
バイクに乗り始めて3年……自らをルーキー(新人)ライダーと名乗って、もっといろんなバイクに乗ってみたいと思う今日この頃。今回はアクティブ女子の指出瑞貴さん(バイク歴4年)と一緒に、インディアンのスポーツスカウトが相棒だ!
1994年生まれ。11歳でキッズモデル、14歳で俳優デビュー。以降、映画・ドラマ・舞台と幅広く活躍。大型二輪免許や特殊小型船舶免許も取得しており、アクティブな一面も!愛車はホンダ レブル250、ヤマハ XSR700、BMW F900XR。
写真:長谷川徹
目次
クォーターフェアリングと6インチのハンドルライザーを標準装備
フルモデルチェンジした2025年モデルのインディアンのスカウトシリーズは全7モデルのラインナップ。スカウトクラシック、スカウトボバー、スーパースカウトに続き、今回試乗したのはスポーツスカウトだ。
これまでに試乗したスカウトシリーズと異なる点は、クォーターフェアリング(ビキニカウル)と6インチのハンドルライザーを標準装備し、そしてフロントが16インチから19インチホイールになっていることだ。クォーターフェアリングによる防風効果、そして6インチのハンドルライザーと19インチホイールによる走りの変化に期待しつつ、冬晴れの街乗りへ。
撮影車両は、Sport Scout(スタンダード)のブラックメタリック。
フロント19インチがかなえてくれる軽快な走り
アメリカでは大排気量クルーザーをベースにして走りのパフォーマンスを高めたカスタムバイクのことを「クラブスタイル」と呼んでいて、昨今では一つのカテゴリーとして確立しているんだって。
さらにアメリカンクルーザーでもヘルメットをフルフェイスにして、ワインディングでスポーツライディングを楽しむライダーも増えているって興味深いよね。
おもしろいですね!その「クラブスタイル」を具現化したクルーザーがこのスポーツスカウトなんですね。
クォーターフェアリングと6インチライザーがついたハンドルバー、19インチホイールやショートフェンダーの組み合わせを見ても、走りのパフォーマンスを際立たせているね。
ライザーによってハンドル位置が高めですが、実際に乗ってみるとポジションは思っていたより自然でした。最初は曲がる時にハンドルが遠くなる感じも少しあったんですけど、でもそれも気にならなくなるぐらい軽やかに走れるのが気持ちよかったです。
フォワードコントロールのステップも極端に前寄りではないのも好印象でした!
「高さのあるハンドルライザー&19インチホイールの組み合わせは、小回りしやすいような気もしつつ…」と筆者(ムラタナオコ)。
「私には少しハンドルが遠い感じもあるけれど、乗ってしまえば気にならなかったです!」と指出さん。
エンジンとフレームなどのベースは同じなのに個々のパーツやデザインで個性を主張するスカウトシリーズって、面白いよね。
スポーツスカウトはフロントが19インチホイールで他モデルと比べてタイヤも細いので、見た目の印象も違いますね。
2024年モデルまでの1133ccのエンジンから、2025年モデルのニュースカウトシリーズは排気量を1250ccにアップ。アクセルを開けるとどこまでも走りたくなるから、走りのパフォーマンスを意識したスポーツスカウトのスタイルはいいよね。
スポーツスカウトはスタンダード、リミテッド、リミテッド+テックという3グレードを展開しているから、より走りを意識したいなら3つのライディングモードを搭載しているリミテッドまたはリミテッド+テックがベストチョイスかもしれませんね!
小さくても効果大なクォーターフェアリング
前回乗ったスーパースカウトは大きめのウィンドシールドが標準装備されていて、「風の影響を受けないから疲労感軽減にとってもいい!」と話したけど、このスポーツスカウトのクォーターフェアリングはどうだった?
ドレスアップパーツのイメージがあったんですけど、実際に乗ってみるとサイズは小さくても上半身に感じる風は軽減されているなって思いましたね。
クォーターフェアリングは好みが分かれるパーツだと思うけど、このスポーツスカウトはバイク正面から見るとちょうど6インチのハンドルライザーが隠れる高さになっていて、主張しすぎず、でも全体の曲線になじむようなさりげないサイズ感もいいよね。
丸目ライトとクォーターフェアリングの組み合わせが愛らしさもある。今回の車両はバーエンドミラーがアップで装着されているが、下向きにするとまた雰囲気が変わりそう。
丸目ライトにクォーターフェアリングの組み合わせは、1250ccスカウトシリーズの中ではこのスポーツスカウトと101スカウトだけなんですね。
さっき出てきた「クラブスタイル」の話にも繋がるけど、スポーティなスタイリングを完成させるうえではこのクォーターフェアリングもポイントになっている気がするね!
クルーザー用の高性能タイヤとして開発されたメッツラーのクルーズテックを採用しているのも、1250ccスカウトシリーズの中ではこのスポーツスカウトと101スカウトだけ。次回、101スカウトに試乗するのが楽しみです!
クルーザーと一言でいってもこんなに種類があって、ライダーの声をリアルにキャッチしながら新しいスタイルのバイクを生み出すインディアンというメーカーは本当に興味深いですね。
「クラブスタイル」だけでなく、クルーザー×フルフェイスで峠を楽しむって言葉だけを聞くと不思議な感じがしたけれど、ライダーの走りに対する喜びは無限にあって、要は楽しんだもの勝ちなんだと思いました。
実用性や快適性を兼ね備えつつ、自由を追求するライダーの精神から生まれた「クラブスタイル」。こうしたバイクカルチャーの歴史を知ると、また一つ違った思いがスポーツスカウトを眺めていると感じてくるね。
クルーザー=アメカジというイメージがあったけれど、スポーツスカウトの背景にあるバイク文化を知るとアメカジに捉われず自分らしくファッションを楽しむのも、バイクの醍醐味なんだと思いました!
「こうして写真で改めて見ると、たおやかな曲線がきれいなバイクだから女性ライダーにもよく似合うと思う」と筆者(ムラタナオコ)。
スポーツスカウトの全モデルをチェックしてみよう!
スポーツスカウトは、スタンダード、リミテッド、リミテッド+テックという3グレードを展開。
●スタンダード:ABS、LEDライト、アナログメーター、ブラックメタリックペイントを装備。
●リミテッド:スタンダードにプラスしてクルーズコントロール、ライドモード、トラクションコントロール、USBポート、リミテッドエンブレム、単色ペイントオプションを装備。
●リミテッド+テック:リミテッドにプラスして4インチデジタルメーター、キーレスイグニッション、ライドコマンド(Bluetoothで着信、音楽鑑賞、走行履歴の記録など)、単色プレミアムペイントオプションを装備。
インディアンモーターサイクル スポーツスカウト[2025]主要諸元
・ホイールベース:1562mm
・車重(燃料含まず):239kg
・エンジン:水冷4ストロークDOHC4バルブ60度V型ツイン1250cc
・最高出力:105HP/79kW
・最大トルク:11.01kgf・m/6300rpm
・燃料タンク容量:13L
・変速機:6速リターン
・ブレーキ:F=φ298mmシングルディスク、R=φ298mmシングルディスク
・タイヤ:F=130/60B19、R=150/80B16
・価格:202万円〜
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