カスタムパーツでおなじみキジマから、ハーレーダビッドソン「ナイトスター」向けのパーツキットが発売されている。ところがこれは一般ユーザー向けのパーツではない。なんとナイトスターを教習車両にしてしまうキットなのだ!

ハーレーに乗るために大型二輪免許が取りたい! というライダーにとっては、2022年登場の現行ハーレーによる教習はまさにうってつけ。迫力のマシンで安全にライディングを学べるよう、随所に工夫が凝らされたキットだ。モーターサイクルショー会場にて展示されていたデモ車をチェックしてみよう。

パパサンよりもっと小柄で扱いやすい!? 現行ハーレーで教習ができる

ハーレーダビッドソンといえば、大排気量のVツインエンジンを搭載する迫力のクルーザー群が思い浮かぶ(昨年、普通二輪でも運転できるXシリーズも登場した!)。独特の低音エキゾーストや、堂々したスタイリングには、運転免許を持っていないビギナーでも憧れを抱く人は多いだろう。ところがその重量やサイズは、慣れないライダーにとってはかなり緊張感があるもの。

各地の教習所ではそんなビギナーの思いを汲み、以前から「パパサン」と呼ばれ親しまれた、「スポーツスター883R」をベースとした教習車仕様を用意。「ハーレーで免許が取れる!」ということで、未来のハーレーオーナーからは人気を呼んだサービスだった。ところがこのスポーツスター883は2021年を最後に生産を終了。次世代のハーレー教習車として白羽の矢が立ったのが、水冷の次世代エンジン「レボリューションマックス975T」を搭載する「ナイトスター」だったのだ。

ナイトスターをオリジナルパーツで教習仕様に最適化

キジマが発売するナイトスター用「教習・検定仕様車キット」は、スタンダードのエンジン、フレームや外装を活かしつつ、教習車に必要な様々な「表示ランプ」「エンジンガード」「リアバンパー」などを装備できるキット。シフトポジションや走行位置を示すランプは前後に装着され、大型のエンジンガードで不意の転倒から車体、ライダーを守ることができる。さらに細かなパーツであるミラーやハンドルバーエンドも、破損しずらい構造に変更され、走行不能になる危険も引き下げた。

また小柄なライダーのため、シフトペダルの位置を移動させる「シフターペグ」、ハンドル位置を手前に引き寄せる「ハンドルバックブラケット」も装備。これらの変更によって、さまざまなライダーの「ハーレーで免許が取りたい!」という夢をかなえる仕様が完成したのだ。

このキットの取り扱いはハーレー正規ディーラーとなり、ベース車体にキットを組み付けた形での販売。価格は37万4000円だ。発売は2023年から行われているため、この姿のナイトスターに教習所で出会える日はすぐそこだ。ハーレーファンのビギナーは情報収集に努めてほしい!

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