
ホンダが欧州で2024年新型CRF1100Lアフリカツインシリーズを発表した。エンジンの改良でトルクアップを果たしただけでなく、アドベンチャースポーツ(AS)はフロント19インチホイールを新たに採用した。
アッパーカウルのデザインも変更された
CRF1100Lアフリカツインの2024年モデルが欧州で発表された。大きな変更はアドベンチャースポーツでフロントホイールが従来の21インチから19インチに小径化されたこと。これに伴いフロントのサスストロークが20mm縮小され低重進化も実現。より安心してロングツーリングに臨めそうだ。
シート高は、従来の850/870mm(ローシートオプション825mm)から835/855mm(ローシートオプションは795mm)に15mダウン。さらにローシートでは30mmダウンとなっており、足つき性が向上している。日本仕様では、現行型は810/830mmとなるが、これがどこまで下がるのか注目だ。
他にもアッパーカウルが新しくなっており、ウインドプロテクション性能が向上。従来同様5段階の高さ調整が可能なスクリーンを備えている。シートもロングツーリングの疲労を軽減するために面積を8%拡大した15mm厚のウレタンフォームクッションを採用した。
エンジンは圧縮比を10.1→10.5に高めて最大トルクが10.7→11.4kg-mに向上。発生回転数も6250→5500rpmに落とされより扱いやすくなっているだろう。なお、最高出力は102PSから変更はない。欧州のカラーバリエーションはホワイトとブラックの2色が用意されている。

CRF1100L Africa Twin Adventure Sports ES DCT欧州仕様(2024年) [HONDA] 電子制御サスは標準装備で、DCT付きとなしが選択可能だ。写真のカラーリングはパールグレアホワイトだ。

CRF1100L Africa Twin Adventure Sports ES DCT国内仕様(2023年) [HONDA] こちらは従来型。2016年のCRFアフリカツインデビュー以来守られてきた前21インチホイールはSTDのみの装備になる。
STDはホイール&タイヤがチューブレス化され電サス仕様も設定
スタンダードのアフリカツインは2024年型もオフロードでの走破性が高いフロント21インチホイールを継続するが、前後ともクロススポークホイールに変更され、チューブレスタイヤを装着している。アッパーカウルも微妙にデザインを変更しており、アドベンチャースポーツと同じ5段階調整可能なスクリーンを装備した。
さらに電子制御サス(ES)仕様も新たに設定し、装備なし、ES付き、DCT付き、DCT+ESのラインナップとなった。エンジンはASと同様に圧縮比アップ、バルブタイミング及び吸気排気改良で最大トルクを向上させ、発生回転数を低回転化。全面的にツアラー性能を高めるモデルチェンジを果たしている。

CRF1100L Africa Twin DCT欧州仕様(2024年) [HONDA] STDは、アッパーカウルだけでなくテールカウルも大型化されている。トランザルプのようなアルプスグラフィックが入る。

CRF1100L Africa Twin DCT国内仕様(2023年) [HONDA] こちらは従来型。ツアラーのアドベンチャースポーツに対してスポーティなSTDという位置づけだったが、2024年型はツアラーに振っている。
CRF1100L Africa Twin Adventure Sports ES/DCT欧州仕様主要諸元
・全長×全幅×全高:2305【2330】×960×1475【1485】mm
・ホイールベース:1550【1575】mm
・シート高:835/855【850/870】mm
・車重:243/253kg
【MT=231、DCT=242、ES MT:233、ES DCT:244kg】
・エンジン:水冷4ストローク並列2気筒SOHC4バルブ 1084cc
・最高出力:102PS/7500rpm
・最大トルク:11.4kg-m/5500rpm
・燃料タンク容量:24.8【18.8】L
・変速機:6段リターン/6段DCT(電子式)
・ブレーキ:F=Wディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=110/80R19【F=90/90-21】、R=150/70R18
※【 】はSTD
この記事にいいねする