
2022年シーズン限りでMotoGPと世界耐久選手権へのワークス参戦を終了したスズキ。GSX-R1000Rも日本国内で生産終了してしまっているが、モータースポーツの灯火が消えぬよう将来的な復活を願いたいと思う。
チャンピオンマシン・GSX-RRの技術を生かして欲しい
「レース活動を通じて培ってきた技術力・人材を、サステナブルな社会の実現へ振り向け、新たな二輪事業の創生に挑戦していく」と表明し、2022年限りでスズキはバイクレースへのワークス参戦を終了した。同時にGSX-R1000Rが欧州と日本で生産終了した。
ユーザーへのサポートは継続されているので、2023年もヨシムラが世界耐久選手権でチャンピオン争いを繰り広げ、2024年も活動が継続されるだろう。一方で、全日本選手権にスズキで参戦していたTeam KAGAYAMAは2024年からマシンをドゥカティにスイッチする。
このままではスズキの二輪モータースポーツの灯火が消えてしまいかねない。しかし、スズキは2011年にMotoGPから撤退後、2015年に復帰を果たした過去がある。休止期間中に並列4気筒マシンを開発したメンバーがおり、2020年のGSX-RRのタイトル獲得に繋がっている。
また、2002年から10年間、V型4気筒のGSV-RでMotoGPを戦った技術は、可変バルブ機機構やフィンガフォロワーロッカーアームなどが2017年型GSX-R1000Rで採用されており、次はGSX-RRの技術を市販車に生かす番だろう。そしてまたMotoGPで新しい技術にチャレンジして欲しい。
GSX-RR [SUZUKI] 写真は2017年型。市販車と同じ型式でレース参戦するという考えで並列4気筒エンジンを採用していたので、この技術を反映した新型GSX-Rに期待したい。
2020年にタイトルを獲得したジョアン・ミル選手とGSX-RR。スズキのMotoGP予算はホンダの数分の1と言われており、地道に細かい改良を続けて手に届いた戴冠だった。
2013年の開発期間中に出願された特許に掲載されていたGSX-RRのイラスト。並列4気筒エンジンはかなり前傾しており形状も複雑なのが分かる。
2013年の特許より。当時のGSX-R1000にGSX-RRのエンジンとシャーシを搭載したイラストも存在。GSX-RRを市販に結びつけることを想定していたのだろうか?
GSV-RはRGV-Γ500のシャーシを生かすためにV4を採用。ここで培った技術は直近のGSX-R1000Rに生かされており、MotoGPは先行開発として重要な役割を果たしている。
この記事にいいねする
撤退に至った経緯を考えれば、現状の運営が続く限りはスズキ復帰はありえないでしょう。
それよりもヤマハの撤退可能性を危惧するほうが良いと思います。ホンダだって……
スズキ復帰は本当に強く望みたいです。レース活動はクルマ、バイクの歴史にいつでも結びついていたはず。モトgp復帰までは行かなくともどこかのカテゴリーで継続し、gsxrの生産を続けてほしいです。Rはなくさないでください。世の中の事情もわかるんですが。
事情はいろいろあるにせよスズキがいないGPはやっぱり寂しい。Rの市販車が無い事も。
いつか必ず復活すると心待ちにしています♪