10月25日からジャパンモビリティショーが開催されるが、バイク関連以外の見所を紹介しておきたい。共にライダーにとっても見所がある展示だ。

H2Rのエンジンが空を飛ぶ

ジャパンモビリティショーでは、バイクを中心に展示するカワサキモータースとは別に川崎重工業が垂直離着陸無人機「K-RACER-X1」やヒューマノイドロボット「Kaleido」を「Tokyo Future Tour」ブースで展示することが発表されている。

K-レーサーは2020年に試験飛行に成功した無人ヘリコプター。垂直離着陸と高速水平飛行が実現できるよう、直径4mのメインローターのほか左右両舷に主翼とプロペラを持つコンパウンド(複合型)ヘリコプターと呼ばれる特殊な形態の試験機だ。

動力源は「Ninja H2R」のスーパーチャージドエンジンを採用しており、これが空を飛んでいるのがライダーへの訴求ポイント。実は川崎重工は、2017年に「空駆けるモーターサイクル」のコンセプトをH2Rで提示しており、手段は異なるがこれが実現した形となる。

ちなみに、H2系のスーパーチャージドエンジンは、「ダカール2024」の新カテゴリー「Mission1000」クラスに参戦する4輪バギー「HySE-X1」にも水素エンジン化されて使われている。こちらもモビリティショーに展示されるので、カワサキファンは注目だ。

K-RACER [KAWASAKI] 2020年試験飛行に成功した垂直離着陸機(VTOL)。展示されるのは、ぺイロード能力100kgの性能を持つX1タイプになる。左はNinja H2Rだ。

K-レーサーにはH2Rのスーパーチャージドエンジンが搭載されている。赤枠の部分にエンジンが確認できるが、スーパーチャージャーのマークがグリーンなので、H2SX系かも知れない。

K-レーサーの機体には「Powered by Ninja H2R」のマークがある。カワサキのバイク事業の母体は川崎航空機工業だっただけに、バイクのエンジンが空を飛ぶのは特別な意味がある。

2017年にカワサキのモーターサイクルエンジンカンパニーと航空宇宙カンパニーがコラボして提案したコンセプトイメージ。H2Rが360km/hに達した時に揚力で飛ぶ設定だ。

他にもH2Rのエンジンを使った航空機も提案。「飛燕」に似た機体は航空宇宙部門の協力で設計されたもの。全長5.3m、全幅6.1m、全高2.1m、主翼面積5.5平方mと発表された。

プロローグは北米の現代版シティ

そして、ホンダで注目のプロローグは北米向けの新型EV。こちらもモビリティショーに展示されるが、モトコンポの再来として話題になった「モトコンパクト」が用品として設定されており、デモ動画ではトランクに積まれている。そうなるとモトコンパクトの展示にも期待がかかる。

同様の試みとしては、電動バイク「ポケットコンセプト」と電動自動車「サステナ-Cコンセプト」の2台も現代版モトコンポ+シティといえるモデルで、モビリティショーに展示。電動車時代になり、ホンダの提唱してきた6輪生活コンセプトが改めて注目されているのだ。

MOTOCOMPACTO [HONDA] この写真でシティのトランクにモトコンポが鎮座しているのを思い出したベテランも多いはず。電動なので横倒しで上に物を載せられるスペースもある。

プロローグのプロモーションビデオには、トランクからモトコンパクトを回収して自宅に持ち込むシーンがある。男性がスーツケースのように軽々と持ち上げていたのが印象的。

モトコンパクトは展開すると右のようになる。左はモビリティショーに展示されるポケットコンセプトでこちらもハンドルを畳んで車載できるようにしている電動バイクだ。

PROLOGUE [HONDA] ホンダが北米で2024年に発売する新型EV。ゼネラルモーターズ(GM)の「Ultium(アルティウム)」バッテリーを搭載したGMとの共同開発モデルだ。

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