
2023年のモビリティショーは、ホンダのポケットコンセプトやモトコンパクトも展示されるかも知れないと話題になっているが、スズキも黙っていない。折り畳み可能な原付1種の電動バイク「e-PO(イーポ)」を発表して対抗する。
スズキのラブに原付のバリエーションが登場か
スズキが現在自転車をラインナップしているのはあまり知られていないだろう。ラブSNA26/24は、パナソニックサイクルテックのOEM販売で、イーポはパナソニックの「OFF TIME(オフタイム)」という電動アシスト自転車をベースにした原付1種の電動バイクとなる。
メインフレームが折り畳める構造で展開時の半分ほどの長さにすると自動車のトランクにも収まりそうなので、スズキの4輪に積載して6輪生活も可能だろう。6輪生活とはホンダがシティ&モトコンポなどで提唱したレジャーのスタイルで出先でもバイクを楽しむ様式だ。
他にもイーポは、フル電動/アシスト走行/ペダル走行の3通りが設定されているので、バッテリーが切れた際も走行可能だ。フル電動時には原付1種として十分な走行性が確保されているので、24km/h未満までの電動アシスト車よりもパワーを発揮しているだろう。
気になるのは、「車両区分を変化させることができるモビリティ」に対応するかどうかで、先行するグラフィット「GFR-02」のように電動バイクと自転車に切り替えられるとより便利だろう。パナソニックとの協業でラブから電動バイクへスズキの2輪バリエーションが拡大の気配を見せている。

e-PO [SUZUKI] 新ジャンル原付1種折り畳み電動バイクとしてスズキが参考出品するイーポ。14インチのグラフィットよりも大径の前18/後20インチのホイールを装着している。

OFF TIME [Panasonic] 電動アシスト自転車のオフタイムにはディスクブレーキや前後フェンダー、灯火類、ナンバープレートホルダーがないが基本は同じ。価格は15万8000円だ。

LOVE SNA [SUZUKI] 1999年に当時のナショナル自転車工業からOEM供給が開始され、現在販売されているのはラブSNA24/26。24インチと26インチを用意し、価格は10万5000円だ。

イーポを折り畳むとここまでコンパクトに。参考までにオフタイムの場合、折り畳み時で全長880mm×全幅490mm×全高670mmになり、重さはバッテリー込みで約20kgだ。

こちらはグラフィットGFR-02の「モビチェン(モビリティー・カテゴリー・チェンジャー)」でナンバープレートを隠すことで自転車扱いになる装置。警察庁に認められた1号案件だ。
e-PO主要諸元
・全長×全幅×全高:1520×570×930mm
・シート高:790-955mm
・タイヤ:F=18-2.125、R=20-2.125

EPO(1979年) [SUZUKI] e-PO(イーポ)のネーミングはエポを意識!? エポはモンキーに対抗した2ストのレジャーバイクでイーポはとは異なるが、スズキの意図があるだろうか。
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