
中国の新大洲本田が今年1月発表した新型スクーター「NS150GX」の市販化がアナウンスされた。PCX160同様のパワーユニットとフレームに、ADV160のような直線的スタイルを織り交ぜた異色の兄弟モデルで、ドラレコやフルカラーTFTモニタを装備する豪華装備で兄弟機と差別化。価格は1万5980元(約30万7700円)だ。
SUV的ハードシルエットと埋め込み式ドラレコ&TFTメーターは日本でも欲しくなる!
日本で最も人気のあるスクーター・ホンダ「PCX」シリーズは、2025年モデルで最新排ガス規制に適合しつつ、外見やヘッドライトを大きくチェンジして注目を集めた。そんな新型PCXと同時期に、中国・新大洲本田が発表した新型スクーターが「NS150GX」だ。新大洲本田はホンダと新大洲が2000年に設立した合弁企業であり、過去にはトゥデイ、スーパーカブといったミニバイクの製造を手掛けた。現在もホンダ製バイクのパーツ製造を行っているほか、現地のニーズに合わせた独自モデルも開発している。今回登場したNS150GXも、PCX160とフレーム形状や外装、装備の多くを共有する兄弟モデルといえるものだ。
このためパワーユニットもPCXとほぼ同様で、150ccのeSP+水冷単気筒を搭載。出力は15.5PSを発揮し、アイドリングストップシステムも備えている。またシャーシや外装にも共通点が多く、フットボードやサイドカバー、シート、フェンダーといったパーツ類はPCXと区別がつかない。さらにスマートキーシステム、USB充電ポートといった充実のアクセサリー類も最新のPCXに準じている。
ところが大きく異なるのがフロントマスクと独自装備。スタイルは同じくPCXの兄弟機・ADV160にも似た直線的なものとなっており、デュアルヘッドライトとビルトインされたウィンカーを備えるデザインに。V字型のLEDライトに加え、センターにプロジェクターレンズを備えているのが個性的だ。さらに別体型のスクリーンの下には、埋め込み式のドライブレコーダーを標準装備。このクラスでドラレコを標準装備しているモデルはあまり例がなく、豪華な装備といえるだろう。さらにメーターは、海外仕様のPCXでは採用されていたフルカラーTFTモニタを搭載。スマホ連携機能によって音楽再生なども行えるほか、ナビアプリを表示することも可能だ。またホイールに備えられた空気圧センサーによって、リアルタイムの空気圧をスマホに表示することもできる。大型のラゲッジボックスを装備するバリエーションがあるのも、国柄に合わせたラインナップとはいえ需要は大きいだろう。
ハードなシルエットとラグジュアリーな装備が同居する新型「NS150GX」は、さながら流行のSUVスタイルのスクーターとでも言えるだろうか。カラーバリエーションはブラック、ホワイト、グリーン、グレー、ライトグレーの5色で、価格は1万5980元(約30万7700円)。アースカラーのラインナップもその雰囲気にピッタリ。日本のPCX160とADV160の中間の好みを埋めるラインナップでもあり、国内でも気になるライダーは多そうだ。しかし、残念ながら今のところ日本導入のアナウンスはなく、中国でのラインナップのみなのが惜しいところ。今後のグローバル展開に期待していきたい。
参考:NS150GX(2025/海外)主要諸元
・全長×全幅×全高:1935×745×1180mm
・ホイールベース:1313mm
・シート高:766mm
・車両重量:135kg
・エンジン:水冷4ストロークOHC4バルブ単気筒 150cc
・最高出力:15.5PS/8500rpm
・最大トルク:14.4Nm/6500rpm
・燃料タンク容量:8.0L
・変速機:Vベルト式オートマチック
・ブレーキ:F=ディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=110/70-14、R=130/70-13
・価格:37万9500円【46万2000円】
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これならADV160買えばいいと思うけど。
ADV160が手に入らないならともかく、信頼性のある日本のバイクが普通に手に入るのになぜ信頼性に劣る中華製のバイクを買う必要があるのか。