
カワサキがジャパンモビリティショーでKLX230のエンジンをベースにした新型W230とメグロS1を発表した。同じベースにネーミングの違うモデルを用意するのはなぜなのか、W230とメグロS1に違いはあるのかなど解説してみたい。
メグロからW、Wからメグロへ密接に結び着く2つのブランド
2017年のエストレヤファイナルエディションで25年の歴史に幕を閉じたカワサキの空冷250ccクラシックモデルが、W230とメグロS1に生まれ変わって復活する。エストレヤの後継モデルとしてはメグロ250の噂がありそれが実現。さらにW230も同時デビューしたのだ。
国内では聞きなれない250ccクラスの「W」は、エストレヤの海外仕様「W250」を受け継いだもの。2気筒エンジンに由来する「W」のネーミングから単気筒モデルは「メグロ」に統合されるとも言われていたが、両ブランドが並行して存続することになった。
2024年に100周年を迎えるメグロは1964年にカワサキに吸収合併され、メグロの2気筒モデルをベースに1965年に650-W1が登場。そして、2021年にはW800をベースにメグロK3に展開された。カワサキは国内最古のメグロと独自に築き上げたWブランドを守り、ともに未来へ受け継ぐ方針だろう。
250ccクラスにW230とメグロS1が同時デビューしたのは、W800とメグロK3が併売されている流れを強化するもので、それぞれのブランドのラインナップを拡大するものだ。800モデルと同様W230とメグロS1を比較するとメグロがプレミアムブランドとして位置づけられているのが分かる。
ともに国内発売時期は2024年春以降と予想される。
MEGRO S1 [KAWASAKI] 令和のメグロとしては2作目のS1。メグロはかつて250ccクラスをジュニアSシリーズとして発売していたことから、それを受け継いでS1と命名された。
W230 [KAWASAKI] 2018年にKLX230のために新開発された空冷単気筒エンジンを搭載し、海外版エストレヤであるW250から新たに生まれ変わった。エンジンは232ccだろう。
250ccクラスもメグロ伝統の排気量
メグロ初の250ccモデルは1950年のジュニアJ1。その後、1953年にエンジンにY字型タイミングケースを備えたSが登場し、翌年にはジュニアS2に発展。ホイールベースを伸ばしてサスストローク量を増やした1956年のジュニアS3はベストセラーに輝いている。
そして、1964年には高出力化を図ったカワサキ250メグロSGが登場、最高速は120km/hを記録したという。メグロSGは1969年まで生産され、メグロの名を最も長く残すモデルとして存在していた。そして、SGの登場から60年を経てメグロS1が新たにデビューするのだ。
ジュニアJ1(1950年) [MEGRO] メグロ初の250ccモデル。シリンダー内にプッシュロッドを収納したOHV方式のエンジンを開発。リアまわりは当初はリジッドマウントだった。
ジュニアS2(1954年) [MEGRO] J2、Sを経てジュニアS2ではリアサスペンションを装備しエンジンは10PSを発揮した。この時代の雰囲気もエストレヤに反映されている。
カワサキ250メグロSG(1964年) [KAWASAKI] OHVエンジンを継承しながらセルスターターも装備した現代的な設計に進化したSG。少し前傾したエンジンはメグロS1に近い。
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ほんのちょっとの外装だけしか変わらない単発なら
メグロだけで良かったと思う
普通そうでしょ
Wは二気筒って意味なのにそれも無視してるし
ブランドを別けた意味が全くない
はっきり言ってちょっとカワサキ馬鹿なのって感じ
せめてニ気筒で出したら、さすがカワサキ!!って感じなのに…