
ヤマハのミドルストリートファイター「MT-03」。250ccの兄弟機「MT-25」と共に2023年から大きな変更はなかったが、先日発表された「YZF-R3」のアップデートに合わせて、こちらもマイナーチェンジされるという情報が入ってきた。
シートやテールカウルの変更で足つき向上!? 顔つきは継続の模様
2016年から販売されているヤマハ「MT-03」は、フルカウルのスーパースポーツ「YZF-R3」のコンポーネントを共有しつつ、アップハンドルとエッジの効いたストリートファイタースタイルで人気のネイキッドモデル。兄弟機として250ccの「MT-25」もラインナップされており、こちらは昨年「MT-125」が登場するまではシリーズの最小排気量を担っていた(国内)が、装備や車体のサイズは300ccのMT-03と共通だ。このため車体のアップデートはどちらも同時に進められており、2021年にはフルLED灯火による異形のフロントマスクや倒立フォークを採用しスタイルを一新。さらに現行では排ガス規制適合や、クイックシフターのオプション装備も受けている。
そんなMT-03だが、基本設計をR3と共有する関係上、これまではモデルチェンジのタイミングもほとんど同時だった。今回新たに発表された2025年モデルのR3は、フロントマスクからテールカウルまで、外観を完全に変更する大きな更新を受けているが、これに伴ってMT-03も進化するのは間違いないだろう。
MT-03の新型については、R3ほど大きな変更はなく、フロントマスクは従来から続投するようだ。エンジンはR3同様にEURO5+の排ガス規制に適合しつつ、42PSの最高出力はそのまま。大きく変わるのはシートやテールカウルで、こちらは伝統的にR3と同仕様が採用されている。シートは絞り込まれサイドカバーの形状が変わり、数値上は同じだが足つきが向上する見込み。テールライトの形状も変更される可能性がある。
新型R3は装備面でも大きく進化しており、アシスト&スリッパークラッチや新デザインの反転液晶メーターを採用している。これらがMT-03にも引き継がれるかは不明だが、アップデートの余地は十分にあるだろう。また、MT-03が進化すれば当然、MT-25も同時に更新されるハズだ。MTファンは続報に期待しよう。
新型MT-03のスタイルを予想したCG。フロントマスクはそのまま、シートやテール周りがR3を踏襲するようだ。
各数値はほぼ変わらないが、シートやサイドカバーの変更で足つき向上。テールライト周りのイメージも変わる。
こちらは先日正式発表された新型YZF-R3。排ガス規制適合と共に、ルックスをYZFファミリーに合わせて大きく変えた。
新型R3はテールランプ形状もスリムに。MTもこの形を踏襲するだろう。
参考:MT-03 ABS(2024)主要諸元
※【】内はMT-25
・全長×全幅×全高:2,090×755×1,070mm
・ホイールベース:1,380mm
・シート高:780mm
・車重:167kg
・エンジン:水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ 320cc【249cc】
・最高出力:31kW(42PS)/10,750rpm【26kW(35PS)/12,000rpm】
・最大トルク:30N・m(3.1kgf・m)/9,000rpm【23N・m(2.3kgf・m)/10,000r/min】
・燃料タンク容量:14.0L
・変速機:6段リターン
・ブレーキ:F=シングルディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=110/70R17M/C / R=140/70R17M/C
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