文・写真/小川勤

北欧のスウェーデンをルーツに持つハスクバーナ・モーターサイクルズは、2013年からKTM傘下として活動。2018年からスヴァルトピレン401とヴィットピレン401を市販化し、その北欧らしい美しいデザインが瞬く間に話題になった。そんな401シリーズの2台が初のフルモデルチェンジ。スペインで開催された試乗会に参加してきた。

スヴァルトピレン401&ヴィットピレン401が初のフルモデルチェンジ!

欧州の雰囲気のある市街地を散策し、お洒落なカフェで休憩。近代的な建物や古い街並みにバイクが佇む姿を眺める……。スヴァルトピレン401&ヴィットピレン401の発表会と聞き、そんなちょっとカジュアルだけど優雅なコンテンツを想像した。しかし、試乗会は終始ワインディング、コーナリングばかりだ……。しかし、それが抜群に楽しかった。

今でこそ少し見慣れたが、スヴァルトピレン401とヴィットピレン401が登場した時のインパクトといったらなかった。何にも似ていない北欧スタイルは、スウェーデンを起源に持つメーカーらしく、白、黒、グレーを基調に構成。生まれ変わった401シリーズも、シックで美しく大人びたその雰囲気と意匠はしっかりと継承している。

しかし、実際に目の前にすると前モデルよりも一回り大きい。スイングアーム長を稼いでホイールベースを延長、タンク容量を増やしていることも影響しているが、ヴィットピレン401に関しては、セパハンからアップハンドルになったこともそう感じさせる理由だ。

しかし、跨るとどうだろう。前モデルよりも15mm低くなったシート高によりバイクとの一体感は向上。ハンドルの位置も自然だ。以前のヴィットピレン401は本当に前傾がキツかったが、新しいヴィットピレン401にポジションの悩みはない。

 

 

機能を徹底的に引き上げ、400cc単気筒クラストップのパワーと制御を搭載

新しい401シリーズに搭載される単気筒エンジンは398.7ccに排気量をアップし、45psを発揮。普通二輪免許で乗れる400cc単気筒スポーツとしてはトップクラスの実力が与えられた。また、電子制御も充実。パワーモード、トラクションコントロール、コーナリングABS、シフトアップ&ダウンに対応するイージーシフトも装備している。

2台の違いは色、そしてタイヤとホイールだ。スヴァルトピレン401は、スウェーデン語でで「黒い矢」、ヴィットピレン401は「白い矢」を意味し、それを車体色に反映。また、スヴァルトピレン401はスポークホイールにブロックの大きなタイヤを履き、ヴィットピレン401はキャストホイールにロードタイヤを履く。

スタイルに惚れて乗り始めても、スポーツライディングに目覚めてしまうかも!

まずはヴィットピレン401で走り出す。スタート直後からトラクションコントロールを効かせながらラウンドアバウトをいくつか抜けると、いきなり中高速コーナが続く峠へと突入。そこからはコーナーだけをハイスピードで1時間近く走り続けた。

すぐにハイペースに順応できたのはヴィットピレン401が高いスポーツ性を持っているから。この後は何度かスヴァルトピレン401と乗り換えながら峠を走り続ける。タイヤの違いからか、スヴァルトピレンは直立状態から前輪に舵角がつく動きに少しクセがある印象。ただ、何度もバイクを乗り換えるうちにその挙動は気にならなくなってしまった。

エンジンはわかりやすい高回転型。45psを発揮し、1万1000rpmまで回る。本当に速い。しかし、通常時に思い通りの反応を得るには3500rpm以上をキープし、速さを得るには6000rpm以上を保つ必要がある。さらに発進時はしっかりとスロットル開ける必要もあり、キャリアが浅いと若干の慣れが必要かも。しかし、それと引き換えに高回転では、このスタイリングからは想像できないほどの加速が手に入る。

想像以上のスポーツ性に嬉しくなる。欲しい加速を得るためには頻繁なギヤチェンジが必要だが、そこは秀逸なアップ&ダウン対応のイージーシフトがフォロー。低いギヤや低速時は若干ギクシャクするシーンもあるが、基本的には停止時と発進時、路地での小回りやUターン時以外にクラッチ操作は必要なかった。

旧モデルの401シリーズは、デザインに引っ張られた印象もあり、ここまでのスポーツ性はなかった。新しいスヴァルトピレン401とヴィットピレン401の試乗コースが峠オンリーだったのも納得。走るほどに運動性の高さが鮮明になり、その魅力に惹き込まれてしまった。

 

 

 

ハスクバーナ・モーターサイクルズ スヴァルトピレン401&ヴィットピレン401[2024]主要諸元

・ホイールベース:1368±15.5mm
・車重(燃料含まず):159kg(154.5kg)
・エンジン:水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒398.6cc
・最高出力:45PS/8500rpm
・最大トルク:3.98kgf・m/7000rpm
・燃料タンク容量:13L
・変速機:6速リターン
・ブレーキ:F=ディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=110/70-17、R=150/60-17
・価格:79万9000円
()内はヴィットピレン401

【ハスクバーナ スヴァルトピレン401&ヴィットピレン401海外試乗】デザイン優先バイクかと思いきや……高い運動性の虜に! ギャラリーへ (13枚)

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