
ノーマルを知った上で現代的構成を堪能する
1978年、つまりCB750F/900Fより1年強早く、ホンダの新フラッグシップとして登場したCBX(1000)。1047ccのDOHC4バルブ直6エンジンはまさに空前絶後の存在で、その後のマイナーチェンジによってCB-Fインテグラに通じる形状のカウルを装着したり、リヤをモノサス化する様は、’70年代から’80年代へとバイクシーンが変わる橋渡し的存在にも感じられた。この車両は、そんなCBXの前期型ツインショック仕様を、それこそCB-F/RやCBXを多く扱うタジマエンジニアリングが主に手を入れていったものだ。
「オーナーさんはサーキット経験も長い方で、カスタム前提でノーマルの車両を手に入れたんですが、よく言われるようにハンドリングが悪くてまっすぐ走らないと。それでフレームの補強やレイダウン加工に、足まわりの現代化をしました。当店ではCBXとして最初か、2番目くらいに入庫した車両でした。
変更後は今の17インチモデル、CB1300SF(SC54)のようなハンドリングになってていい感じだね、と言ってもらってます」とは、同店代表・村嶋さんの説明だ。
そんな経緯になったのは、同店がCB-Fに積極的で、CBXはCB-Fと同年代モデルだからその手法を流用してみたらいいのではと考えたことからだった。
「吸排気の流れをスムーズにしてやるエンジンのポート加工やクランクカット(軽量)加工なども、当店でのCB-F同様に行っています。排気量もキャブレターもノーマルですけど、スムーズでよく回るようになっています。
足まわりは当時の純正パーツは相当重いですから、流用主体でのこの変更でも装備240kg(CBXノーマルは乾燥249kgと公表されている。装備重量で270kg超と考えていい)と、30kg近く軽くなっています。そうそう、マフラーは同じ福岡市内のクォーターさんに“オートポリスを走っても擦らないように”とオーナーさんが依頼したチタン製ワンオフ品を装着しています。
オーナーさんは、塗装も含めていろいろ作業をされる方で、この車両ではサーキットでの走りなど、かなり楽しまれているようです」
この車両に施されたフレーム補強(15〜22カ所、正立フォークや倒立フォークなど仕様で異なる)や前後17インチ化などはタジマエンジニアリングのCBX現代化メニューとしても確立し、定番化した。この車両が、快走CBXのベースとして参考になる1台となったわけだ。
Detailed Description 詳細説明
主なカスタム内容(HONDA CBX)
エンジン *エンジンカバー類含む |
OVER RACING エンジンアッパーブラケット OVER RACING エンジンアッパーブラケット リア側 OVER RACING エンジンスライダー |
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エキゾーストシステム | QUARTER フルチタン手曲げ6-2 |
ドライブシステム駆動系 *スプロケット、カバー含む |
DID 525VX ドライブチェーン |
ハンドル周りステアリング *ステダン、ミラー含む |
TANIO Zパーツ ハンドル |
オイルクーラー |
SETRAB 13段コア EARL'S パフォームOフレックスステンレスメッシュゴムホース |
シート | CORBIN ガンファイターシート |
電装系 | TAYLOR プラグコード レッド |
タジマエンジニアリング CBX(HONDA CBX)
取材協力:タジマエンジニアリング
TEL092-511-3931(1月からはTEL0942-53-3931)
〒815-0073福岡県福岡市南区大池1-9-6(※2024年1月をめどに福岡県筑後市に移転予定、詳細はfacebookで確認を)
URL:https://www.facebook.com/tajimaeng
2024年 1月 15日
情報提供元 [ ヘリテイジ&レジェンズ ]
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