2025年のホンダEUモデルが全て発表完了！ 欧州向けスクーター「Vision110」も発売、グローバルモデルは日本にもやってくる？

ヨーロッパで人気の高い「Vision 110」の2025年モデルが発表され、それと同時にホンダからは全ての2025年モデルがユーロ5+に対応したとのアナウンスがされた。

ホンダの全モデルがユーロ5+に対応

バイクの世界基準はヨーロッパが中心であり、2025年モデルにおいては新しい排出ガス規制であるユーロ5+への対応が必須となっていた。ホンダはEICMA2024で多くの2025年モデルを発表し、小型車を含めてユーロ5+への対応モデルへとモデルチェンジするか、生産中止にするという判断を下した。日本においてもユーロ5+相当の排出ガス規制が予定されており、その基準クリアが難しい「CB1300SF」や50ccクラスのモデルが次々に生産中止を発表することとなった。

順次進められていたホンダの既存モデルのユーロ5+への対応だが、2025年モデルの「Vision 110」の登場で完了となった。

ヨーロッパで発表された2025年モデルの「Vision 110」はホンダのキャリーオーバーモデルにおける最後の1台とされ、ユーロ5+対応のアップグレードの最後を締めくくる1台になるとの発表があった。つまり、現時点でユーロ5+対応が発表されていないモデルはディスコンとなる訳で、国内向けとしては「スーパーカブ50」や「CB1300SF」と「CB1300SB」のファイナルエディションが発表されている。50ccモデルに関しては125ccモデルの4kW仕様がその後継となることが発表されており、ホンダのラインナップの最小モデルは今後125ccとなる。逆に言えば、現在ヨーロッパのラインナップにある車種は、基本的に日本に即導入が可能ということになる。

ヨーロッパで人気の高い大径ホイールスクーター「Vision 110」は、2011年から販売されている。

2025年モデルの「Vision 110」はユーロ5+に対応し、USB-Cを装備

さて、今回発表された「Vision 110」だか、これはヨーロッパを中心に人気の高い大径ホイールを持つスクーターだ。「Vision 110」は2011年にヨーロッパに導入されて以来、伝統的なホンダの高い製造品質、コストパフォーマンス、耐久性、信頼性で高い評価を受け、ヨーロッパ全土で10万5000 台以上が販売されている。

シンプルな操作性と高い製品クオリティ、そしてホンダの他のスクーターと共通するエレガントなデザインはそのままに、2025年モデルではユーロ5+対応を含むマイナーチェンジが行なわれている。

フロントカウルにウインカーとライトが一体化した大きなレンズが取り付けられる、個性的なデザインを採用。

シンプルで視認性の高いデザインのシングルメーターを採用。液晶式の距離計と燃料計がビルトインされる。

エンジンは空冷SOHC2バルブ単気筒109ccのスマートパワー（eSP）エンジンで、ECUと触媒コンバーターの変更、および新しいO2センサーの導入によりユーロ5+に対応している。最高出力6.4kW/7500rpm、最大トルク9.0N・m/5750rpmを発生しつつ、フリクションの低減とアイドリングストップの装備で8%燃費が向上している。

空冷SOHC2バルブ単気筒109ccのスマートパワー（eSP）エンジンを搭載。最高出力6.4kW/7500rpm、最大トルク9.0N・m/5750rpmを発生。

ユーロ5+への対応は、ECUと触媒コンバーターの変更、そして新しいO2センサーによって行なわれている。

アイドリングストップはスイッチひとつでオンオフが可能。このアイドリングストップとフリクションの低減によって8%燃費が向上している。

テールライトとリアウインカーは一体型。スタイリッシュなリアキャリアも装着されており、実用性も非常に高い。

フレームはプレス鋼をレーザー溶接して作られた強化型スマートアーキテクチャフレーム（eSAF）で、乗り心地の良さと耐久性を両立。ホイールサイズはフロント16インチ、リア14インチで、5スポークタイプのスタイリッシュなデザインのものが採用されている。

シート下にはフルフェイスヘルメットを収納できる17.7Lの容量を持つ収納スペースを持ち、フロントパネルにもユーティリティボックスが設けられる。スマートキーも標準装備されておりもキーをポケットに入れておくだけでエンジンを始動でき、車体から離れると自動的にシートロックがかかるようになっている。また、USB-Cタイプの電源ソケットも装備され、移動中にスマートフォンなどの充電をすることが可能となっている。

シート下には17.7Lの容量を持つ収納スペースが設けられ、フルフェイスヘルメットを収納することが可能だ。

フロントパネル左側に設けられたユーティリティボックス。ボディカラーと同色にペイントされたカバーが取り付けられる。

スマートキーが標準装備されており、車体に近づくだけで各種操作が可能となり、遠ざかると自動でロックがかかる。

いわゆる「コンビニフック」も装備される。その他、USB-Cタイプ電源ソケットも装備されるなどユーティリティ面が充実。

カラーはキャリーオーバーとなる「パール ジュピター グレー」と「マット ギャラクシー ブラック メタリック」に加えて、「パール スノーフレーク ホワイト」と「キャンディ ラスター レッド」を加えた4色展開。国内での販売もされる可能性が高いが、イギリスでの価格は2849ポンドとなっており、そのまま邦貨換算すると約54万円になってしまう。ただ、イギリスで3699ポンドのPCXの国内販売価格が37万9000円であることを考えると、日本に導入された場合は30万円前後になるのではないだろうか。

「キャンディ ラスター レッド」

「パール スノーフレーク ホワイト」

「パール ジュピター グレー」

「マット ギャラクシー ブラック メタリック」

Vision 110主要諸元（2025）

・全長×全幅×全高：1925×686×1125mm

・ホイールベース：1280mm

・シート高：785mm

・車両重量：100kg

・エンジン：空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒109cc

・最高出力：6.4kW（8.7PS）/7500rpm

・最大トルク：9.0N・m（0.91kgm）/5750rpm
・変速機：CVT

・燃料タンク容量：4.9L
・ブレーキ：F＝ディスク、R＝ディスク

・タイヤ：F＝80/90-16、R＝90/90-14
・価格：2849ポンド（イギリス現地価格）

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