ハーレーと言えばクルーザーだが、それはもう過去の話となりつつある。2021年にアドベンチャーツアラーの「パン アメリカ」、2023年にはネイキッドスポーツの「X350/X500」をリリースしてラインナップを拡大。次はスーパースポーツを発売しても決しておかしくはない!?
ハーレーはかつてオンロードレースにも参戦していた
ハーレーダビッドソンは、2002年に水冷エンジンを搭載したVロッドを発売した。ハーレーといえば空冷OHVだった時代にDOHC4バルブの高性能なエンジン設計を採用していたのは、1994年にデビューしたVR1000がルーツになっていることは忘れられがちだ。
ハーレーは、日本車の台頭に対抗するため1970年代からポルシェと水冷エンジンを共同開発していたが、経営体制の変更とともにプロジェクトは終了した。しかし、これをベースにDOHCエンジンのVR1000を開発し、1994年にAMAスーパーバイクに参戦したのだ。
成績は1996年にポモナで初のポールポジション、ミッドオハイオのレースでは2位フィニッシュを記録している。VR1000は1994年にホモロゲーション獲得のため50台の公道仕様車が発売されており、ハーレー唯一のカウル付きスーパースポーツとして記憶されている。
それから時が経過し来年はVR1000から30周年。ハーレーは現在、水冷のレボリューションマックスエンジンを展開しており、新型VR1000を発売する好機でもある。ラインナップの多様化を進めるハーレーにとってスーパースポーツもありだと思われるが、どうだろうか?
実は2018年に登場が示唆されていた新型VR1000
ハーレーは2018年に「More Roads to Harley-Davidson」というプランを発表しており、その時に初めてレボリューションマックスエンジンとパンアメリカなどのニューモデルを先行公開した。それから現在に至るまでパンアメリカとスポーツスターSが発売されている。
一方発売に至っていないのは、ネイキッドスポーツの「BRONX(ブロンクス)」とカウル付きのスーパースポーツだ。More Roadsプランの映像には、ブロンクスをベースにしたVR1000レプリカも映りこんでおり、ハーレーが開発を進めていたことは間違いない。
ちなみにブロンクスはパンアメリカと同じ2021年に発売されることが発表されていたが、その後沈黙を保ったままだ。これは、新型VR1000と同時発売にすることにしたか、新型VR1000のみの発売に集約した可能性もある。もちろん両車とも発売に至らないケースもあるだろう。
ブロンクスは975ccのレボリューションマックス975を搭載しており、これをそのままスーパースポーツ化すると排気量的にも新型VR1000になる。ブロンクスの最高出力は115馬力と発表されており、発売されれば間口の広いスーパースポーツになりそう。ミラノショーに注目だ。
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