「JAPAN MOBILITY SHOW 2023」で初お披露目され、今年6月上旬から公道走行調査を開始しているスズキ「e-PO(イーポ)」。“折り畳める”原付一種の電動モペッドとして大きな話題をさらった同車だが、なんと先日開催された「鈴鹿8耐」の会場内で“現物”をお目にすることができた。現場の写真と共に詳細を確認していこう。

サーキット“内”でも“外”でもサステナブルなスズキ

先日3日間に渡って開催された「鈴鹿8耐」はご覧になっただろうか。各メーカーやチームがしのぎを削った真夏の暑いレースは、大きな歓声と感動に包まれながら幕を閉じた。中でも注目したいのが、サステナブルな燃料やタイヤを採用しているにも関わらず、8位フィニッシュと大健闘を見せた「チームスズキCNチャレンジ」。大きなミスや転倒も無く、素晴らしい走りとサステナビリティの可能性を届けてくれた。

そんなチームスズキCNチャレンジのピットを拝見させていただいたところ、なんとピットの裏側には件のイーポが置いてあったのだ。しかも、もともと発表されていた白いフレームの機体ではなく、スズキのイメージカラーである“トリトンブルー”に仕上げられているではないか。

そもそも、なぜこんな場所にモペッドが?と思う人も少なくないと思うが、広大なサーキット敷地内を移動するのにいちいち歩くのは大変。ということで、スタッフが各所へ移動するためにこのようなモビリティが活用されているというわけだ。

しかもこのイーポ、すでにナンバープレートが付いており登録済みの模様。移動用として使うのだから当然と言えば当然だが、正式に発売される前から使われている状況が何とも面白い。サステナビリティを標榜するチームスズキCNチャレンジにピッタリの車両でもあり、サステナブルに対しての強い意志を感じることもできる。

このように、一定の範囲ではあるもののすでに実用化に至っているイーポ。正式発売のアナウンスもそう遠くないのではないだろうか。

電動アシスト自転車ベースの“折り畳める”原付!

イーポはパナソニックの「OFF TIME(オフタイム)」という電動アシスト自転車をベースにした原付一種の電動バイク。メインフレームが折り畳める構造を持ち、展開時の半分程度の大きさに縮小可能なため、車のトランクに積載することもできる。

そのほか、イーポではフル電動/アシスト走行/ペダル走行の3通りから走行手段を選択でき、バッテリーが切れてしまったとしても自力で走行が可能。バッテリー込みの重量も20kgと、もはや諸元だけ見ると自転車と遜色がない。

チョイノリを継いだ電動バイク「e choinori(イーチョイノリ)」の動向は・・・?

そんな電動自転車っぽいイーポだが、同時期に発表された「e choinori(イーチョイノリ)」も忘れてはならない。eチョイノリはガソリンエンジン版の元祖「チョイノリ」をオマージュしたEVモビリティであり、まるっきり当時のチョイノリをEV化してしまったかのような外見が特徴である。

先代チョイノリの開発コンセプト「小・少・軽・短・美」を継承し、軽量でありつつも最低限の機能を確保。バッテリーユニットとアタッチメントはパナソニック社製電動アシスト自転車と同一であり、互換性と高いユーザビリティも叶える。フラットなステップボードやシート下収納スペースなど、イーポよりもeチョイノリが欲しいという人もいるのではないだろうか。

イーポと同時期に発売されれば、EVモビリティの選択肢が非常に広がるのは間違いない。今後もスズキの新たなEVチャレンジに注視していこう。

e-PO 詳細

■フル電動/アシスト走行/ペダル走行が可能な超軽量二輪車
■パナソニックサイクルテック製電動アシスト自転車とバッテリーの共用利用が可能
■原付一種として十分な走行性能
■様々な使い方をができる、折り畳み可能な車体
■全⻑×全幅×全⾼ 1,531mm×550 mm×990mm
■定格出力 0.25kW
■バッテリー種類 パナソニック製リチウムイオン電池

鈴鹿8耐のピット裏で「e-PO(イーポ)」発見! スズキブルーに染められた“折り畳み電動モペッド” ギャラリーへ (17枚)

情報提供元 [ スズキ ]

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