
ヤマハ発動機は大型ツアラー「TRACER9 GT(トレーサー9GT)」の新型モデルを4月15日に発売する。自動調整機能を持つマトリクスLEDヘッドライトを採用しフロントマスクを大きくアップデート、機能面でも電サス制御の改良や電動スクリーンの新装備が施され、大きく性能を向上させた。
カラーは2色で、価格は159万5000円となる。
目次
GTが先行アップデート! 自動調整可能なヘッドライトや機能を高めた電子制御を採用、レーダー搭載GT+の更新にも期待だ
今回登場した新型トレーサー9GTは、昨年秋のミラノショーにて発表された欧州仕様に準ずる大型モデルチェンジを受けている。パワーユニットは従来とほぼ同様の888ccCP3エンジンを踏襲、120PS/10000rpmを発揮。車重がやや増加(+7kg)しているほか、諸元に大きな変更はないが、外見と装備はインパクトの大きいアップデートが施された。
新型トレーサー9GTは世界初採用のヘッドライトシステムのほか、電子制御面がほぼ全面的にアップデートされている。
まず注目は6眼のレンズを備える「マトリクスLEDヘッドライト」で、ポジションランプと合わせると8眼となるほか、中央にカメラを装備した独特のフロントマスクを構成。このカメラとヘッドライトが連動し、交通状況から自動的に点灯のオンオフ、光量が調整され、カーブの先を照らすコーナリングライトとしても機能する。本機能がバイクに搭載されるのは世界初のことだ。
さらにKYB製電子制御サスペンションには、新たに取り回し向上のため、キーオンと共に30秒間減衰力が低下する機能を新搭載。エンジンの電子制御面では、「YVSL(ヤマハバリアブルスピードリミッター)」による出力調整を採用、走行モードも「YRC(ヤマハライドコントロール)」に更新され、各種電子制御の介入度選択やプリセット+カスタムの5種類のモードセレクトが可能となっている。このほか7.0インチフルカラーTFTディスプレイやスマホ連携、スマートキーシステム、消し忘れ機能を備えるウィンカー、無段階100mm可動が可能な電動スクリーンなど、ライダーの操作性を引き上げるアップデートが随所に加えられた。
ロー&ハイ用レンズで6眼を擁するマトリクスLEDヘッドランプ。
7.0インチTFTメーターで、5種のライドモードやスマホ連携機能を利用できる。
そんな新型トレーサー9GT、カラーバリエーションは「マットライトグレー」「マットダークグレー」の2色がラインナップされ、どちらも価格は159万5000円。従来からは9万9000円の価格アップとなっている。年間販売台数は350台が予定されている。
また、欧州で発表されているミリ波レーダーを前後搭載した「トレーサー9GT+」、Y-AMTを採用する「トレーサー9 Y-AMT」については現在のところ国内導入のアナウンスはなく、ヤマハからの続報に期待するところとなる。
TRACER9 GT(2025)
発売日:2025年4月15日(火)
メーカー希望小売価格:159万5000円
マットライトグレーメタリック4(マットライトグレー)【新色】
マットダークグレーメタリック6(マットダークグレー)【新色】
TRACER9 GT(2025)主要諸元
・全長×全幅×全高:2175×900×1440mm
・ホイールベース:1500mm
・シート高:845-860mm
・車重:227kg
・エンジン:水冷4ストローク並列3気筒DOHC4バルブ 888cc
・最高出力:120PS(88kW)/10000rpm
・最大トルク:9.5kg-m(93Nm)/7000rpm
・燃料タンク容量:19L
・変速機:6段リターン
・ブレーキ:F=Wディスク R=ディスク
・タイヤ:F=120/70ZR17 R=180/55ZR17
・価格:159万5000円
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