
ヤマハが欧州で新型MT-09を発表した。2014年のデビューから10周年にあたる2024年型は新しいスタイルを採用するとともにより快適性を向上。ヤマハによると日本での発売は2024年春以降で確定だ。
タンク上部のスピーカーのような装置で吸気音を響かせる
2021年にフルモデルチェンジしたMT-09が、2024年型で大幅なアップデートを実施することが明らかになった。並列3気筒890ccエンジンは新たに強化されるユーロ5+規制に適合するため排気系にセンサーが追加されたが119PSのスペックには変更は見られない。
大きく変化したのはスタリングで、ヘッドライトが従来の1眼タイプから小型の2眼タイプに変更されるとともにポジション灯がYZF-R1のようなレイアウトで左右に配置されている。リアまわりもテールランプやテールカウルが新作されておりイメージを一新した。
ユニークなのは、ヤマハならではの音響技術を採用したこと。燃料タンクの上にアコースティックアップグリルを装備し、高周波をチューニングした吸気ダクトのサウンドを高速走行時に強調する。スピーカーが内蔵されているような見た目になっているのも特徴だ。
新型MT-09欧州仕様 [YAMAHA] 2021年型で刷新されたエンジンとシャーシをベースにスタイルや装備をアップデート。フロントまわりがより小さく低くデザインされている。
MT-09欧州仕様 [YAMAHA] 従来型は新フレームと排気量アップしたエンジンで第2世代に進化した。姿勢角センサーも新たに盛り込み、電子制御も大幅な進化を果たしている。
ナビ表示対応の5インチTFTディスプレイを採用
ライディングポジションはステップ位置が30.6mm後方に9.5mm高くなりハンドル位置は低くなるよう見直されている。フロントブレーキはYZF-R7と同じ垂直式のブレンボ製マスターシリンダーを装備し、タイヤはブリヂストンの新作であるS23を純正採用した。
電子装備では、5インチTFTカラーディスプレイを装備し、無料のナビ「Garmin StreetCross」をメーター表示可能に。他にもクルーズコントロールや加速減速状況に関わらずシフトアップ&ダウンが可能な第3世代クイックシフターを新たに装備している。
機能が増えた電子装備に対応するため、左スイッチはXSR900GPと同じ新作を採用。これにはオートキャンセルウインカーも導入されており、15秒間もしくは150m移動すると自動でオフになる。また、浅く押した際は3回のみ点灯し、車線変更にも対応可能だ。
よりスマートにアップデートを果たした新型MT-09の日本での発売は2024年春以降とアナウンスされたので春のモーターサイクルショーで公開されるだおう。また、新型MT-09をベースに2025年にはYZF-R9の登場も期待される。こちらも続報に注目して欲しい。
2024年型MT-09欧州仕様主要諸元
・全長×全幅×全高:2090×820【795】×1145【1190】mm
・ホイールベース:1430mm
・シート高:825mm
・車重:193【189】kg
・エンジン:水冷4ストローク並列3気筒DOHC4バルブ890cc
・最高出力:119PS/10000rpm
・最大トルク:9.5kg-m/7000rpm
・燃料タンク容量:14L
・変速機:6段リターン
・ブレーキ:F=Wディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=120/70ZR17、R=180/55ZR17
※【 】は2023年型MT-09欧州仕様
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