ヤマハからリリースされた125cc/155ccのMTスポーツモデル4機種。MT-125とXSR125というネイキッド系2モデルに続いて試乗したのは、フルカウルの原付二種であるYZF-R125だ。YZF-RシリーズのDNAを感じさせるスポーティーなシルエットに、可変バルタイ機構VVA採用の水冷シングルを搭載。兄貴分のYZF-R25よりシート高が35mmも高いという妥協のなさ、果たしてその走り屋やいかに。
REPORT●大屋雄一(OYA Yuichi)PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)
倒し込みと同時に始まる一次旋回の高さはまさしくスーパースポーツ!
MT-125やXSR125とプラットフォームを共有するYZF-R125。最も歴史が長いのはこのR125で、海外では2008年に登場している。現行のR7フェイスになったのは2023年モデルからで、このタイミングでトラクションコントロールを初採用した。日本で直接のライバルとなりそうなのは、スズキのGSX-R125だろう。車両価格はヤマハの方が約14%(6万3800円)高く、車重は4kg重い。足周りについてはフロントフォークが大きく異なり、YZF-R125はφ37mm倒立式なのに対し、GSX-R125はかなり細めなφ31mm正立式を採用。なお、リヤサスはどちらもリンク式モノショックだ。
まずはハンドリングから。またがった瞬間、シートの高さに驚く。それもそのはず、兄貴分のYZF-R25より35mmも高いのだ。一方、セパレートハンドルの位置も低く、ピンクナンバーの原付二種ながらもかなり戦闘的なライディングポジションとなっている。これはライダーが積極的にフロント荷重を掛けやすい設定であり、ハンドリングに関して一切妥協していないことがひしひしと伝わってくる。
ワインディングロードでは、ライダーの操縦に対してキビキビと反応するMT-125よりもさらにステアリングの反応が鋭く、一次旋回から積極的に向きを変えようとするさまはまさにスーパースポーツのそれだ。GSX-R125も同質のハンドリングを有しているが、YZF-R125は剛性に優れる倒立式フロントフォークを採用しているため、フロントブレーキを残しながら狙ったラインにビシッと乗せていくことができるのだ。そこに車重の軽さも加わるので、タイトコーナーが続く峠道の下りは楽しいことこの上ない。
情報提供元 [ モーターファンバイクス ]
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