次世代のCBを具現化した「CB1000F コンセプト」が、大阪MCショーで初披露された。CB1000ホーネットをベースに「角」を意識したフォルムと車体カラーで現代版CB-Fを体現しつつ、スタンダードなネイキッドとしているのがポイントだ。コンセプト車ながら完成度は高く、市販化が近いと予想したい! 価格はホーネット並みの130万円台となるか!?

CB-Fのストリームラインを現代的に昇華、万人向けのデザインだ

当WEBでもたびたび報じてきたホンダの次世代CB。そのコンセプト車が、ついに初披露された。

ホンダは、3月21日に開幕した大阪モータサイクルショーで「CB1000F コンセプト」を世界初公開。リリースによると、ホンダのロードスポーツを代表するブランド「CB」として「進化するスポーツバイクの基準」を具現化。水冷直列4気筒を搭載するCB1000ホーネットをベースに、"CBの物語"を想起させるスタイリングで、所有する誇りを感じられる存在であることを目指したという。

これ以外にスペックなどの情報は一切明かされていないが、エンジンと車体はCB1000ホーネットが基盤なのは明らか。ストリートファイターのホーネットをベースにしながら印象は激変しており、ネオクラシックかつオーソドックスなネイキッドのスタイルを構築している。

車名が示すとおり、デザインモチーフは1980年代を席巻したCB-Fシリーズだ。1979年にデビューしたCB750F/900Fを皮切りに、タンク~サイドカバー~テールカウルへと連なるインテグレートストリームラインが採用されたが、CB1000Fコンセプトも同様のデザインを踏襲。角張ったタンクと、往年のレプリカカラーグもCB-Fの系譜を連想させる。

例え往年のCB-Fを知らなくても、存在感のある直列4気筒エンジンと丸1眼ヘッドライト、オーソドックスな外装から、万人に受け入れられるデザインとなっているのもポイントだ。

「CB1000F コンセプト」は、直4の心臓部を強調しつつ、丸1眼ヘッドライトにアップハンドル、右1本出しの集合マフラーを与えた王道ネオクラと言える。ウインカーとミラーは未装着で、市販化に関しても未発表。

角張ったタンクとストリームラインが、往年のCB-Fを彷彿とさせる。コンパクトかつスポーティな車体の一方で、歴史の重みを感じさせる新旗艦になるか!?

前傾姿勢のCB1000ホーネットに対し、CB1000Fコンセプトは伝統的な水平基調。テールを長く、角度を抑えている。高めに設置したヘッドライトとカチ上がっていないマフラーもポイントだ。

真横から見ると軽快なイメージだが、正面から見るとタンクが幅広&ボリューミー。タンクやメーター、灯火類など各部に「角」のデザインを織り込んでいるのも特徴だ。リヤビューはCB750F/900Fを思わせるテールと太い真円マフラーが個性的。前後タイヤはブリヂストン製S22だ。

角張り、中央が盛り上がった燃料タンクはまさにCB-F風。ただし、元祖CB-Fよりエッジは抑えられ、太股が当たる部分にカバーを備える。元祖や前回のコンセプトに比べ、幅広で下部にくびれがないが、これは吸気方式がダウンドラフトで、エアボックスをヘッド上に置いたことが理由だろう。

HONDAロゴ入りのバーとメッキリムを採用した丸1眼ヘッドライトは、恐らく新設計。内部リフレクターは角型で、バルブは上×2、下×2灯。間隔を開けたホーンもCB-Fらしい。

ヘッドライトはローで上部のみ、ハイビームで上下が点灯する。外周にリング状のポジションランプを配置。

サイドカバーは元祖CB-Fと比べてコンパクト。車名ロゴは「CB」を大きく、「F」を赤く強調している。

立体的な表皮パターンはCB750F/900F(FZ、FA)がモチーフだろう。ただし元祖と違って、後席がプレーンで座面最後部に「CB」ロゴのエンボス加工が入る。後部が反り返ったテールカウルもCB-Fの特徴だ。

コンパクトなテールカウルに8角形状の新作ストップランプを採用。元祖は大型の四角形状だったが、イメージを残しつつ洗練したデザインとなった。バルブは上下に6×2段配置される。

デザインのモチーフは1979年のCB750Fを皮切りに登場したCB-Fシリーズ。スクエアなフォルムと流れるようなラインが特徴で、今だファンが多い。海外ではCB900FやCB1100Fが発売された。

後年、世界GP王者に輝くフレディ・スペンサーがAMAデイトナスーパーバイクで初優勝し、有名になったCB750F改。これは北米向けの純正カラーで、CB1000Fコンセプトのモチーフだ。

2025年1月に国内発売された最新のCB1000ホーネットがベース。近未来的なホーネットを母体に、全く印象の異なる王道ネイキッドを造り上げている。価格は134万2000円。

[エンジン&車体] シートレールを変更、出力特性も専用になる?

公式にアナウンスはないが、基本構成はCB1000ホーネット(STD仕様)を踏襲する。

ホーネットのSTD仕様は152PSを発生する999cc直列4気筒を鋼管ダイヤモンドフレームに搭載。エンジンはSC77型CBR1000RR(2017~2019年型)をベースに、軽量ピストンや専用エアクリーナーボックスなどで公道向けの性格にチューニングされているが、特に高回転域が過激な特性だ。CB1000Fコンセプトは、より万人向けに低中速を重視したキャラクターになる可能性もあるだろう。

フレームはシートレールが専用となる模様だ。ホーネットはメインフレームにトレリス構造のシートレールを溶接した構造。CB1000Fコンセプトではシートレールの角度を変えて曲げを加え、さらに後方まで延長している。こうした手法はストファイがベースのネイキッドでは定番で、Z900RSも同様だ。

ショーワ製の前後サス+ニッシン製ブレーキキャリパーなどの足まわりも基本的にホーネットと同じ。今後もし市販された際は、ホーネットのようにオーリンズリヤサス&ブレンボキャリパーとクイックシフターが標準のSP仕様もぜひ設定してほしいものだ。

ホーネットは車重211kgと軽量。パワフルなエンジンと相まって、ストリートでは高い戦闘力を発揮する。CB1000Fが市販化されれば、外観はネオクラ、走りはスポーティなモデルとなるはずだ。

エンジンは、ホーネットと同じく最終型CBR1000RRの直4エンジンを搭載する模様。スーパースポーツ譲りだけあって素姓は非常にスポーティだ。なお、ラジエターホースの取り回しがホーネットと違い、下側からシリンダー横を通る。

シートレールを変更。切れ上がったショートテールのホーネットより角度を抑えて後方に延長し、CB-Fらしい落ち着いたフォルムを形成した。

クイックシフターは非装備。ヒールガードは新設計で、ステップ位置はホーネットより前方となる。

4in2in1の集合方式やエキパイはホーネットと同様だが、サイレンサーは専用。CB-Fらしく、メッキタイプの真円メガホンとしている。ホーネットSPの可変バルブは非採用だ。

インナー径φ41mmのショーワ製SFF-BP倒立フォークにニッシン対向4ポッドラジアルマウントキャリパーをセット。ホーネットのSTDと同様のアイテムだが、アウターフォークを銀からブラックに変更している。

フォークトップの左側にプリロード調整機構、右側に伸&圧側減衰力の調整ダイヤルを備える。

両持ちアルミスイングアームは、GDC(重力鋳造)製法で剛性バランスと軽さを両立したホーネット譲り。リヤのブレーキキャリパーはニッシン製1ポッドだ。

リヤはシンプルなモノショック。フックレンチでイニシャルが調整できる。

[装備] メーターなどはホーネット譲りだが、スマートキーを導入か?

角型5インチTFTカラー液晶メーターや、4方向スイッチ付きのハンドルボックスなどはホーネットと同様だが、各部に専用品を採用している。

中でも注目すべきは、ホーネットにはないスマートキー。ホーネットは物理キーを用いる一般的なメインスイッチだったが、CB1000Fコンセプトでは国産ビッグネイキッドとしては珍しいスマートキーを採用している。

さらにホーネットと異なるのは、テーパードバーハンドルをはじめ、ステップホルダー、タンデムステップのステーなど、主にライポジに関わるパーツ。流用できる部品は極力踏襲し、コストを抑えていると見られる。

メーターはホーネット譲りの角型5インチTFTカラー液晶を踏襲。2眼メーターとする案もあったようだが、機能性と現代的なイメージを優先した。ホーネットと同じくスマホをブルートゥース接続できるはずだ。

テーパードバーハンドルはホーネットよりアップタイプ。ハンドルスイッチは左右ともホーネットと同タイプだ。右側にハザード、左側にLED照明付きの4方向スイッチとモード設定ボタンを備える。

左サイドカバーにシートロックの鍵穴を設置。タンデムステップステーは新作だろう。荷掛けフックも装備。

[ライポジ] 足着き性は良好、CB1300と比べて引き起こしは圧倒的にラク

ハンドルはホーネットより手前となり、ステップ位置も前方寄りに変更されている。いざ跨ってみると、車体はコンパクトながらライディングポジションは意外と大柄。幅広いアップハンドルと大きいタンクの影響か。上体はわずかに前傾するが、ヒザの曲がりはきつくない。そして足着き性が良好。身長170cm&体重65kgで両カカトが着き、安心感が高かった。

長年、CBの旗艦として君臨したCB1300SFのファイナルエディション(SP仕様)と同時に比較してみると、車格はCB1000Fコンセプトの方が圧倒的にコンパクト。足着き性もCB1000Fコンセプトの方がよかった。

引き起こしや重量感はCB1000Fコンセプトが圧倒的に軽い。ちなみにベース車のホーネットが車重211kgなのに対し、CB1300SFは車重266kg。5また、ホーネットは最高出力152PS&最大トルク10.6kg-m、CB1300は113ps&11.4kg-mを発生。ホーネットの方が軽い上に39PSもパワフルだ。

上体がごくわずかに前傾し、ヒザの曲がりに窮屈感がない。ハンドルが幅広く、ボリュームのあるタンクが特徴的。シートのクッションはやや硬めだった。

身長170cm&体重65kgだと両足のカカトがしっかり接地し、安心。

CB1300SF SP ファイナルエディションは車体が大柄でヘビー。その一方でハンドルが手前&狭いため、腕に余裕があり、上体が直立する。ステップ位置は後ろ気味だ。

指の付け根はしっかり着くが、カカトは浮く。この車重なのでグラッと来るとビギナーはヒヤリとするかも。

[まとめ] 2020年のコンセプト車より現代的、次世代CBらしい出来映えだ

今回のモデルに先駆けること5年。2020年春にホンダが「CB-Fコンセプト」を公開していたことを覚えているだろうか? 現在は生産終了したCB1000Rをベースに、CB-F風のスタイルを与えたモデルで、今回のCB1000FコンセプトよりCB-Fオマージュの色合いが濃かった。

2020年春に公開された「CB-Fコンセプト」。直4カフェのCB1000Rがベースで、片持ちスイングアームなどが特徴だ。この案はお蔵入りになったとされていたが、構成を大きく変更して今回のCB1000Fが登場した。

つまり、今回より前回のコンセプトの方がより元祖CB-Fのデザインに似ていた。タンクは今回のCB1000Fコンセプトよりコンパクトでエッジが立っていたし、サイドカバーやテールも元祖に近かったのだ。

タンクに関してはベース車の違いが大きい。CB-Fコンセプトは、モノバックボーンフレーム+サイドドラフト吸気のCB1000Rがベースだったため、タンクのサイズを抑えられた。一方、今回のCB1000Fコンセプトはホーネットがベースで、ダイヤモンドフレーム+ダウンドラフト吸気のため、エアボックスをシリンダーヘッド上に設置する必要があるからだ。

とはいえ、より普遍的かつ現代的なイメージがあるのは今回のCB1000Fコンセプト。過去のCB-Fを意識しながらも、より強く「次世代のCB」を意識しているに違いない。

実車を見たところ、各部の仕上がりはそのまま市販できそうなほど完成度が高かった。市販化に関して一切アナウンスはないが、近日中に何らかの発表があることを期待したい。価格はCB1000ホーネット並みの130万円台だと嬉しいが、果たして!?

最後に……気が早い話だが、市販されたらこんなカラーもぜひ、ということで歴代CB-Fの一部を掲載。写真は1981年型CB750F(型式名FB)で、伝説的バイク漫画『バリバリ伝説』の主人公グンの愛車として有名!

1980年6月に発売されたCB750F(型式名FA)の青。鮮やかなブルーが印象的だ。

1982年型CB750F(FC)は国内版の最終型で赤×白のコントラストが特徴。CB400SFなども採用した。

欧州で販売された1979年型CB900F。メインカラーの赤と青ストライプの組み合わせは、世界耐久選手権ワークスレーサーと同様で、ボルドールカラーと呼ばれた。

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コメント一覧
  1. 匿名 より:

    アナログメーターもよい気がするけれど機能的には液晶なんでしょうね。

  2. 匿名 より:

    Z900RSのようにアナログメーターでないと、これは日本では売れない。 ホンダはZ900RSの7年間1位の理由をまだ知らない。

    そして、距離で乗りやすい出力として、Fだけの低いRPMエンジンセッティングに変更しなければならない。

  3. おじさん より:

    Z900RSのようにアナログメーターでないと、これは日本では売れない。 ホンダはZ900RSの7年間1位の理由をまだ知らない。

    そして、距離で乗りやすい出力として、Fだけの低いRPMエンジンセッティングに変更しなければならない。

  4. GPX250Rii より:

    うーん…
    なんで僕がN↑C↓ナナハンを買ったら
    こいう面白そうなバイクが出るのかな…
    タイミング悪い(泣)

  5. 匿名 より:

    発売後に旧CBに寄せた色々カスタムパーツ出るだろうね
    エンジン周りはダミーでもフィンが欲しかったな

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