
BMWが新型R 12 nineTと同時に同じプラットフォームを使ったR 12を発表した。2020年にデビューしたクルーザーのR 18シリーズに連なるエントリーモデルだ。
ハーレーのスポーツスターSに対抗か
R 12は「The Spirit of Easy」をコンセプトにリラックスしたライディングのためのクラシッククルーザーとして開発された。1802ccのR 18に対して排気量は1170ccの空油冷ボクサーツインを搭載し、ハーレーではナイトスターやスポーツスターSにあたる位置づけだろう。
同じエンジンを搭載するR 12 nineTの109PSに対し最高出力は95PSに抑えられており、回転数もより低くトルク重視にセッティング。シャーシはR 12 nineTと同じチューブラーブリッジフレームにフロントに径45mmの倒立フォーク、リアはモノサスを組み合わせている。
スタイルは1970年代の/5モデル風とする「トースタータンク」が特徴。R 12 nineTのアルミ対してスチール製とし容量も2L減で小型化している。リアフェンダーはR 18に似たクルーザースタイルとし、スポーツスターSのようにシングルシートが標準になっている。
これに、クルーザー定番のフロント19インチ、リア16インチホイールと単眼メーターを組み合わせ、空冷スポーツスターのような雰囲気を生み出している。シート高はR 12 nineTの795mmから41mm落とされシンプルかつ「The Spirit of Easy」を体現した気軽なモデルに仕上げている。
R 12 [BMW] R 12 nineTのプラットフォームを使用して同時にデビューした新しいクラシッククルーザー。ロードスターのスポーツ性も兼ね備えたコンセプトは街乗りにも適している。
二人乗り用のシートやスクリーンなどツーリング向けの装備も用意されている。キャストホイールが標準でチューブレスのスポークホイールはオプションになる。
トースタータンクは上部にリブが入れられリアフェンダーに繋がっている。前後サスストロークはR 12 nineTの120mmから90mmに短縮されロー&ロングに仕上げられた。
写真のR75/5(1970年)などで採用されたトースタータンクはこちら。角張った形状がR 12に似ている。ロードスターのnineTシリーズは、1973年のR90Sがモチーフだ。
R 12欧州仕様主要諸元
・全長×全幅×全高:2200【2130】×830【870】×─mm
・ホイールベース:1520【1511】mm
・シート高:754【795】mm
・車重:227【220】kg
・エンジン:空油冷4ストローク水平対向2気筒DOHC4バルブ1170cc
・最高出力:70kW(95PS【109PS】)/6500【7000】rpm
・最大トルク:110Nm(11.22【11.73】kg-m)/6000【6500】rpm
・燃料タンク容量:14【16】L
・変速機:6段リターン
・ブレーキ:F=Wディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=100/90-19【120/70ZR17】、R=150/80-16【180/55ZR17】
※【 】はR 12 nineT欧州仕様
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