バイクには様々なジャンルの車両がありますが、近年人気急上昇している「スクランブラー」というバイクを知っていますか?

スクランブラー独特のスタイルが何とも魅力的ですよね。

ここでは、現行モデルから筆者の独断と偏見で選んだ「イカした」おすすめスクランブラーを紹介していきます。

スクランブラーとは

 

まず「スクランブラー」とはどんなバイクなのか?
スクランブラーは、オンロードのバイクをベースにオフロードを走れる仕様にカスタムしたバイクのことです。

スクランブラーの歴史を紐解くと、1960年代初頭まで遡ります。当時まだ本格的なオフロード車というものが存在しておらず、未舗装路も多かったためオンロードのバイクにブロックタイヤを履かせ、マフラー位置を高くし、最低地上高を上げるなど、悪路を走りやすくするためにカスタムしたバイクが流行しました。また、そんなカスタムがなされたオンロードバイクで未舗装路を激走するスクランブルレースも盛んに行われていました。

「スクランブラー」という語源については様々な説がありますが、イギリス「トライアンフ」の「TS20 CUB SCRAMBLER」及びイタリア「ドゥカティ」の「250 Scrambler」が1962年に初めて「SCRAMBLER」を冠したモデルとして発売されています。

スクランブラーの特徴

• サイドアップマフラーまたはかち上げマフラー
• ブロックタイヤまたはブロックパターンのタイヤ
• 幅広のアップハンドル
• フラットシート
• 高めの最低地上高

 

など、オンロードはもちろんのこと未舗装路での荒れた路面との干渉を防ぎ、コントロールのし易さなどを考慮した構成になっています。

おすすめ7選

今回は2024年4月現在の現行モデルから、イカしたスクランブラー7台を厳選しました。
順に紹介していきます。

イギリス伝統のスクランブラー「SCRAMBLER 900」

 

イギリスの老舗バイクメーカー「トライアンフ」のモダンクラシックシリーズから紹介するのは、アイコニックなボンネビルのスクランブラーモデル。

2021年からユーロ5に対応した新型モデルとなり、車名も「STREET SCRAMBLER」から「SCRAMBLER 900」へと変更。

クラシカルなボンネビルの外観に、2本出しのサイドアップマフラーが特徴的で往年のスクランブラースタイルを彷彿させる、美しい仕上がりです。

クラシカルでスクランブラーの王道スタイルが好みの方におすすめです。

上位モデルの「SCRAMBLER 1200」も販売中。

スペック
エンジン:水冷SOHC並列2気筒8バルブ270°クランク
排気量:900cc
最高出力:65PS(47.8kW)/7,250rpm
最大トルク:80Nm/3,250rpm

イタリアの新世代スクランブラー「SCRAMBLER Icon」

 

イタリアの老舗バイクメーカー「ドゥカティ」のスクランブラーモデル「SCRAMBLER Icon」。
2023年10月にモデルチェンジをしたばかりの新型モデル。

フレーム、スイングアーム、エンジンなど先代モデルより更に軽量化が図られ、俊敏性がアップ。特徴的な4分割デイタイム・ランニング・ライトはフルLED化され、象徴的な「X」のモチーフはよりクラシカルに。

豊富なアクセサリーキットが用意されているのも特徴的。なかでも6色のタンクカバーをラインアップすることで、ライダーの好みによる選択肢の幅を広げてくれているところは、うれしい!
クラシカルな雰囲気を残しつつ、現代のスクランブラーらしくスタイリッシュに仕上げられています。

スクランブラーモデルには、よりスポーティな「Full Throttle」とカフェレーサー要素も取り込んだ「Night Shift」もラインアップ。

ドゥカティが自由な自己表現の拡張を提唱する新世代スクランブラー、新しいスタイルのスクランブラーが好みの方におすすめです。

スペック
エンジン:空冷L型2気筒デスモドロミック・バルブ駆動システム2バルブ
排気量:803cc
最高出力:73PS(53.6kW)/8,250rpm
最大トルク:65.2Nm/7,000rpm

ドイツが生み出した個性派スクランブラー「R nineT Scrambler」

 

ドイツの老舗バイクメーカー「BMWモトラッド」のモダンクラシックなヘリテージシリーズから2016年に「R nineT」のスクランブラーモデルとして登場。

2021年モデルからユーロ5規制に適合した新型モデルに変更されています。

インパクトのある大きめなタンクとBMWならではのボクサーエンジンを搭載し、スクランブラーらしい2本出しのアップマフラーを装備するなど、個性的でワイルドな仕上がりです。

BMWらしい個性的な仕上がりと、ボクサーエンジンを味わいたいという方におすすめです。

スペック
エンジン:空油冷4ストローク水平対向2気筒
排気量:1,169cc
最高出力:109PS(80kW)/7,250rpm
最大トルク:116Nm/6,000rpm

イタリアの伝説のスクランブラー「CABALLERO Scrambler500」

 

イタリアの老舗バイクメーカー「ファンティックモーター」のスクランブラーモデル。日本ではモータリスト合同会社によって正規輸入販売が行われています。

「CABALLERO(キャバレロ)」シリーズは、ファンティック初期からの代表的なモデルで、2017年のミラノ国際モーターサイクルショーで、初期のクラシカルなイメージを残しつつ、現代版のキャバレロとして復活。

オフロードに特化したファンティックならではの、スクランブラーに仕上げてきました。

他にも125ccモデルをラインアップ。

2021年モデルからユーロ5に対応。そのタイミングで残念ながら250ccモデルは生産終了。

スクランブラーなだけに、オフロードでの走行も十分に楽しみたいという方に特におすすめです。

スペック
エンジン:水冷DOHC単気筒4バルブ
排気量:449cc
最高出力:40HP(29.8kW)/7,500rpm
最大トルク:43Nm/6,000rpm

イギリスの新型スクランブラー「SCRAMBLER 400 X」

 

上記でも紹介した、イギリス・トライアンフの400ccモデル「スクランブラー」。

こちらもモダンクラシックシリーズにラインアップされており、トライアンフ本社工場があるヒンクレーで完全新設計された単気筒エンジンを搭載して登場。

そのシルエットは、トライアンフならでは造形美で仕上げてきました。

トライアンフのラインアップで、近年では初の普通自動二輪免許で乗ることができる車両であり、現在では希少なビッグシングルという点がおすすめポイント。

スペック
エンジン:水冷4ストロークSOHC単気筒4バルブ
排気量:398.15cc
最高出力:40PS(29.4kW)/8,000rpm
最大トルク:37.5Nm/6,500rpm

現行国産唯一のスクランブラー「CL250」

 

日本の「ホンダ」が販売するスクランブラーモデルで、2023年5月から発売されました。

ホンダの人気車種「レブル」のエンジンとフレームをベースに、スクランブラーへと変貌。アップタイプのマフラーや足回りなどスクランブラーらしい仕上がり。

CLの車名は1962年に発売された「ドリームCL72スクランブラー」に始まり、2002年に製造終了された「CL400」で途絶えていましたが、20年ぶりに復活。

国内唯一のスクランブラーモデルであり、現代では希少な250ccの単気筒モデルなのがおすすめポイント。

上位モデルの「CL500」も販売中。

スペック
エンジン:水冷4ストロークDOHC単気筒4バルブ
排気量:249cc
最高出力:24PS(18kW)/8,500rpm
最大トルク:23Nm/6,250rpm

イギリスの旧車感満載スクランブラー「Tempest Scrambler 125」

 

イギリスの老舗バイクメーカー「AJS」から発売されるスクランブラーモデル。

AJSは1909年に設立され、1920年以降にマン島ジュニアTTレースやセニアTTレース等で数々のレースで優勝するなど、歴史あるメーカーなんです。
現在は250cc以下の小排気量車種を販売しており、近年は代理店を通して日本国内でも購入が可能です。

「 Tempest Scrambler 125」は、クラシカルなスクランブラーそのままの仕上がりになっており、とても魅力的です。

小排気量で本物の英国バイクをお探しの方に、おすすめです。

同じくスクランブラーモデルとして「'71 Desert Scrambler」もラインアップされています。

スペック
エンジン:空冷4ストロークSOHC単気筒
排気量:124cc
最高出力:10.1PS(7.4kW)/9,000rpm
最大トルク:9.5Nm/6,500rpm

 

まとめ

近年、ヨーロッパを中心にスクランブラー人気も高まってきています。同じく人気のあるネオクラシックとも非常に相性がいいモデルなだけに、ホンダのCL意外にも国産スクランブラーの復活を期待したいですね。

あなた好みのスクランブラーはありましたか?オン・オフ両方を楽しめるスクランブラーというジャンルは、バイクの楽しみを広げてくれることでしょう。

この記事を読んで、読む前よりも少しでもスクランブラーの魅力を感じていただけたのであれば幸いです。

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