
KTMは新型ミドルアドベンチャーモデル「390 ADVENTURE X」「390 ADVENTURE R」を海外で正式発表した。昨年のミラノショーで初公開された、従来から一新したスタイリングが特徴。スタンダードな「X」に、上級装備を備える「R」の2モデルがラインナップされる。
398.7ccの新エンジンを装備して走破性を更にアップ
EURO5+への適合と共に、モタードやエンデューロで続々と新型が登場しているKTMの390ラインナップ。今回追加されるのは、これまで「390 ADVENTURE SW」がカバーしていたミドルアドベンチャーのカテゴリーだ。その姿は昨年のミラノショーにて公開されていたが、主要スペックがようやく発表された形となる。
ラインナップはスタンダード仕様の「390 ADVENTURE X」に、スポークホイールやトラコン、アジャスタブルサスペンションを装備する上位装備の「390 ADVENTURE R」の2種類が登場。エンジンはどちらも同じで、新たにEURO5+規制に適合しつつ、排気量をアップさせた398.7cc水冷DOHCシングルエンジンを搭載している。最高出力は33kW(44.8PS)、最大トルクは39Nm(3.97kgf・m)を発揮し、従来のSWから全面的にハイパワーとなった。またX、R共にスリッパークラッチを標準装備する。
KTM 390 ADVENTURE R(2025:海外)昨年お披露目されたミドルアドベンチャーがついに登場。スタイル&装備を一新した。
大きな変化である外見も基本的には同じで、ヘッドライトは最新のDUKEシリーズともリレーションする馬蹄形のDRLとプロジェクターライトを新採用。またラリータワーのように大面積のスクリーンを備え、アドベンチャー色を一層強めている。14.0Lのタンク容量や、165kgの車重も同じだ。
ホイールサイズやアジャスタブルサス、TFTカラーメーターで差別化
XとRの大きな違いは足回りにあり、スタンダードのXはフロント19インチ、リア17インチのキャストホイールを採用しており、フロントフォークはトラベル205mmのWP製APEXフォークを備える。対して、Rはフロント21インチ、リア18インチのスポークホイールを備えており、オフロードの走破性を強めたキャラクターだ。サスペンションもトラベル230mmのWP製APEXオープンカートリッジフォークを採用し、こちらは30段階のフルアジャスタブルタイプとなっている。またリアショックも20段階のオンザフライ調整を可能としている。
装備面ではメーターも異なっており、Xは5インチLCDディスプレイを備えるところ、Rでは5インチフルカラーTFT液晶ディスプレイを採用。さらに電子制御にコーナリングMTC、コーナリング/オフロードABSを備えており、よりアグレッシブにダートを走るライダーに向けて最適化された。
398ccに拡大したエンジンは全面的にパワーアップ。スリッパークラッチやクイックシフターも標準装備する。
カラーはXにホワイト、オレンジが採用され、Rにはホワイトのみ。日本仕様の価格は未発表ながら、オーストリア仕様ではXが6499ユーロ(約103万円)、Rが8099ユーロ(約128万円)と、価格差は大きいものとなっている。日本導入の続報にも注目だ。
390 ADVENTURE X(2025:海外)
390 ADVENTURE X(2025:海外)スタンダードなオレンジを標準採用。
390 ADVENTURE X(2025:海外)XのロゴでRと差別化されたホワイト。
390 ADVENTURE R(2025:海外)
390 ADVENTURE R(2025:海外)ホワイトはグラフィックがXと異なっているが、カラーはほぼ同じだ。
390 ADVENTURE X(2025:海外)主要諸元
※【】内はR
・全長×全幅×全高:-mm×-mm×-mm
・軸間距離:1464【1481】mm
・シート高:825【870】mm
・装備重量:165kg
・エンジン:水冷4ストロークDOHC単気筒 398.7cc
・最高出力:33kW(44.8PS)
・最大トルク:39Nm(3.97kgf・m)
・燃料タンク容量:14.0L
・変速機形式:常時噛合式6段リターン
・ブレーキ形式:F=シングルディスク / R=シングルディスク
・タイヤサイズ(F/R):F=100/90-19【90/90-21】 / R=130/80-17【140/80-18】
・価格:6499ユーロ(約103万円)【8099ユーロ(約128万円)】
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