アメリカといえば、ハーレーダビッドソンやインディアンモーターサイクルに代表されるクルーザーモデルのイメージが大きい。
そんなアメリカで、日本では販売が終了している意外な1台が現在も販売されていた。それが、日本ではカスタムブームに乗りストック状態で見つけるのが困難なほどの大流行を起こした1台、TW200である。木村拓哉がドラマ「ビューティフルライフ」で乗っていたのを懐かしく思う世代も多いのではないか。スカチューンというカスタムスタイルを世に広め、多くのバイカー達を魅了した。ちなみにアメリカの中古車市場を見る限りでは、カスタムされたものは少なくストック状態で乗られているようだ。
目次
モデル紹介
TW200はセローのアメリカ版と言えるXT250モデルと共にデュアルパーパスモデルとして販売されており、アメリカでラインナップされるヤマハ車ではスクーターモデルを除き、最安のバイクとなっている。
大きな特徴とも言えるファットなリアタイヤが、様々な地形の上で快適性と良好なトラクションを与え、異彩な見た目からは逞しさと力強さを想像できる。
空冷4スト単気筒エンジンは低中速パワーに優れ、オフロードでのアドベチャーでも活躍してくれる。オートマチックカムチェーンテンショナーがメンテナンスを最小限にし、エンジンの長寿命化にも貢献する。エンジンはセルスターターで5速トランスミッションを採用。
33mmのテレスコピックフロントフォークは16cmのストローク量を確保し快適性に貢献。そして、リアのモノショックは15cmのストローク量を確保すると共に、軽量なボックスセクションスイングアームでハンドリングを向上させている。
シートは長いモトクロスタイプで最適なライディングポジションと快適性を提供している。
また、角目のヘッドライト、ワイヤースポークホイール、フロントフォークブーツがレトロなイメージを生み出している。
アメリカでは200cc角目ヘッドライトで販売継続
日本では初期は角目ヘッドライトで販売されていたが、その後丸型ヘッドライトに変更された。
アメリカではその角形ヘッドライトが装着されている。
また、日本ではエンジンも200ccから225ccへとアップグレードされたが、アメリカでは200ccで販売継続。
元々は昭和なバイクなはずなのに、スタイルといいカラーといい、今見てもなぜかモダンでカッコよく見える。
詳細写真
スカチューンとは
フレームの反対側が見えるほどスカスカにチューニングされることからスカチューンと呼ばれる。
- サイドカバーを外している
- バッテリーレス化もしくは小型バッテリー化している
- エアクリーナーボックス除去、もしくは移設をしている
- ウインカーやライトを小型化するなど
日本の絶版車、なぜアメリカでは販売できる?
排出ガス規制値が日本(直近では令和2年度二輪車排出ガス規制)やヨーロッパ(直近ではEURO5 2020年適用)では段々と厳しくされてきているが、アメリカは独自の排ガス規制を敷いているため、日本やヨーロッパで販売できないモデルも継続して販売されている。
日本国内での販売
日本ではTW200が1987年から販売が開始され、2001年に販売が終了。
その後、2002年からはTW225として販売が開始された。2007年モデルを最後に販売が終了。
TW200からの期間を含めると20年間販売された息の長いモデルであった。
スペック(USモデル)
・全長×全幅×全高:2,090×820×1,120mm
・ホイールベース:1,326mm
・シート高:790mm
・車重:126kg
・エンジン:水冷4ストローク単気筒 196cc
・最高出力:16PS(回転数記載なし)
・最大トルク:1.52kgf-m(回転数記載なし)
・燃料タンク容量:6.8L
・変速機:5段変速
・ブレーキ:F=ディスク、R=ドラム
・タイヤ:F=130/80-18、R=180/80-14
・価格:ABSモデル US$4,999(約74万1,400円)
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アメリカの排ガス規制に追従してればなぁ、TWもビラーゴ250も新車で売れたのに…
と思うもヨーロッパやアジアに合わせないと現地で売れないしね。。