
ドゥカティが発表した「パニガーレ V4 トリコローレ・イタリア」は、2024年のムジェッログランプリでのフランチェスコ・バニャイアの勝利と、イタリア共和国記念日を記念して生まれた特別仕様車だ。イタリアのスポーツと文化に敬意を表し、イタリアの国家的象徴であるトリコロール(緑・白・赤)をモチーフにしたグラフィックが印象的なこのモデルは、世界限定163台のみの生産。そのすべてに、バニャイアの直筆サインとシリアルナンバーが刻まれており、すでに完売済みとなっている。
栄光の瞬間を体現するカラーとディテールの数々
トリコローレ・イタリアは、2024年のムジェッログランプリにて、バニャイアとバスティアニーニのワンツーフィニッシュという歴史的勝利を記念したモデルだ。デザインベースは初めてイタリアのレーシングバイクに採用されたホワイト×レッドの伝統的なカラーリングを踏襲している。
会場となったローマのMIMIT(イタリア企業省)での発表イベントでは、クラウディオ・ドメニカリCEOが登壇。スポーツ大臣や文化産業関係者らも列席し、「Made in Italy」の精神を象徴する存在として、このバイクの価値をアピールした。
V4 Sベースの最新テクノロジーと軽量装備を融合
パニガーレ V4 トリコローレ・イタリアは、最新のV4モデルをベースに、サーキット仕様の装備を追加。5本スポークのカーボンファイバーホイールは、通常の鍛造ホイールと比べて0.95kgの軽量化を実現。これによりフロントで12%、リアで19%の慣性モーメントが低減され、俊敏なターンイン性能と優れたライン保持性を獲得している。
さらに、世界初となる「フロントブレーキプロ」システムを標準装備。直径338.5mm・厚さ6.2mmの冷却フィン付きブレンボTドライブディスクと、GP4-RR由来の高性能キャリパーを採用し、公道使用認証も取得済み。MotoGPとスーパーバイク由来のテクノロジーを惜しみなく投入した、まさに“レース直系”の1台だ。
見た目も機能も唯一無二、手にする者だけの体験
装備は乾式クラッチ、アルミ削り出しの調整式ステップ、レーシング仕様のクラッチカバー、アルミ製レーシングタンクキャップ、GPSモジュールなど、走行性能と操作性を高めるパーツを多数搭載。サドルはアルカンターラ仕上げ、イグニッション時には専用のアニメーションがダッシュボードに表示され、特別な所有体験を演出する。
ステアリングヘッドには、モデル名、ユニットナンバー、ムジェロのコースプロフィール、バニャイアが記録したラップタイムを刻印したアルミ削り出しプレートを装着。さらに、各車両は専用カラーに合わせた木製ケースに収められ、認定書と特製カバー、シリアルナンバー入りのアルミ製キーとともに納車される。
オーナーには、車体のカラーリングにマッチしたカンガルーレザー製の特別仕様プロフェッショナルスーツを選ぶことも可能で、レーシングスピリットとスタイルの両面で他と一線を画す存在となる。
この「パニガーレ V4 トリコローレ・イタリア」は、ドゥカティが世界に向けて発信する“情熱と誇り”の結晶であり、伝統と革新を融合させた究極のコレクターズアイテム。Ducati公式サイトでは専用ページが公開されており、プレゼンテーション映像や詳細画像はDucati YouTubeチャンネルとメディアハウスでも閲覧可能だ。
パニガーレ V4(2025)主要諸元
・ホイールベース:1485mm
・シート高:850mm
・装備重量(燃料を除く):191kg
・エンジン:水冷4ストローク4バルブV型4気筒 1103cc
・最高出力:158.9kW(216PS)/13500rpm
・最大トルク:120.9N・m(12.3kgm)/112500rpm
・燃料タンク容量:17L
・変速機:6段リターン
・ブレーキ:F=ダブルディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=120/70-17、R=200/60-17
・価格:323万9000円
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Lenovow
ドゥカティのデーター筒抜けだな。