1961年10月、モータースポーツ施設と遊園地が一体となった”自動車遊園地”の多摩テック(東京都日野市)と生駒テック(奈良県生駒市)が誕生しました。
遊園地は、ホンダ製エンジン付の乗り物で子供たちが自ら操る楽しさを体験できるユートピアを目指したことから「モートピア」と名付けられました。

遊園地の乗り物として造られたのがモンキーのルーツといえるZ100です。

【遊園地から生まれたモンキー】

1961年 Z100 スーパーカブの50ccエンジンを搭載  前後のタイヤは5インチと小径。

多摩テックを紹介したホンダ社内報やPR誌を見ても「レジャー」という言葉は出てきません。
このZ100から発展したのが、1967年に発売された公道走行ができるモンキーの初代モデル、モンキーZ50Mです。
Z50Mのカタログには、レジャーという言葉が使われているのが分かります。

レジャーという言葉は、1960年代後半に週休二日制を採用する企業が徐々に出てきてから認知されたものと思います。

1967年 モンキーZ50Mのカタログ。

初代モデルからハンドルを折りたたんで四輪車に積載することを前提に設計されていました。

エンジンは、スーパーカブのOHCを搭載。前後タイヤは5インチで、とてもコンパクトなサイズを実現しています。

1969年、二代目のモンキーZ50Aが発売されました。前後タイヤは8インチにサイズアップされ、フロントにはテレスコピックサスペンションを採用して走行性能を高めました。

1969年 モンキーZ50Aのカタログ。

ホンダ1300のトランクに積み込むシーンが紹介されています。※当時は、ヘルメットの着用義務はなかった時代です

1970年、はやくもモデルチェンジ。フロントまわりが着脱できるようになり、クルマへの積載性を高めましたが、モンキーはこのモデルのみの採用でした。

1970年 モンキーZ50Zのカタログ。

サーキットのピットバイクとして使われているシーンは絵になります。

モンキーは、乗る楽しみと所有する楽しみを提供しながら、時代とともに進化していきました。
その中でもユニークな存在が、1991年に発売した モンキーBAJA(バハ)です。

BAJAは、メキシコのバハ・カリフォルニア半島を縦断するデザートレースで、1000マイルを一気に走るBAJA 1000が代表的なレースに挙げられます。
BAJAレーサーをイメージしたオフロード・モンキーは、デュアルヘッドライトや多数の専用外装パーツを採用するなど、開発者たちの本気度が感じられます。

1991年 モンキー・バハのカタログより。

バハ・カリフォルニア半島をイメージさせる、遊び心にあふれたイラスト。

モンキーの兄弟モデル、ゴリラの誕生

1978年、モンキーをベースに9リットル容量の大型タンクやフロントキャリアを採用したゴリラが誕生しました。動物の名前を車名に取り入れるなど、遊び心にあふれたレジャーバイクが仲間入りしました。

1979年制作のゴリラとモンキーのカタログ。

それぞれの特徴を比較しながら紹介しています。

ユニークなスタイリングのダックスが誕生

レジャーが盛んなアメリカでは、モンキーの輸出車ミニトレールが子供たちに人気でした。

アメリカンホンダが要望した、”初心者の大人がアウトドアで楽しめるモデル”として開発されたのがダックスです。
1969年、日本ではダックスホンダとして発売されました。

モンキーと同じく、クルマに積載できる仕様で、フロント部を着脱することができました。
ダックスフンドに似たスタイリングから、ダックスと名付けられました。

ダックスは、モンキーよりも大径な10インチタイヤを採用していましたので、アウトドアや街中でファッショナブルに楽しめるレジャーモデルとしてヒット商品になりました。

1969年 ダックスホンダのカタログ。アップマフラーのエクスポートタイプもラインナップ。

四輪車はトヨタのマークⅡになっています。積載できるトランクを持ったホンダ1300が撮影に間に合わなかったのかもしれません。

ダックスは、さまざまなバリエーション展開で若い人たちに支持されました。
1972年には90ccのマイティダックスを発売。

翌1973年には50ccで新規フレームのノーティダックスを発売するなど、ダックスファミリーは勢力を拡大していきました。

1975年の総合カタログの表紙にはノーティダックスが登場。

これまで、モンキーとダックスはファミリーのカテゴリーに分類されていましたが、このカタログではファミリー&レジャーのカテゴリーとなり、ようやく”レジャー”のカテゴリーが確立されました。

1976年発行のダックスグループとモンキーのカタログ。

モンキーは、前後にサスペンションを備えたZ50J-Ⅱを紹介しています。

50ccの新顔ノーティダックスを紹介しています。

ダックスは、50cc、70ccや自動遠心3速やマニュアル4速など多くをラインナップ。

ダックスとモンキーのタイプとカラーリングを一堂に紹介。その多さに圧倒されます。

モンキーとダックスは、ホンダを代表するレジャーモデルとして、長く親しまれてきました。
排出ガス規制などにより生産中止となりましたが、多くのファンの期待に応えて、モンキー125とダックス125が新たに登場し幅広い層に愛用されています。

ホンダコレクションホールでレジャービークルの世界展を開催中

栃木県茂木町のホンダコレクションホールでは、「ホンダレジャービークルの世界」をテーマにした企画展を開催しています。(2025年6月29日(日)まで)

「ホンダレジャービークルの世界」は2025年6月29日(日)まで。

モンキーやダックスシリーズをはじめ、CT50や三輪、四輪のバギーなど数多くのレジャーモデルを紹介しています。1967年にモンキーZ50Mが誕生してから約60年。今ではアウトドアのレジャーは広く浸透していますが、そのルーツに触れることでより楽しいアウトドアライフのヒントが見つかるかもしれません。

おなじみモンキーやダックスが野外をイメージした展示で楽しめる。

ライフ・ステップバンで1970年代のキャンプシーンをイメージ。

モンキーやダックスシリーズをはじめ、ライフ・ステップバンで1970年代のキャンプシーンをイメージした展示など、楽しさいっぱいです。

※写真提供 ホンダコレクションホール

モビリティリゾートもてぎ内のホンダコレクションホールを見学する際は、公式ホームページで営業時間や展示内容などを確認してからお出かけください。

ホンダコレクションホール:https://www.mr-motegi.jp/collection-hall/

2025年5月17日(土)はホンダコレクションホールで解説ツアーを開催!

そんな素敵な特別展示も含め、コレクションホールではいつでもホンダの歴史的なモデルを間近に見ることができますが、2025年5月17日(土)に開催予定の「Webike Festival 2025 inモビリティリゾートもてぎ」では、特別に「ホンダコレクションホール・ガイドツアー」を開催します。ホンダで長年広報を務めてきた名物広報マン・高山正之氏によるガイドを実際に聞きながら、コレクションホールの収蔵品を丁寧に知ることができるチャンス。詳細はWebike Festival 2025特設ページをチェック!

5/17(土)開催予定のWebikeFestival2025にて、高山氏による特別ガイドを開催。

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