軽さと操作性アップにワンポイントも加えていく

988ccからストロークアップによってフルスケールの999ccになる一方、フレームの目の字→日の字断面化&コンパクト化などによってリッタークラスの大きさを感じさせず、ライダーの収まりの良さなどを実現したK5(’05年型)GSX-R1000。高回転性能を維持しつつ低中回転域の力強さやフレキシビリティによって歴代GSX-R1000の中でも高評価で、KATANAを含む現行GSX-Sシリーズのベースにもなり、’24年初頭までに系列エンジン搭載モデルは18万台も生産されたという、まさに名機だ。

この鈴木さんの車両はそのGSX-R1000K5をベースに、しゃぼん玉が手を入れたもの。赤×黒のK5らしいカラーや外装、全体的なシルエットはそのまま生かしながら、各部に配されたパーツを見ていくとなるほど、しっかりした選択も分かる。

しゃぼん玉(SUZUKI GSX-R1000)軽量快速という素性を生かしながら良さを引き出す

フロントフォークは同じ倒立ながらオーリンズに変更、リヤショックもオーリンズとして作動性を高め、ステップは剛性が高く入力性が良いというアグラス製削り出し品に換装。ブレーキキャリパーもブレンボとした。

ぱっと見、純正(こちらは3本スポークだ)に見えてしまうホイールもBSTのドライカーボン製5本スポークのダイヤモンドテックに。カーボン地の上にクリアレッドが載せられ、赤の車体色に合わせたのもポイントで、ここはオーナーの望む特別感=カスタムらしさにも気を遣うしゃぼん玉らしい仕上げと言っていい。

操作系もシートを張り替えて左右マスターをゲイルスピード・エラボレートとして、居住性も操作感も向上する。このマスターもレバーを穴開き仕様にしてピボットピンをクイックリリースにするしゃぼん玉オリジナル品(同店店頭でのみ販売)と、最新かつ他にない仕様という部分にも配慮している。

言ってみればK5の持つ軽量コンパクトな素性をしっかり引き出し、より扱えるようにしたという感じ。その上で20年を経ていても古さを感じず、むしろ新型と思えるようなパーツ選択と整備を行っている点にも好感が持てる。多くのパーツを用意し、サーキット走行会も重ねるしゃぼん玉だからこそのスーパースポーツの生かし方と言えそうだ。


Detailed Description 詳細説明


主なカスタム内容(SUZUKI GSX-R1000)

エキゾーストシステム OHNISHI HEAT MAGIC フルチタン4-1エキパイ&2本サイレンサー
ブレーキ周り
*マスター含む
フロント
GALE SPEED エラボレート VRE ブレーキマスターシリンダー
BREMBO CNC 4ピストンキャリパー
ホイール周り
フロント
BST ダイヤモンドテック 3.50-17
ホイール周り
リア
BST ダイヤモンドテック 6.00-17
サスペンション
フロントフォーク
OHLINS 倒立タイプ
サスペンション
リアショック
OHLINS SU503
ステップ AGRAS バックステップ
ドライブシステム駆動系
*スプロケット、カバー含む
EK CHAIN 530ZVXドライブチェーン
ハンドル周りステアリング
*ステダン、ミラー含む
GALE SPEED エラボレート VRE クラッチマスターシリンダー
外装 ZERO GRAVITY スクリーン ダブルバブル クリア



しゃぼん玉 GSX-R1000(SUZUKI GSX-R1000)
取材協力:しゃぼん玉 一宮店 TEL0586-75-5955 〒491-0834愛知県一宮市島崎1-6-11
URL:https://www.shabondama.co.jp
2024年 6月 21日
【画像】しゃぼん玉(SUZUKI GSX-R1000)軽量快速という素性を生かしながら良さを引き出す (9枚)

情報提供元 [ ヘリテイジ&レジェンズ ]

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