ヤマハ発動機は10月開催「ジャパンモビリティショー2023」に多数のコンセプトモデルを参考出展する。中でも奇妙なデザインと、目をひく実用性を発揮しそうなのが3輪モビリティ「TMW」。なんとこのモデル、ヤマハ得意のLMW(リーニング・マルチ・ホイール)の中でも初のオフロードモデルであり、なおかつ前輪をモーター、後輪をエンジンで駆動する3輪車なのだ。もしも実現すれば、現行のオフロードバイクとオフロードバギーの中間を埋める存在になるかもしれない!

左右独立制御のフロント2輪は高い走破性を発揮!「オフロードトリシティ」になるか

フロント2輪で安定し、かつ車体をリーンさせてバイク同様の運動性能を発揮できる「LMW」。ヤマハが2015年にその第1段「トリシティ125」を発売して8年が経過した。横風やスリップといった、普通の2輪車なら即転倒しかねない危険な状況であっても極めて安定感があり、一般的なバイク同様に機敏に走れる操作性はライダーから着実に評価されている。現在ではトリシティ125に加え、トリシティ155、トリシティ300という「トリシティシリーズ」が3モデル、そしてMT-09とエンジン設計を共有する888ccの「ナイケンGT」の4モデルがラインナップされている。

ところがそんな「転びづらい」LMWながら、バイクのカテゴリーでも最も転びやすいオフロードカテゴリーにあたるモデルは存在していなかった。今回登場する「TMW」は、ヤマハ発動機車両実験部の有志によって考案されたLMW初のオフロードアドベンチャーなのだ。トリシティ等と同様、フロントホイールは左右独立で制御されており、さらにインホイールモーターを採用していることで、さまざまな路面状況に対応する走破性を備える。またLMW機構によって傾斜時にも水平を保つ大型キャリアをフロントに設置。大量の荷物も運べる運搬性で、アウトドアアクティビティには大活躍しそうだ!

さらに注目したいのは車体後半部。エンジンは空冷単気筒で、ダブルシートやフレーム、カバーの雰囲気はかつてのヤマハ「TWシリーズ」にそっくり。車体の名前にもTWの文字が含まれており関連を感じさせてくれ、ライダーにとっては思わずニヤリとしてしまうポイントだ。もちろん車体部分も現在の排ガス規制などに照らせば、TW200のスペックをそのまま利用することはできないだろう。しかし、こんな夢のあるモデルはファン待望! ぜひ販売が実現してほしいものだ。

そんなTMWや、「モトロイド2」「トライセラ」といったコンセプトモデルが多数公開されるジャパンモビリティショー2023は10月28日(土)~11月5日(日)に開催。ヤマハブースにはこのほかにも多数の新型モデルやコンセプトモデルが出品の予定だ。

 

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ヤマハから発表された参考出品モデル「TMW」。コンセプトモデルながら、特設サイトでは元気にオフロードを疾駆する写真が公開されている。

 

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3輪モビリティ・LMWの発売から8年。その特性をいかんなく発揮できる場はオフロードだったのかもしれない! フロント2輪の安定感は抜群だ。

 

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さらに従来のLMWと異なり、フロントホイールはインホイールモーターにより駆動。後輪はエンジンによる駆動力を持ち、走破性はオフロードバイクを超えそうだ。

 

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開発は車両実験部の有志によるというTMW。デザインイラストには「ニャイケン」らしき姿も。

 

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見慣れた空冷単気筒エンジン、そして車体後半部はかつてのトラッカー「TW」そっくり。ぜひ発売にこぎつけてほしいモデルだ。

 

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1987年に初登場したTWシリーズ。「TW200」「TW225」の2種がラインナップされ、ストリートトラッカーとして大人気を博したモデルだ。

 

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コメント一覧
  1. カッコいい より:

    すごく乗ってみたい。のだけど置き場所が♪

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