こんにちは!ウェビックスタッフの銀です。今回はホンダのプレミアムスクーター、PCX160を、片道30キロの通勤ルートを中心に実際に走ってみた感想をレポートします。
今まで、片道約30キロの道のりをヤマハ NMAX(2016年式)で通勤していましたが、この試乗企画の影響によりADV150に買い替えてバイク通勤しています。ルートとしては、約1/3は渋滞がひどく、すり抜けが多いストップ&ゴーの道で、2/3は流れの早い国道の幹線道路、主に国道246号線を走るルートです。今回のPCX160も同様のルートで走行しています。
パワーアップしたエンジンで中速域の加速が125㏄とは別物!
2021年春にフルモデルチェンジしたPCXシリーズ。通勤試乗でのインプレはPCX125にはじまり、ハイブリッドスクーター「PCX e:HEV」とレポートし、個人的にはPCXシリーズの本命?と注目していた、PCX160を通勤で使ってみました。
エンジンをかけて走りだすと、PCX160は低速から明らかにPCX125より力強いのが感じられます。パワー感が一回り太く、PCX125よりもゴリゴリした感じ。それもそのはず、排気量が約25%アップしながらも、車両重量は125、160共に132㎏とカタログスペック上は同じなので、力強く感じて当たり前ですね。
新型PCX125はエンジン始動⇒発進加速までの流れがシルキーともいうべきスムーズさに驚かされましたが、PCX160はシルキーさこそ125に及ばないものの、その分グッと力強く加速するのが印象的です。
何より、125との最大の違いは中速域の伸び。巡航速度の高い幹線道路で、時速40~50キロから、さらに加速して車を追い抜こうとするとき、ストレスなく車速が伸びていきます。PCX125と160を通勤ルートで乗り比べてみて、自分が感じたPCX160の最大のメリットは、この中速域からの伸びでした。私の通勤ルートの特徴もありますが、信号が少なくて巡航速度が高い幹線道路では、合流時の加速や巡航時の追い越しの際に125㏄だと若干苦しい部分があるのも事実。PCX160なら、そのストレスをほぼ感じることがありませんでした。
【国道246号試乗インプレ】
250のビッグスクーターよりも気軽に使えて同じ範囲をカバーする優れたコンセプト
またPCX160のもう一つの大きなメリットは、やはり高速道路に乗れること。排気量でわずか30㏄ちょっとの違いですが、高速道路に乗れることは、オートバイの利便性を大きく高めてくれます。東京からだと、神奈川や埼玉といった県を跨ぐ移動の際や、中心部を都市高速を利用して通過することで、移動時間が大きく変わってしまいます。現実的にこういった数十キロの移動を必要とする方が多いからこそ、PCX150は根強い人気があったのだと思います。
250㏄クラスのスクーターだと、やはり車格が大きく、通勤でのすり抜けにはちょっと気を使いますが、125㏄と全く同じサイズ、重量ながらも、パワーがあって高速にも乗れる。PCX160はまさにいいとこ取りのバイクなんです。
今回の試乗期間中、実際に高速道路を使って40キロほど移動する機会があり、図らずもPCX160の高速道路での実力も試すことができました。
さすがに、時速100キロでずっと巡航するのはちょっと厳しいかな、と思いましたが、時速80-90キロで流す分には何の問題もなく、足回りもしっかりしていて不安はありません。125と同じロータイプのスクリーンがついているので、これを少し背の高いスクリーンにすれば、さらに快適に走行できると思いました。
新型PCXは先代と比べてもさらに充実した装備と、足回りが良くなり、乗り心地も向上。125㏄では車体のほうがオーバースペックの感もありました。PCX160も試乗して強く思ったのは、今回の新型PCXは160が「本命」だということ。良くなった車体や足回りも160のパワーであれば、すべてがバランスよくまとまります。
2021年型PCX160主要諸元
・全長×全幅×全高:1935×740×1105mm
・ホイールベース:1315mm
・シート高:764mm
・車重:132kg
・エジンン:水冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ 156cc
・最高出力:15.8PS/8500rpm
・最大トルク:1.5kg-m/6500rpm
・燃料タンク容量:8.1L
・変速機:Vマチック無段変速式
・ブレーキ:F=ディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=110/70-14、R=130/70-13
・価格:40万7000円