
7月23~27日に開催された「レッドブル・ルーマニアックス」ハードエンデューロレースにヤマハのテネレ700が参戦。世界一タフとも言われるレースに2気筒アドベンチャーマシンが挑み、快挙を成し遂げた。
専用マシンでも完走が難しいシルバークラスをクリア
ハードエンデューロライダーでありヤマハラリーレーサーでもあるポル・タレス選手は、世界で最も過酷なハードエンデューロレースの一つとして名高いイベント、2024年レッドブル・ルーマニアックスハードエンデューロのシルバークラスで完走を果たした。
このレースは挑戦するライダーのほとんどが完走できずに終わるという難易度。3年前、ポル・タレス選手は2気筒エンジンのマシンでブロンズクラスを完走した最初のライダーとなり、新たなチャレンジとして参戦したシルバークラスでも2気筒初の快挙を成し遂げた。
タレス選手はライバルの多くが軽量2ストロークのエンデューロマシンを駆る中、重量のあるテネレ700で奮闘。木に衝突してラジエーターを破損する困難に見舞われつつ、成功不可能と言われるグステリータヒルクライムを登頂。クラス113人中60位を獲得した。
「今回はエルツベルグロデオや私がかつて挑戦したどのレースよりも過酷でした。そしてグステリータヒルクライムで成功するのも私の夢でした!」とタレス選手。さらに、ブロンズクラスでは同じテネレ700で参戦したケビン・ギャラス選手が優勝し、テネレ700の規格外の走りを知らしめた。
グステリータヒルクライムに挑むポル・タレス選手。ほぼ直角にしか見えない急坂をテネレ700で見事に登頂した瞬間。
モトクロスのようなジャンプもあり、ライダーの技量はもちろんマシンのポテンシャルも試される過酷なレースだ。
レース序盤は人工的に作られた丸太やタイヤ越えなどのセクション。エンデューロマシンが苦戦する中、テネレ700で互角の走りを見せる。
ポル・タレス選手のテネレ700。本来はアドベンチャーバイクだが、エンデューロの中でも過酷なハードエンデューロでも通用することを証明した。
左のポル・タレス選手はテネレ700のライダーとしても有名で、多数の動画をアップしている。右はブロンズクラス優勝のケビン・ギャラス選手だ。
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