
モータリストが正規導入している英国発のスクーターブランド「ロイヤルアロイ」に、エントリークラスとなる新シリーズ「GT(グランツーリスモ)」が加わった。2024年のEICMA(ミラノショー)で初披露された同モデルは、これまでのGPシリーズ、TGシリーズに続く第3の柱。モダンクラシックなデザインに現代的な装備を融合し、125cc/160ccの水冷エンジンを搭載。装備と価格のバランスに優れた等身大の欧州スクーターとして注目されている。
目次
GT125/GT160は全4スタイルで展開。上質な外観と実用性を兼備
今回登場するGTシリーズはすべて、新設計のスチール鋼管スペースフレームにABS樹脂外装を組み合わせた構造を採用。クラシカルな印象を残しながら、重量バランスとコストパフォーマンスを両立した一般的な設計が特徴だ。搭載されるエンジンは、124ccおよび158ccの水冷単気筒SOHCで、スクーターらしいフラットなトルク特性を持ちつつも、都市部から郊外の流れにも対応する余裕を備えている。
足まわりには前後ディスクブレーキとBOSCH製2チャンネルABSを採用し、さらにトラクションコントロールも標準装備。フロントはテレスコピック、リアにはユニットスイングとテレスコピック式を組み合わせ、安全性と快適性を追求した。タイヤは前後12インチの120/70サイズ、シート高は750mmと低く抑えられ、足つきにも優れる構成となっている。
GTシリーズのもう一つの特徴は、“収納”と“快適性”の強化だ。ロイヤルアロイとしては初となるシート下ラゲッジスペースを採用し、ジェットヘルメットが収まる容量を確保。加えて全車にヒート機能付きシートとキーレスエントリー、モーションセンサー付きアラームを標準装備し、日常使用にも強く配慮されている。近接式のキーレスシステムはバッテリーへの負荷が低いのも特長だ。
16種のバリエーションが選べる充実のラインナップ!
GTシリーズは以下の4スタイル構成で、それぞれ原付二種クラスの125ccと、軽二輪クラスの160ccがラインナップされる。
価格はモデル・排気量・スタイルによって異なり、最もリーズナブルなスポーツエディション(125cc)で48万円、上位のFUNエディションでは55万円まで設定されている。カラーラインアップも豊富で、定番のグレーやレッドに加えて、パロットやピンク、ダークジェイドなど個性的な色味が全種合計で16色で展開されるのも異例だ。
スポーツ/エレガンス(GT125S/160S)
角型ヘッドライトを採用した伝統的スタイル。価格はスポーツ(125/160)が48万円、エレガンスは125が50万円、160が52万円。
FUN(ゲーマー)エディション(GT125S/160S)
個性際立つアーマード調の外装が特徴。価格は125/160ともに55万円。
Rモデル(GT125R/160R)
丸型ライト&メーターパネルにミニスクリーンを備えた1960年代風スタイル。価格は125が50万円、160が52万円。
ロイヤルアロイはクラシカルなスチールモノコックスクーターとして話題を集めていたが、その分プレミアムな価格設定でもあった。新たなGTシリーズは現代的なスクーターの構造を用いることで、価格も大きく引き下がっている。今後はさらに限定カラーの展開なども予定されており、“スクーターで欧州クラシックを楽しむ”という選択肢が、より身近なものになっていきそうだ。
【公式サイト】https://royalalloy.jp/
ロイヤルアロイ グランツーリスモ GT125/160(2025)主要諸元
※【】内は160
・全長×全幅×全高:1920/695/1110mm
・ホイールベース:1380mm
・シート高:750mm
・車重:145kg
・エンジン:水冷4ストローク単気筒OHC 124cc【158cc】
・最高出力:10kW(13.6PS)/8500rpm【12kW(16.3PS)/8500rpm】
・最大トルク:12Nm/6500rpm【13.5Nm/5500rpm】
・燃料タンク容量:9.0L
・ブレーキ:F=Wディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=120/70-12、R=120/70-12
・価格:48万円~55万円
この記事にいいねする