ヤマハ発動機(以下、ヤマハ)が、「東京オートサロン2025(2025年1月10日〜12日・幕張メッセ)」で、2024年秋に発表されたばかりの新型「YZF-R3」と「トレーサー9GT」を国内初披露! YZF-R3はより精悍な顔つきに、トレーサー9GTも新型ヘッドライトなどを採用し、いずれもスタイルを刷新していることが大きな特徴です。また、両モデルの国内仕様車は、2025年春〜夏頃の投入が濃厚であることも判明。さらに、MT-03にはアドベンチャー仕様になった謎のモデルも展示されていました!

新YZF-R3はYZF-R25と共に2025年春の国内投入が濃厚

今回展示されたYZF-R3とトレーサー9GTの新型モデルは、いずれも参考出品となる欧州仕様車ですが、おそらく国内仕様車も、概ね同様の装備になることが予想できます。

まず、スーパースポーツYZF-R3の2025年モデル。2019年以来5年ぶりとなるモデルチェンジを受けた新型は、321cc・直列2気筒エンジンなど、基本スペックなどに大きな変更はありませんが、主にデザインを刷新したことが特徴です。

まず、顔付きは、欧州で同時発表された890cc・3気筒のスーパースポーツ「YZF-9」とのリレーションを図っていることが特徴。YZF-Rシリーズ最新のフェイスデザインを採用しています。

より具体的には、ヘッドライトを従来のLED2眼タイプから変更。中央のM字ダクト内にプロジェクタータイプを配置したほか、フロントカウル左右には4つのLEDポジションライトを備えています。

また、MotoGPマシンからフィードバックされたウィングレットも装備。新設計のシートカウルと相まって、空力特性の向上も図られています。加えて、フロントウインカーの位置も大幅に変更。これらにより、さらにスポーティな印象を加味しています。

ちなみに、会場では実車にまたがることもできたのですが、身長164cmの筆者でも、片足ならカカトまでベッタリ。780mmというシート高自体は先代と同じですが、サイドカウルなどがスリムになったようで、さらに足着きがよくなった印象を持ちました。

ほかにも、新型では、アシスト&スリッパークラッチも搭載されるとのこと。シフトダウン時などに過度なエンジンブレーキを抑制し減速時の安定感を高めてくれるほか、クラッチレバーの操作感も軽くしてくれるなど、様々な効果を生む装備です。これにより、YZF-R3の走りが、より心地よく、快適になることが期待できます。

なお、新型YZF-R3の国内仕様車のデビューは、Webikeプラス編集部がつかんだ情報によれば、2025年春。もちろん、兄弟車の250cc版「YZF-R25」も同様の仕様変更を受け、R3と同時発売されることが濃厚です。

6眼ヘッドライトの新トレーサー9GTは2025年夏頃に国内デビューか?

一方、大型スポーツツアラーのトレーサー9GT。ストリートファイター「MT-09」と同じ890㏄・並列3気筒エンジンとアルミフレームをベースに、大型スクリーンやアップライトなポジションなどで、ツアラーとしての走行性能や快適性を高めたモデルです。

その新型となる2025年モデルでは、新たに「アダプティブマトリックスLEDヘッドライト」を採用。個性的な6眼タイプのLEDヘッドライトシステムは、周囲の交通状況や天気、気象などに応じて自動的に光量を調整する機能を搭載。ヘッドライトの光が対向車などを眩惑することを防ぐ効果などを生み出します。また、従来モデルと同様に、コーナーの先をトレースするコーナリングライトも採用。これらの組み合わせで、高次元の安全性を確保していることが特徴です。

なお、今回は展示されませんでしたが、ラインアップには最上級モデルの「トレーサー9GT+」もあります。大きな特徴は、ミリ波レーダーを車体前後に搭載することで、適切な車間距離を保ちながら先行車を自動追従する「ACC(アダプティブ・クルーズコントロール)」などの先進機能を持つこと。欧州仕様の2025年モデルでは、同様の変更を受けていますから、おそらく国内仕様のトレーサー9GT+も、顔付きなどは同じになることが予想できます。

さらに、欧州では、MT-09に搭載され大きな話題となった電子制御クラッチ機構「Y-AMT」モデルも発表されていますから、この仕様の国内導入も期待できます。

なお、新型トレーサー9GTシリーズの国内デビューは、Webikeプラス編集部がキャッチした情報によれば、2025年夏頃。価格などもまだ不明ですが、ツアラーとしての性能をより高めた新型の登場は、今から期待大ですね。

MT-03をツアラー風に仕上げるパーツも登場

会場では、ほかにも、YZF-R3と同じ321cc・直列2気筒エンジンを搭載するストリートファイターの「MT-03」も出品されていたのですが、そのスタイルが激変。まるで、オンロードとオフロードでの走破性を高めたアドベンチャーモデルのようなフォルムとなっていたのです。

「MT-03ツーリングスタイル」と名付けられたこの仕様。その正体はヤマハの純正アクセサリーを手掛ける「ワイズギア」が製作したアクセサリーを各部に装着したモデルだったのです。

とくに注目なのは、ツーリングスクリーンやナックルガード、ツーリングシートバック、スペシャルデカールなど、まだ販売されていない参考出品のパーツたち。

さらに、タイヤにもブロックパターンのオフロードタイプを装着することで、全体的にアウトドア感をアップしていることが特徴です。

こうした参考出品のパーツ群がもし正式リリースされれば、MT-03をアドベンチャーなフォルムに変更可能。カスタマイズ好きやツーリング好きのライダーなどには、かなり注目ではないでしょうか。こちらも今後の動向が気になるところです。

2025年新型YZF-R25の発売は春!? 新型YZF-R3とトレーサー9GTが東京オートサロンで初披露! MT-03のアドベンチャー仕様も登場 ギャラリーへ (17枚)

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