最大トルクは53.5N・m/7500rpm、リミッター介入は11900rpmに設定されている。さらに、低回転域でも非常に力強いトルクカーブを描き、コーナーからの脱出時に力強いパワーを発揮。リニアな出力特性とこのカテゴリーでは前例のない加速性能を備え、 4200rpmで最大トルクの70%をライダーに提供する。この独自のパワーデリバリーカーブにより、デスモ450 MXは従来の450ccエンジンよりもライダーの負担が少なく、疲労感も軽減され、サーキットパフォーマンスとライディングプレジャーを最大限に引き出すことができるようになっている。

ボア×ストロークは96×62.1 mmで排気量は449.6cc、ドゥカティの代名詞とも言えるデスモドロミック機構を採用する。最高出力は46.7kW(63.5hp)/9400rpm、最大トルクは53.5N・m/7500rpmと非常にパワフルだ。
「Desmo450 MX」のシャーシはアルミニウム製のペリメーターフレームを採用している。このレイアウトは軽量構造を実現し、エンジンの吸排気ダクトを可能な限り直線化することで最高のパフォーマンスを発揮するために採用された。溶接箇所を最小限に抑え、重量8.96kgの構造を実現することで、軽量性、信頼性、剛性という目標を達成。このフレームは、燃料を積載していない状態での車体重量を104.8kgに抑えることに大きく貢献している。
サスペンションはレース競技での経験を持つショーワ製を採用し、フロントフォークは310mmのトラベルを持つフルアジャスタブルの49mm倒立タイプ。リアショックアブソーバーはフルアジャスタブルで、ホイールトラベルは301mmとなっている。
ブレーキシステムはブレンボ製で、フロントには2ピストンフローティングキャリパー、リアにはシングルピストンキャリパーを採用。ブレーキディスクはガルファー製で、フロントが260mm、リアが240mm径となっている。
MotoGPとスーパーバイクでの経験を活かし、本格的なトラクションコントロールシステムも導入されている。ドゥカティ・トラクションコントロールは4つの異なる介入レベルを提供し、その他の電子制御システムとしてはローンチコントロールとエンジンブレーキコントロールも搭載。さらに、ギアボックスには、クイックシフターが装備されている。
この「DESMO450 MX」は6月からヨーロッパで発売が開始され、その後アメリカおよび世界各国で発売される予定となっている。
Desmo450 MX(2025)主要諸元
・ホイールベース:1494mm
・シート高:970mm
・車両重量:104.8kg(燃料無し)
・エンジン:水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒449.6cc
・最高出力:46.7kW(63.5hp)/9400rpm
・最大トルク:53.5N・m(5.46kgm)/7500rpm
・変速機:5段リターン
・燃料タンク容量:7.2L
・ブレーキ:F=ディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=80/100-21、R=110/90-19
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オフロードだけでなくスーパーモトのベース車両にもなるのだろうか?
出場するようになれば今までの勢力図にも変化ありそうで楽しみ。
アクセルオン・オフの激しいモトクロスにデスモ機構が耐えられるか
ワークス並のメンテが要求されそう