
ウェビックコミュニティのMyバイクより、実際に乗っている・乗っていたオーナーの声を基に様々なバイクを紹介する「オーナーレビューまとめ」。
今回は、ヤマハFJR1300A/ASについてオーナーの生の声をお届けします!
目次
ぶっちゃけヤマハ「FJR1300A/AS」ってこういうバイク!!
島国の日本ではちょっと想像しにくいですが、ヨーロッパには国を跨いで長期間旅をするようなバイクの文化が根付いており、そんなロングディスタンスな旅に使われるのが高速ツアラーと呼ばれるバイク達です。
欧州の高速道路であるアウトバーンを150km/h以上で楽々巡航走行でき、旅の荷物も積みやすく二人乗りでも快適という高速ツアラーとしての要件を満たしながら、さらにスポーティな走りも楽しめるというコンセプトで生まれたのがスポーツツアラー・FJR1300シリーズです。
初代FJR1300(RP04)登場は2001年で、高速ツアラーであるFJ1100/FJ1200の後継機種という位置付け。ただFJシリーズが空冷エンジンだったのに対し、水冷4ストローク 直列4気筒DOHC 1297ccエンジンが搭載されることになりました。
またFJR1300シリーズで語るべきは、2006年に電子制御シフト(セミオートマ)YCC-Sを搭載して登場したFJR1300ASの存在でしょう。この“AS仕様”にはクラッチレバーがなく、変速は左スイッチボックスのボタンかシフトペダルスイッチを操作をすると電子制御でギヤチェンジを実施。2024年現在、ヤマハ初のオートマチックMTエンジンを搭載したMT-09 Y-AMTが登場して話題になっていますが、このY-AMT機構の前身がFJR1300ASに搭載されたYCC-Sです。
登場当初のFJR1300ASのYCC-Sは極低速走行時の制御が弱かった印象がありますが、2013年以降のFJR1300AS(RP27J)は電子制御スロットルが搭載されたことで制御が緻密化(さらに自動変速のオートマチック機構を搭載したのがY-AMT)。極低速走行もしっかりこなすような仕様になっています。FJR1300AS中古車を選ぶ際には、2013モデル以前かどうかが一つの指標になるでしょう。
ちなみにFJR1300シリーズの国内における車名の区分は、2021年の登場時のFJR1300。2006年以降は、標準モデルのFJR1300A(AはABS)と、YCC-Sをはじめ電子制御サスペンションやコーナリングランプを搭載した上級仕様のFJR1300ASとなっています。
WebikeユーザーはFJR1300ASをどう感じている?
FJR1300AS
新車平均本体価格:193.41万円
中古車本体価格:143.61万円
口コミ件数:18件
※データは2024年9月20日現在
オーナー平均満足度は5点満点中で4.04(評価人数:97人)
特筆すべきは、「走り」と「ルックス」、「積載性」が4点台後半と非常に評価が高いことでしょう。「走り」の評価が高いのは“スポーツツアラー”という走りにこだわったキャラクターによるところが大きそうです。積載性に関しては「純正のパニアケースが容量も大きくてかっこいい反面、高い」といった声も見られました。
一方、評価が低いのは「取り回し」で2.89。これはひとえに300kg近い車両重量によるところが大きそうです。実際に「車重もそれなりに有るので、押し引きは苦労します。」という声も多數見受けられます。
また「メンテナンス性」に関しては、日常的な清掃、注油の必要ないシャフトドライブを採用しているにも関わらず、低めの評価をしている方が多いようです。2020年には「駆動側変速機一式交換」という大きなリコール」が出ていることも大きく影響しているかもしれません。
FJR1300ASのざっくりまとめ
よいところ
・長距離移動がとにかく楽
・走りがスポーティ
・二人乗りがしやすい
・ASはクラッチレバー操作が必要なく楽
悪いところ
・車両重量が約300kgで取り回しが重い
・燃費がよくはない(WMTCモード値燃費で16.6km/L)
・エンジンからの排熱が強烈
・街乗りしやすいバイクではない
FJR1300ASオーナーの声
ここでは数ある口コミの中でも、クラッチレバー操作の必要ない“AS仕様”の中から印象的だった声を紹介します。
購入動機・用途・比較車種 | 53歳の年齢から体力的な問題を考慮してリッターバイクは、この先10年乗れる位と考え購入。ヤマハ独自のセミオートマチックも年齢的には楽と思い決めました。納車から10日程は、慣らしのため仕事メインの移動手段で使用してます。シートの幅が広いため179cmの自分でも両足でかかとが浮くくらいです。 |
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長所・満足な点 | ・300kg弱の車体の割に走り出すと逆に軽く感じる。 ・フルカウルの割には姿勢がネイキットと同等でとても楽な姿勢が保てる。 ・ワイドな正面の顔立ちは最大の魅力。 ・クラッチがないのでスクーター感覚に思われるが、ギアチェンジは、シフトペダルか左手でレバー操作が必要なので従来のバイクと同様の感覚。 ・スクリーンの上下電動、サスの調整(1人、1人+荷物、2人、2人+荷物)、オートクルーズ、グリップヒーターなど装備の充実度からコストパフォーマンスはむしろ高い。 ・メーターでの情報量が豊富。 |
短所・不満な点 | ・燃費は悪い 多分15~16km、長距離でも20kmは無理かと? ・このバイクに限らずフルカウルの宿命 整備性は悪い、長所の逆になるが、メーター情報量が豊富な分整備としてはオイル交換以外ほぼ無理かと。・慣らし中の燃費ですが、街中でも17.7km/Lと表示されました。・このバイクの短所になるかは別として、パニアケース、トップケース等ワイズギアの純正品は、取り付けても良く似合うが、異常に高い!! |
これから買う人へのアドバイス | これから購入を考えてる人はクラッチがない分スクーター感覚に似てるように思えるが、シフト操作は必要なのでとても楽に乗れるのでいいです。クラッチレバーが無い分ワインディングでは指でのシフトチェンジなので楽でシフトペダルより操作が早くできます。実際 1,000km程乗っての感想としては、クラッチレバーがない分、楽というより便利。また、他人に言われて自分も思ったが、他のクラッチがあるバイクに乗れなくなるように思われがちだが、まったく関係ありません。自分は、他にも数台有り乗って見ましたが、以前と変わらずシフトチェンジして乗れます。むしろ このバイクに乗ってからわかりましたがまったくの別物です。 |
購入動機・用途・比較車種 | S1000XRに乗って5年経ちそろそろ乗換えを考えていた所、レッドバロンさんから程度の良いASの中古が出たとの連絡を受け現物を確認もせず購入しちゃいました。 |
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長所・満足な点 | ・電子制御サスで乗り心地いいです。走行中も可変出来るので路面の状況で3パターン使い分けております。 ・スクリーンも電動で調整できるのでちょこちょこいじります。 |
短所・不満な点 | ・25Lのガソリンタンクは重宝しますが満タンにするとより一層取り回しに気を使います。 ・我が家の駐車場はバックでスロープを上がるのですが満タンだと登り切れません。 |
これから買う人へのアドバイス | 買うならセミオートマチックのASと決めておりました。凄くよく出来た電制クラッチですがトラブルも多い様ですね。保証期間が切れてからの故障が今から心配です。 |
購入動機・用途・比較車種 | 1400GTRからの乗り換え、人生初ヤマハ車。 納車後スクリーンの交換、純正→Vストとなっています。 |
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長所・満足な点 | ・セミAT、クルコン、電子制御サス等モリモリの電子制御デバイス。 ・運転する人を空気にするバイク、運転する人が唯一緊張するのはUターンのみ! |
短所・不満な点 | ・熱いよね、この時期でもとにかく熱い。水温が105度超えるとファンが回りだす。1400GTRはカウルの形状が人に直接熱風が当たらない設計だったので、比較してしまうとこの部分はやはりマイナスポイントかな。 |
これから買う人へのアドバイス | 重い、重いと、とやかく言われてますが、乗ってしまえば気にならない。コケた時のことを気にするなら乗らない方がいい、コケる気がしない方は是非乗ってほしい。 |
FJR1300ASのライバルをチェックする
近年はアドベンチャーバイクが人気なこともあり、重量級の高速ツアラーやスポーツツアラーのジャンルは下火な傾向にあり、FJR1300ASも2024年現在、2018年モデルを最後に生産終了となっています。なのでライバルの数も多くはありませんが、国内メーカーのモデルであれば、DCT機構を搭載するホンダのNT1100、スズキのGSX-1000GT。海外モデルなら、価格は大きく変わってきますがBMWのR1250RTやK1600GTLといったところになるでしょう。
それでは、ライバルの口コミが気になる方は、コチラもチェックしてみましょう!
※オーナー平均満足度や口コミ数は2024年9月20日現在です。
HONDA NT1100
オーナー平均満足度:4.03(評価人数:47人)
新車平均本体価格:169.06万円
中古車平均本体価格:139.53万円
口コミ件数:5件
SUZUKI GSX-S1000GT
オーナー平均満足度:3.80(評価人数:261人)
新車平均本体価格:151.16万円
中古車平均本体価格:130.87万円
口コミ件数:27件
BMW R1250RT
オーナー平均満足度:3.97(評価人数:45人)
新車平均本体価格:338.9万円
中古車平均本体価格:266.9万円
口コミ件数:4件
BMW K1600GTL
オーナー平均満足度:4.18(評価人数:64人)
新車平均本体価格:384万円
中古車平均本体価格:259万円
口コミ件数:13件
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