
BMW史上最大の1802ccボクサーツインを積むクルーザー「R18」シリーズの新型が欧州で発表。全車ともエンジンを改良したほか、R18およびクラシックは各部デザインをブラッシュアップし、快適性も向上した。
目次
エンジンは全車ユーロ5+に適合しつつ、トルクを0.5kgmアップ
1936年登場のR5をオマージュした往年のフォルムに、BMW最大の1802cc空油冷ボクサーエンジンを融合し、2020年に登場したR18シリーズ。欧州で2025年型が発表された。
全車ともエンジンのビッグボクサーを欧州排ガス規制のユーロ5+に対応。最高出力91PSはそのままに、3000rpmでのトルクを0.5kg-m増加して16.6kg-mに増加したほか、2000~4000 rpmでは15.2kg-m以上のトルクが常に利用できる。
また、USB-C充電ソケットを標準で備え、市場によってはデイライトを標準採用する。
空油冷1802ccの水平対向エンジンはユーロ5+排出ガス規制に適合。制御の見直しによって最高出力を維持しつつ、最大トルクが0.5kg-m増加した。
R18は足まわりを刷新、全体のデザインもより流麗に
ベーシックモデルであるR18は、リヤホイールを16→18インチに大径化。7本のダブルスポークを持つ新作ホイールにより、一段とダイナミックな外観となった。
さらに本体のデザインも刷新。長いタンクからテールまでシームレスにつながる彫刻的なデザインとなった。同時に、シングルピース構造のフロントフェンダーやフォークカバーのないFフォークから「ラフルック」と呼ばれるフロントまわりも獲得している。
円形断面サイレンサーも新採用。ウレタンの厚みを10mmアップしたシートと、サス設定を変更したことで快適性もアップした。
車体色は、ブラックストームメタリックが基本バージョン。オプションでエアロデザインパッケージなどを備えたベルベットグリーンメタリックや、ワイヤースポークホイール(フロント19&リヤ16インチ)も用意される。
R18。基本バージョンの車体色はブラックストームメタリックで、シルバー仕上げのエンジンとクロームメッキのマフラー、ブラック鋳造アルミホイールを備える。
R18クラシックはフロント19インチやデザイン変更でより懐古的に
濃厚にノスタルジックなムードをまとうR18クラシックは、フロントホイールを16→19インチに大径化。合わせて、R18Bと同様のフロントマッドガードを与え、フォークカバーとの相性も良好だ。
加えて、新デザインのサイドカバーと円形断面サイレンサーも採用。クラシカルさをさらに増している。
車体色はブラックストームメタリックとミネラルグレーメタリックマットの2色設定。オプションで青い惑星のツートンペイントを施したメタリック×オリエンタルブルーメタリックを選べる。
R18クラシックの基本バージョンは、シルバーフィニッシュのボクサーツインにクロームメッキのマフラー、F19&R16インチのワイヤースポークホイールをまとう。
R18およびクラシックは、オプションで特別カラーおよびブラック仕上げのエンジンも選べる。
他のモデルは魅力的な新色や新機能を追加
カウルレスのバガーであるR18ロクタンは、新色のドラゴンファイアレッドメタリックを追加し、各部の色を変更。ヒルスタートコントロールなどを備えたコンフォートパッケージも登場した。
フロントカウルを与えたR18Bは、クイックアクセスできるお気に入りボタンを採用したほか、オプションで選べるカラーの一部をブラック化した。
フルドレスの豪華仕様であるR18トランスコンチネンタルは新色のドラゴンファイアレッドメタリックを設定。ダーククロームのプッシュロッドなども特徴だ。
ここに紹介した車両は全て欧州仕様。現在のところ国内導入時期や車両価格は未発表なので、続報を待ちたい。
R18 TRANSCONTINENTAL(トランスコンチネンタル)。
R18 主要諸元(2025 欧州仕様)
・全長:2440mm
・全幅:949mm
・全高:1126mm
・ホイールベース:1731mm
・シート高:720mm
・車両重量:345kg
・エンジン:空油冷4ストロークOHV4バルブ水平対向2気筒1802cc
・最高出力:91PS/4750rpm
・最大トルク:16.6kg-m/3000rpm
・変速機:6段リターン
・燃料タンク容量:16L
・ブレーキ:F=Wディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=120/70R19、R=150/55B18
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