
先日開催された名古屋モーターサイクルショーの会場で、ひときわ注目を集めていたカスタムマシンがあった。「カワサキプラザ名古屋緑店」ブースに展示された2台のマシンは、Z900RSをベースに美しいカフェレーサースタイルを実現! 今回はワンオフのタンクを搭載するスポーティーなマシンを紹介しよう。
オーナーの好みを忠実に実現! こだわりのタンク&シートをワンオフで仕上げる
カワサキ・Z900RSは、登場以来ビッグバイクの売り上げトップを独走している名機。既にその躍進は今年で7年目を迎え、ツーリングスポットで見かけない日はないほどだ。とはいえ、いや、だからこそ「人とは違うマシンに乗りたい」という思いを持つライダーにとっては、むしろ選びずらいモデルになっているのかもしれない。
今回、名古屋MCショーにカスタムマシンを展示したカワサキプラザ名古屋緑店では、Z900RSに乗りたい、けれど完全に人と違うマシンに乗りたい! という思いに応えて、オーナーの好みにカンペキにマッチングしたマシンを仕上げた。最新鋭の走行ポテンシャルを磨きつつ、レトロでラグジュアリーなRSの魅力も保つという矛盾を、国内外からあらゆるパーツを装備して実現。さらに世間にはないパーツはワンオフ制作されており、まさに世界に1台だけ、誰ともかぶらないスペシャル仕様として完成したのだ。
ディテールを見ていくと、まずは磨き上げられたビレットパーツが目に付く。丁寧にバフ仕上げされたクラッチカバー、スイングアーム、トリプルツリー、3Dエンジンハンガーなどは九州・ウィリー製のもの。これに合わせてシルバーのオーバー製サブフレームを採用し、エンジン回りのメカニカルな雰囲気を引き上げる。さらに露出したフレームは純正を活かしつつ、こちらもシルバーにペイント済だ。対して武骨な下半身を演出するのは、ブラックアウトされたフルエキゾーストのヨシムラストレートサイクロン。さらにホイールはゴールドのエキセルリム製スポークホイールに換装されており、オーリンズ製前後サスとも美しくマッチングする。
コクピットはオールドZおなじみのマーシャルヘッドライトでドレスアップ。ハンドルはスワロータイプとし、高性能な足回りに見合うレーシーなポジションとした。さらにブレーキシステムはブレンボ製ラジアルマスター、CNCキャリパーを装着しており、確実な走行性能を担保する。そして、最も目を惹くパーツがホワイトのベースにゴールドのピンスト、クロムメッキを施したタンクとシングルシートだ。こちらはマッチするパーツが既製品には存在しないため、ショップにてワンオフ制作。レトロさを強調するタンクのエグりや、ラグジュアリーなシートレザー、そして1.2mmという極薄アルミで仕上げられたシートカウルにより、唯一無二の存在感をアピール。
ここまで車体を大きく改変しつつ、普段使いもしたいというオーナーの要望に合わせて車検対応もバッチリというから驚きだ。ピッタリ噛み合う、ショップのクオリティの高さを象徴する1台となった。
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