突然ですが、今回から始まる連載のテーマは、「国産トレールバイクHonda CRF250Lで日高2デイズエンデューロに参戦」です。

まずは自己紹介させていただきます。わたし宮崎大吾は現在まで約30年間、「BACKOFF」や「DIRTSPORTS」といったオフロードバイク雑誌の編集に携わってきました。いま53歳ですので、20代の頃からオフロード一直線の人生を歩んできたことになります。

エンデューロに関しては20代の頃から趣味や仕事を兼ねて楽しんできましたが、15年ほど前くらいからJNCC(国内最大のクロスカントリーレース)やJEC(MFJ全日本エンデューロ選手権)に本格的に取り組み始め、JECでは国際B級ライセンスを所有していた時期もあります。

あえて原点、国産トレールで日高を楽しみたい! そんな思いで挑戦します

前置きが長くなりましたが、私は日高2デイズエンデューロには過去3回出場したことがあります。「いつかは日高へ」そんな想いを抱くライダーも多い、まさに伝統のレース。初めて参加したときは壮大な景色と爽快感に感動しすぎて、レース終了後、人気が少なく寂しくなった夕暮れのパドックを立ち去るのが辛くなるほどでした。

最後に参戦したのが2014年。あれから10年経ち、53歳となった私自身の体力や動体視力が落ちてきているなかで、いまいちど挑戦してみたい。それも海外レーサーベースのモデルではなく、現在国内で発売されている唯一のトレールバイクCRF250L〈s〉で! そんな想いを持つようにいたり、この参戦計画がスタートしました。これまでに海外製レーサーで日高や海外ラリーなどに参戦して、十分にその素晴らしさを体感してきたいま、あえて国産トレールという原点に立ち戻りたかったともいえます。国産トレールバイクも十分なポテンシャルをもっているし、安全に楽しく、レースも楽しめますよ!と、この記事を通して少しでも伝えられればと思っています。

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ヘッドライトは小型のLED仕様。アシスト&スリッパークラッチやキャンセル可能なABSも採用されました。さらに2023年からはナックルガードが標準装備されています。

まずは車体 初めてHonda DREAM店でバイクを購入!

さて、バイクを購入しにやってきたのは「Honda DREAM 龍ヶ崎」さんです。オフロードメディアとして長年過ごした私にとって、同じ敷地内にあるウエストウッドMXさんとのお付き合いも非常に長く、この龍ヶ崎の地も本当に馴染みの深いところです。ですので、買うならここ!と、頭のなかで想像している段階から決めていました。

見積もりの相談から納車日までのワクワク感は、20代の頃を思い出させてくれました。もちろん私の職業柄、CRF250L〈s〉には幾度も乗っていますし、初期(MD38E)からの現行(MD47)への進化具合もわかってはいますので、初めて乗るワクワク感のようなものは、まったくありませんでした(笑)。しかし個人所有するとなると、また別の感動があるのも確かです。Honda DREAM 龍ヶ崎の代表の井原暉さんと店長の岡野竜太さんから親切丁寧に、いろいろな説明をしていただけたおかげで、スムーズに納車することができました。

私自身、Honda DREAM店でバイクを購入するのは初めてですが、保証や保険、定期メンテナンスやHonda GOアプリのことなどを説明していただきました。また納車前にはエンジン始動方法からはじまり各部の操作方法などを説明していただきました。エンジンをスタートする瞬間はやはり嬉しいもの。仕事で何度も乗ってきたバイクですが、やはり個人所有となると感覚が違うものです。今後は日高に向けてレースカスタムを行いますが、まずはスタンダードのまま林道ツーリングや街乗りなどを楽しんでみたいと思います。

住所:茨城県龍ケ崎市砂町2740
TEL:0297-86-8191
URL:https://dream-ryugasaki.jp

日高2デイズエンデューロ(HTDE)とはこんなレースです!

1913年にイギリスで始まったISDE(国際6日間エンデューロ)。その奥深い世界を日本でも広めようとして1984年に北海道・苫小牧でレースを開催。1986年は舞台を日高町に移し「インターナショナルツーデイズエンデューロ日高町大会」を開催。1988年からは現在の日高2デイズエンデューロの名称で開催されています。HTDE実行委員長の神保一哉さんは、1993年から欧州のオンタイム制を導入されましたが、当時は馴染みが薄いルールだったため、失格者が続出したといわれています。

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しかし、世界基準を目指す信念のもと開催を続け、2002年にはスポーツランドSUGOで「SUGO2デイズエンデューロ」もスタートするなど、オンタイム制が浸透していきました。現在の日高2デイズエンデューロは長いコースを1日1周×2日間走りますが、気持ちのよい林道や田園地帯や川渡り、ガレ場に一般公道と、多彩なバリエーションがあります。

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オンタイムレースとして個々の持ち時間が決まってはいるため寄り道などはできませんが、公道では交通法規にのっとった走りをおこない、クローズドされたテストでは可能な限り攻めるという、緩急がついたレースなのです。

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写真は2018年度大会より。撮影:佐藤敏光

「エンデューロ」と「クロスカントリー」とは?

ここで改めて「エンデューロ」と「クロスカントリー」の違いを簡単に説明させていただきます。JNCCに代表されるクロスカントリーは一斉にスタートして、規定の周回数や時間を走り、順位を決める競技です。いわば「耐久モトクロス」というような内容で、日本で「エンデューロ」といえば、たいがいはこのスタイルです。一方「エンデューロ」のなかには「オンタイムエンデューロ」というものがあり、これはコース1周のなかに複数の「テスト区間」と呼ばれるタイムアタックコースと、「ルート区間」と呼ばれる「移動路」があり、それぞれ主催者が決めた時間に従って走るものです。日高はこのオンタイムエンデューロに属する大会です。

順位はタイムアタックの合算やペナルティを考慮した合計タイムで競うのですが、このレースの最大の特徴は1周や区間走行の持ち時間が各自決められていること。各自携帯するタイムチェックカードに時間を記載してもらうときに、1分でも遅れたり、早かったりすると遅着、早着としてペナルティが課せられてしまいます。時間は電波時計で管理されているので、主催者、ライダー、チーム(パドックなど)は、電波時計と、自分の設定時間をチェックしながらレースを進行します。

「なんでこんな面倒なルールを設けているの?」という疑問もありましょう! 私も参加するまではそう思っていました。「よーいどんで一斉にスタートしてゴール」のほうがわかりやすいじゃないかと。しかし長時間、本格的オフロードコースをふんだんに使った移動路をしっかりと走りきり、マシンを壊さず(壊したら自分で処理しなければいけない)、体力も切らさず走れるかというのがこの競技のベースとなるテーマで、その上でタイムアタックでは全開で攻めてコンマ数秒を争うというものが、このオンタイムエンデューロです。つまりオフロードバイクを扱う自分の能力すべてを試されていて、だからこそ完走できたときの達成感は格別なのです。このオンタイムエンデューロを言葉で説明するときりがなく、また実際に参加しないと魅力がわかりづらいので、もし興味があるかたは、オンタイムエンデューロの練習会や各地方で開催されているエリア戦などに参加してみてください。

➤VOL.2へ続く!

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