
【市本行平:Webikeニュース編集部】
2021年のレブルブランドは4万台も視野! もはやバイクのジャンルの一つに
3月11日発売のレブル1100デュアルクラッチトランスミッション(DCT)に早くも試乗することができた。メーカー主催の試乗会で短時間の走行となったが、レブルシリーズならではの美点は非常に分かりやすく感じられたので、レポートしていきたい。
その前に、タイトルにも書いた「早くも完売間近!?」についてだが、レブル1100シリーズは国内での年間計画3000台に対して、DCT仕様が1600台、MT仕様が1000台、計2600台の受注が3月上旬の時点で入っている。計画達成まで残数は400台となっており、車両が店頭に並び始めたらこれもクリアすることは確実だ。
現在のところ国内で増産するかどうかは不明なので、気になる人は早めに手を打っておくべきだろう。
インプレ外の話が続いて恐縮だが、レブル1100リリーズは、海外を含めると年間で1万台が計画されている。
レブル500/300/250世界販売台数
2017年:約1万0000台
2018年:約2万0000台
2019年:約2万1000台
2020年:約2万8000台
※全て1-12月で算出、ホンダ調べ
この数字にレブル1100/DCTの1万台を足すと、2021年は単純計算で3万8000台、レブル250の販売が日本ではまだまだ伸びていることからシリーズ合計で4万台を達成する可能性が高い。ここまでくるとハーレーがバイクの中でひとつのジャンルと化しているように、レブルというジャンルに近づくレベルだろう。
レブル250のスタイルや走りをコピーして4倍!? にしたのが1100
レブル1100シリーズの外観は遠目ではレブル250と見分けがつかないくらい相似形に仕上げられている。もちろん近づくとタンクが大きかったり、フレームが太かったり、取り回しに手応え(これは体感で倍くらい)が感じられたりするが、どこからどう見てもレブルという仕上がり。
2017年にデビューした現代レブルのコンセプトがそのまま受け継がれているのが分かる。
これは跨ってみても全く印象が変わらず、250と同様足着き性は抜群。走りにおいても250と変わらずクルーザーとは思えないほどスポーティな仕上がりとなっている。そして1100ならではの美点は、アフリカツイン譲りの並列2気筒1082ccエンジン。
まずサウンドが素晴らしく、2000rpm前後で気持ち良く流せるトルクフルなフィーリングがとても気持ちがいい。ここは、単気筒250ccのレブル250とは最も違いが出る部分で排気量通り4倍ほどの価値があると言っても差し支えないだろう。
さらにいいのはDCTで、これはクラッチ操作が不要になるだけでなく6速ミッションの変速も自動でやってくれる実質オートマチックミッションと言えるものだが、気楽さとMT車の楽しさが共存している。DCTに慣れてくるとクラッチ操作とギアチェンジが「ちょっと面倒だな」と思わされてしまうほどだ。
バイクにおいてDCTはホンダ独自のメカニズムで、登場以来10年を経てフィーリングはますます自然なものになっている。
スポーツモードの走りはドゥカティのディアベルっぽい
レブル1100シリーズだけの装備として、電子制御のライディングモードが搭載されている。スポーツ、スタンダード、レインの3種類とユーザーの任意設定から選べるもので、パワーフィール、エンジンブレーキ、トラクションコントロールをそれぞれのモードで最適なセッティングにしてくれる便利なメカだ。
街乗りではスタンダードがエンジンの反応などでちょうど良く、まさに"標準"という感じ。レインはエンジンの反応がかなり穏やかになるので、晴れの日にはダルく感じられるが、それだけ雨天では安心感が得られるだろう。そして、オススメなのはスポーツで、レブル1100シリーズの本領が感じられるモードだ。
エンジンフィールがアグレッシブになり、スポーティなハンドリングのレブル1100シリーズが、クルーザーからネイキッドモデルに豹変するイメージだ。
スポーティなのに楽なライポジで足着きがいいのは、思い出すとドゥカティのディアベルが近い。他には1200cc時代のVMAXも遠くない存在だ。CB1300と同じ径43mmのフロントフォークやラジアルマウントブレーキキャリパーなどの装備は、レブル1100においては必然。強いフロントまわりが、スポーティな走りを支えている印象だ。
車重も223kg/233kg(DCT)と比較的軽量なので、ダウンサイジングの選択肢としても候補に入るだろう。もちろん、レブル250からのステップアップにもオススメだ。
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