【名古屋MCショー】欲しい武装を全部乗せ！ Z900RSをサーキットライダーの本気に応えるレーシー仕上げに【モーターサイクルショー2025】
Z900RS
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先日開催された名古屋モーターサイクルショーの会場で、ひときわ注目を集めていたカスタムマシンがあった。「カワサキプラザ名古屋緑」ブースに展示された2台のマシンは、Z900RSをベースに美しいカフェレーサースタイルを実現！ 今回は大ぶりなビキニカウル&アンダーカウルを装着し、レーシーな雰囲気に包まれたマシンを紹介したい。
サーキット通いのオーナーが選んだパーツをフル装備！ ネオクラシックを”本気”仕様へ
今回紹介するZ900RSカスタムは、一瞥するとオールペイント&ビキニカウルを装着したツーリング仕様にも見える。ところが本機のオーナーは、スーパースポーツを多数所有し、草レースにも定期的に参戦する本気のスポーツ志向のライダーだという。そんなオーナーがネオクラシックスタイルの代名詞的人気を誇るZ900RSを入手してしまえば、当然、ロードレース仕込みの本気のカスタムを施したくなるというもの。そんなオーダーに応えてマシンを仕上げたカワサキプラザ名古屋緑では、ただでさえ主張の強いハイクラスなパーツ群をまとめつつ、あくまでネオクラシックの文脈から外れない迫力のスタイルを仕上げた。
カワサキプラザ名古屋緑が出展した、個人蔵のZ900RSカスタム。
前回紹介したカフェスタイルに対し、こちらは街乗り仕様を目指した仕上げだ。
本機のコンセプトはあくまで「街乗り仕様」だということで、まず目の止まる外装パーツを確認しよう。大型のビキニカウルとアンダーカウルはそれぞれストリートパーツで定評のあるJOKER'S製で、テールカウル、フロントフェンダーともにオリジナルのメタリックグリーン1色にオールペイント。レトロに見えるタックロール調のシートは、カスタムシートJPによって鋲打ちのレトロなスタイルにリメイク、フォーク前にはフロントエンブレムを備え、全体的にはクラシカルな「Z」らしいシルエットだ。しかしネオクラシックらしく、モダンな味付けとしてバフ仕上げされたウィリー製カバーやORC製クラッチケース、マジカルレーシング製ラジエーターサイドカバーなどでディテールアップされている。
まず人目を惹く大型のビキニカウルはJOKER'S製で、STDのCafeとは違う存在感を発揮。
アンダーカウルもJOKER'S。エンジンはウィリー製のバフ仕上げビレットパーツでドレスアップ。
タンクやテールカウルはノーマルだが、すべてがオリジナルのメタリックグリーンに統一されている。
シートは意外にも純正。しかし専門ショップによりリベット打ちが施されレトロさを一気に増幅。
灯火類はクリアレンズやミニサイズのウィンカーで主張控えめだ。
しかしボディやコントロールパーツは一気にキャラクターを変える。純正風に見えるホイールは超軽量なROTOBOX製カーボンホイール、サスペンションは前後ともにナイトロン製に換装され、バネ下重量の軽減と緻密なセッティングが可能なフルアジャスタブルサスペンションで、走行性能を一段引き上げる仕上げだ。さらにブレーキはCNCブレンボレーシングキャリパー、ラジアルマスターシリンダーに変更されており、制動力も十分高められた。車体にはOVER RACINGのサブフレーム、スイングアーム、そしてストライカー製フレームスライダーを装着、剛性と高級感も同時に磨かれた。
オーナーが常に目にするコクピットは純正メーターを活かしつつ、カーボンカバーでドレスアップ。スマートライドモニタを増設したG-STRIKERステムキットを備え、街乗りにも合わせた仕上がり。しかしレーシーなACCOSSATO製カーボンレバーガードを装着、ブレーキフルードがグリーンに変更されているのも、車体色とマッチしていてスキがない。
レーシーなハイスペックパーツがそれぞれ高い存在感を発揮するものの、全体としてはオーナーの望む「街乗り仕様」としてまとまりよく仕上げられた本機。製作を手掛けたカワサキプラザ名古屋緑のテクニカルな実力と、ストリートでも本気仕様を目指すオーナーの好みが見事にマッチした仕上がりは、多くのZ900RSファンにとってもカスタムの参考になる1台といえるだろう。
カーボンホイールにナイトロン製フォーク、CNCブレンボキャリパーと、サーキットユースそのままの足回り。
リア側も同様にカーボンホイールを装備、OVER製スイングアーム、社外サイレンサーで徹底的に軽量化されている。
もちろんリアショックもナイトロン製。フェンダーやフレームカバーがカーボン製なの点にも注目だ。
ビレットパーツで彩られたコクピットにはスマートモニターも増設し、街乗りの快適さも追求。
ブレンボ製ラジアルマスターとレバーをレーシーなカーボン製レバーガードで手元もレーシーな仕上がり。
オーナーのセンスとショップのテクニックが噛み合い、レーシーなストリートマシンという背反が美しくマッチした。
