2024年も後半。新型車から定番モデルまで、今年も様々なバイクが注目を集めていますが、実際に、どんなモデルが売れているのでしょうか。とくに、普通二輪免許で乗れるバイクは、初心者からリターンライダー、ベテランなど、幅広いライダーに人気なだけに、多くのユーザーが気になるところだと思います。
そこで、ここでは、二輪業界紙の「二輪車新聞」が発表した2024年上半期(1~6月)の全国新車販売台数をピックアップ。125cc超~250ccの軽二輪と、250cc超~400cc以下の小型二輪それぞれのランキングを紹介します。
目次
125cc超~250ccクラスはレブル250が6年連続で1位
ここで紹介する全国新車販売台数は、すべて二輪車新聞の独自調査によるデータ(推計)です。まず、125cc超~250cc以下の軽二輪クラス。運転できる免許は、普通二輪免許(スクーターなどAT車はAT限定普通二輪免許でも可)ですが、車検がないことで、維持費も比較的安い点も魅力のクラスです。
このクラスでは、2024年上半期(1~6月)に、以下のモデルたちが新車販売台数のトップ10に入りました。
2024年上半期(1~6月)軽二輪(125cc超~250cc)全国販売台数トップ10
1位:ホンダ・レブル250/Sエディション(4564台)
2位:ホンダ・PCX160(3464台)
3位:ホンダ・ADV160(2480台)
4位:ホンダ・CRF250L/CRF250L<s>/ラリー/ラリー<s>(1654台)
5位:ホンダ・CL250(1544台)
6位:スズキ・Vストローム250SX(1378台)
7位:ホンダ・CB250R(1110台)
8位:ヤマハ・XMAX155 ABS(877台)
9位:ホンダ・フォルツァ(835台)
10位:スズキ・ジクサーSF250/250(834台)
*出展:二輪車新聞/販売台数は推計
上位5位までをホンダ車が独占しましたね。
ちなみに、1位となったレブル250は、249ccのDOHC単気筒エンジンを搭載するクルーザーモデル。車両重量171~172kgという軽量な車体と、690mmという低いシート高などにより、幅広い体格のライダーが扱いやすい特性を持つことが魅了のモデルです。ラインアップには、スタンダード仕様と、ヘッドライトカウルなどを装備したSエディションを用意。価格(税込み)は61万500円~64万9000円です。
そんなレブル250ですが、今回の新車販売台数では、2位のPCX160と1000台以上の差を付けて、軽二輪クラスで独走状態。しかも、二輪車新聞によると、上半期トップは「6年連続」。2017年の登場以来、根強い支持を受けているロングセラーモデルですが、その人気はいまだに健在ということですね。
250cc超~400ccではエリミネーターが2年連続の栄冠
次は、小型二輪のうち、排気量が250cc超~400cc以下。普通二輪免許で運転できる最大排気量のバイクが揃うクラスで、2024年上半期(1~6月)のランキングは以下の通りになりました。
2024年上半期(1~6月)小型二輪(250cc超~400cc)全国販売台数トップ10
1位:カワサキ・エリミネーター/SE(3665台)
2位:ホンダ・GB350/S(2499台)
3位:カワサキ・ニンジャZX-4R SE/ニンジャZX-4RR KRTエディション(1829台)
4位:カワサキ・ニンジャ400/KRTエディション(1162台)
5位:ハーレーダビッドソン・X350(851台)
6位:ホンダ・CBR400R/NX400(24年モデル)(726台)
7位:トライアンフ・スピード400/スクランブラー400X(725台)
8位:ホンダ・400X/CBR400R(22年モデル~)(450台)
9位:ヤマハ・YZF-R3 ABS/MT-03 ABS(420台)
10位:KTM・390デューク(203台)
*出展:二輪車新聞/販売台数は推計
このクラスで1位となったエリミネーター/SEは、カワサキの400ccクルーザーモデルです。
1990年代の国産アメリカンバイク・ブームをけん引した名車のネーミングを受け継ぎ、2023年に登場。独自のロー&ロングフォルムを持つ車体により、伝統のドラッガースタイルを継承していることが特徴のモデルです。また、735mmという低いシート高で抜群の足着き性を実現。車両重量176~178kgという軽量な車体などにより、自在に操る感覚も体感できます。
扱いやすさに定評がある398cc・並列2気筒エンジンは、低速域での豊かなトルクと、高速走行時の力強いパワーを両立。街乗りからロングツーリングまで、幅広いシーンで快適な走りを体感できることが魅力です。
ラインアップには、カウルなしのスタンダード仕様と、スタイリッシュなデザインのヘッドライトカウルを装備した上級グレードのSEを設定。価格(税込み)は1万4000円~91万3000円です。
そんなエリミネーター/SEは、こちらも2位のホンダ・GB350/Sと1000台以上の差を付けて1位を獲得。なお、二輪車新聞によれば、2023年の上半期(1月~6月)新車販売台数でも、エリミネーター/SEは250cc超~400cc以下クラスで1位。2年連続の栄冠獲得は、2023年の登場から高い人気を維持していることの証だといえますね。
普通二輪免許で乗ることできる輸入車も活躍
今回の250cc超~400cc以下クラスでは、5位のハーレーダビッドソン・X350、7位のトライアンフ・スピード400/スクランブラー400Xも注目。いずれも、普通二輪免許で乗ることができる輸入車の2024年ブランニューモデルだからです。
従来、輸入車といえば、大型二輪免許を取得しないと運転ができない600cc以上の大排気量モデルがほとんど(90年代にはドゥカティ・モンスター400なんてモデルが出て、当時は一世を風靡しましたが)。そのため、普通二輪免許しか持っていない初心者などにはハードルの高い存在だったといえます。
それが、近年、例えば、今回も10位に入ったKTM・390デュークなど、大型二輪免許を持っていなくても運転できるバイクが充実。とくに、ハーレーダビッドソンやトライアンフなどは、いままで大型バイクのイメージが強かっただけに、これら2モデルの登場で、より幅広いユーザー層を獲得していることがうかがえます。
今後の躍進が期待できるモデルは?
125cc超~250ccの軽二輪クラスでは、前述の通り、レブル250の独走が続いていますが、このクラスで今後注目なのは、カワサキが発売を予定する「W230」と「メグロS1」あたりではないでしょうか。
2023年のジャパンモビリティショーに参考出品されたこれら2モデルは、カワサキのバイクのルーツといえるメグロとWシリーズの血統を受け継ぐ230ccモデル。733cc・空冷バーチカルツインを搭載する現行のW800とメグロK3の弟分として、注目を集めています。
これら2モデルについて、カワサキは、2024年10月1日現在、アメリカとタイで販売することを公表。日本では、おそらく2024年12月頃の発売が予想されます。
新型のネオクラシックモデルが、軽二輪クラスで圧倒的な人気を誇るレブル250の牙城を打ち破れるのかが、今後注目だといえますね。
【参考リンク】
二輪車新聞 公式サイト
https://www.nirin.co.jp/
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アメリカン型のバイクは胴長短足という特徴を持つ日本人の体型に合うからレブルやエリミネーターが飛ぶように売れるし、今後もこの傾向は変わらないだろう。
それにしても、軽二輪のランキングにニダボとZX-25Rがともに圏外に追いやられたのが意外だった。
日本人が胴長短足だからレブルやエリミが売れたとか言ってる人いるけど、
バイクなんて完全に趣味の乗り物なんだから体格に合う合わないで選ばねぇだろw
シンプルに気に入った人が多かっただけだよ。
小柄な人や初心者は足つきをかなり重視しますよ。ちゃんと乗るのであれば人によっては最優先項目ではないでしょうか。ローダウンは結構金掛かるし、シートかえるとお尻痛いですし。デザインやパッケージとして優れているというのももちろんだと思いますが、レブル250選んだ人のかなりの割合は足つきの安心感で選んでいるんじゃないですかね。普通二輪以上でシート高800未満ってかなり少ないですよ。
小柄な人(特に女性はほとんどが160cm未満だ)は、足つきを気にしてると思います……
私がレブル250がいいなと思った2つ目のポイントは、まさしくシート高です。