2014年のデビューから10周年にあたるMT-09。2024年型は新デザインや独自のサウンド機構、快適度アップなど大幅なアップデートを果たす。いよいよ国内には3月発表、4月発売になるらしい! さらに、新型MTをベースとするXSR900GPも夏頃には国内デビューする模様だ。

4代目襲名、従来型を基盤に装備が一段と充実した!

2023年秋、欧州のショーで発表された新型MT-09。ヤマハが2024年春以降の国内発売をアナウンスしていたが、3月に発表され、4月発売となる模様だ。欧州仕様と同じく、新型はスタイルをはじめ、ライポジ変更、5インチTFTメーターの新採用などを中心に大幅なリファインが施される。

初代MT-09がデビューしたのは2014年。当時ブランニューがなかなか登場しなかったヤマハだが、満を侍しての入魂作だった。ヤマハにとって1976年のGX750以来となる水冷直列3気筒を完全新設計で搭載していた。

110PSのパワーと過激なダッシュ、軽さが際立つ走りに、80万円台という価格で大ヒットに。スーパーモタードとストリートファイターを融合させたスタイルも話題を呼んだ。

2017年型でデザインや車体を中心に変更し、2代目に進化。そして2021年型で初のフルチェンジを受け、新エンジンを獲得した。ストロークを伸ばして+43ccの890ccとなり、120PS(国内仕様、欧州仕様は119PS)に到達。アルミフレームは軽量化され、6軸IMUや上下対応シフターなどで電脳も進化した。

4代目にあたる2024年型は、従来モデルをベースにモデルチェンジした。並列3気筒エンジンは新たに強化されるユーロ5+規制に適合するため、排気系にセンサーを追加。アシスト&スリッパークラッチを改良し、ギアレシオも最適化された。119PSや9.5kg-mのスペックに変更は見られない。

やや2代目を思わせる顔に、SS風の外観も導入した

デザインに関しては、旗艦スポーツのYZF-R1や2代目を思わせる鋭い2眼のほか、スーパースポーツ的な外装が特徴だ。

従来のヘッドライトは丸1眼でハイ/ローを切り替えるバイファンクショナルLEDヘッドライトを採用していたが、新型は上部に2眼LEDバイファンクショナル採用。その下に低く切れ長のポジションライトが睨みを利かす。

さらに従来型までのシンボルだったエアスクープを廃止し、タンクはよりソリッドな造形に。テールカウルは従来型ではミニマムなショートタイプだったが、大型化。テールランプも新作となった。

胸高ぶるサウンドを重視、足わり、ライポジも変更した

メカでユニークなのは、関連会社に楽器メーカーを持つヤマハならではの音響技術を採用した点。エアボックスに通じたダクト「アコースティックアップグリル」を燃料タンク上に設け、高周波をチューニングした吸気ダクトのサウンドを高回転域で堪能できる。

フロントブレーキはYZF-R7と同じ垂直式のブレンボ製マスターシリンダーを装備。タイヤはブリヂストンの新作であるS23を純正採用した。一般向けには2024年2月発売予定の新製品でエッジグリップを向上させている。

フロントのサスはKYBのφ41mm倒立フォークを踏襲し、プリロード、伸/圧側減衰力調整が可能。新型は出荷時の設定を見直した。

ハンドルやステップ、シートも変更され、ステップ位置が30.6mm後方かつ9.5mmアップ。グリップ位置も低く見直された。ハンドルバーは2段階の高さも調整可能。従来型はアップハンドルでモタード的な雰囲気があったが、よりスポーツネイキッドに近いライポジとなるようだ。

メーターは大型化、スリップ防止やクルコンほか新たな電脳も

電子制御もアップデートされている。カラーTFT液晶メーターは従来の3.5インチから5インチに拡大。新たにスマホとの連携も可能になった。

さらにバックスリップレギュレーターを新搭載。これはブレーキで後輪がロックし、アシスト&スリッパークラッチが機能しにくい低グリップ路面の場合でも、エンジンのトルクを少し増してグリップさせる機能だ。6軸IMU+統合型ライディングモード3パターンのほか、トラコン、スライド制御などの電脳は従来型を踏襲する。

さらにSPのみの採用だったクルーズコントロールを標準装備。新たにオートキャンセルウインカーや、加減速中でもシフトアップ/ダウンが可能な第3世代クイックシフターも採用した。

脚を強化したSP仕様はブレンボStylemaとスマートキーも獲得

新型にも足まわりの豪華なSP仕様が設定される。

従来と同様、フロントにKYBのDLCコーティング済みの倒立フォーク、リアにオーリンズ製サスを追加し、基本性能を向上。さらに2024年型SPでは、フロントにハイグレードなブレンボ製ラジアルマウントキャリパー「Stylema」を新採用した。また、SP専用装備として、サーキットに対応したトラックモードおよび専用表示テーマを導入。キーの抜き差し不要でエンジンのオン/オフ、燃料リッドの解除/ロックができるスマートキーも獲得した。これはヤマハのスポーツNKで初の装備となる。

MCショーに展示! 今夏発売のXSR900GP、そしてYZF-R9にも期待!

新型MT-09をベースに、1980年代のWGPマシンをオマージュしたXSR900GPも海外で発表済み。ヤマハは、国内に2024年夏以降の発売をアナウンスしている。

ヤマハのリリースによると、春のモーターサイクルショーで新型MT-09とXSR900GPの展示が決定。ぜひ実車を拝みに足を運びたい。

新型MT-09/SPの価格や車体色に関しては不明だが、現行モデルは114万4000円(SPは133万1000円)。パッケージの充実や原材料費の高騰から、数万円の値上げが予想される。なお、新型MT-09をベースにしたスーパースポーツ、YZF-R9の登場も2025年に期待される。こちらの続報も入り次第お届けしたい。

2024年型MT-09/SP欧州仕様主要諸元(参考)

・全長×全幅×全高:2090×820【795】×1145【1190】mm
・ホイールベース:1430mm
・シート高:825mm
・車重:193/194【189】kg
・エンジン:水冷4ストローク並列3気筒DOHC4バルブ890cc
・最高出力:119PS/10000rpm
・最大トルク:9.5kg-m/7000rpm
・燃料タンク容量:14L
・変速機:6段リターン
・ブレーキ:F=Wディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=120/70ZR17、R=180/55ZR17
※【 】は2023年型MT-09欧州仕様

新型MT-09は4月 国内発売へ? R1顔をゲットしスポーティさと快適性をアップ ギャラリーへ (11枚)

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